マクロ型エリートの再評価を!

イブリースさんは、エリートの分類を考えられたようだ。マクロ型エリートとミクロ型エリートだ。マクロ型エリートは、組織のピラミッドの上を目指し、大きな影響力を誇るものの、専門性はない。一方で、ミクロ型エリートは、専門性があり、プロフェッショナルとして組織にかかわらず活躍できるが、大きな影響力はない。

マクロ型エリートの典型例は官僚、ミクロ型エリートの典型例は医師や公認会計士、コンサルタントのようだ。

もちろん、医師であっても、医学会の会長になったりすれば、マクロ型エリートを兼務できるのかもしれない。だが、そんな人は希だろう。ほとんどはミクロ型エリートで終わる。

ミクロ型エリートの弱みは、国家レベル、世界レベルなど大きな枠組みで物事をとらえるのが苦手な傾向にあることだ。経産官僚などはマクロ型エリートで、中野剛志氏などは国家レベル、世界レベルで物事を思考できる。私がリスペクトしてやまない方だ。正義感も非常に強い。

ミクロ型エリートのほとんどは、自分の金儲け、資産形成にしか興味がないように思える。経営コンサルタントは、別に日本という国家などどうでもいいだろう。目の前の顧客のプロジェクトを成功させることだけが彼らの目標だ。そして、外資系企業の依頼も普通に受ける。彼ら彼女らはドライだ。

もっと、日本という国家・社会全体を、そして世界全体を見渡せるエリートを増やさないと駄目だ。それは、地球環境問題が深刻であり、米中対立やロシアのウクライナ侵略など国際紛争も非常に危機的であるからだ。目先の金儲けしか考えないミクロ型エリートばかりになれば、日本も世界も終わるであろう。

私は、最初の会社はコンサルティングファームであり、自分の実力で何度も転職してきた。だが、それだけでは物足りない。少しでも日本のために貢献したいと考えている。具体的には、町工場のおっちゃん、おばちゃんが笑顔になれる、田舎の普通の人が普通に生活して幸せになれる、東京だけが一人勝ちする社会ではない・・・そんなビジョンがある。

東京都知事選挙が終わった。本当に「都民ファースト」で良いのだろうか?圧倒的に強い東京都だけが勝ち続ければそれでいいのか?私はそうは思わない。財政的に潤っている東京都や愛知県は、少しでも田舎のために負担をするべきではないかと思っている。小池百合子都知事も、しょせんは「ミクロ型エリート」なのかもしれない。

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