赤木青緑

小説家、詩人。不条理のハードパンチャー。わたくしなりの小説と詩を遣らせて頂きます。no…

赤木青緑

小説家、詩人。不条理のハードパンチャー。わたくしなりの小説と詩を遣らせて頂きます。noteに作品を載せています。BFC5 1次予選通過。第5回阿波しらさぎ文学賞1次選考通過。

記事一覧

生きるに尽きる

 余命一年である。  先程、神に宣告された。  ほう、そうか、とうなずいた。  余は驚かな…

赤木青緑
3週間前
40

お誕生日

 わたくしは一九八六年五月二九日八時一五分に生まれました。体重二二六〇グラムの未熟児であ…

赤木青緑
3週間前
10

きな粉

 なにかを忘れているような気がする。なにかは思い出せない。きっと大切なことだと思う。  …

赤木青緑
1か月前
6

チョコレートの香り

 チョコレートの香りがするときは調子がよい。そんな気がした。  ふと、地面を見ると土の色…

赤木青緑
1か月前
7

ウルスラの教え

辞めても遣つてしまうこと を続けてゆく もう遣りたくないなら辞めればいい また遣りたくなつ…

赤木青緑
3か月前

魔女

箒に乗りくうに舞う 姿は陰 見えない黒ずくめ ひらひらと舞う 星が迸り 一条の黄色となり 肩に…

赤木青緑
3か月前

風を食べる

 風が吹いている。鳥山さんは風を食べた。美味しかった。心地のよい味がした。苦くはなかった…

赤木青緑
3か月前
1

笑顔

 最後は笑顔だ。  とはいうもののそんなに上手くゆくわけがない。この世は厭なことに満ち溢…

赤木青緑
3か月前
12

原点回帰

 どこの星のかも分からないカレーを食べた。初めは美味いのか不味いのか見当もつかなかった。…

赤木青緑
3か月前
3

今を生きる

 わたくしには記憶というものがございません。 「今」しかありません。  何も覚えられないの…

赤木青緑
3か月前
4

はて

 あの空が究めて赤かったとき、わたしは泣いていました。空が赤かったからです。他の理由は特…

赤木青緑
3か月前
17

お部屋探しは十生

 よろこびの舞を舞ったのはいつぶりだろう。  家にジッショーくんがやってきたからだ。  吉…

赤木青緑
4か月前
7

ドイツ神話

 煌めきがカンっと鳴った。わちゃわちゃと虫達が這いずり出てきて、星々が祝福していた。  …

赤木青緑
4か月前
1

エンドレスリピート

 緑の空間で虚無の声が聞こえてきます。よく耳を澄ますと怖ろしい程の叫び声です。殆ど聞こえ…

赤木青緑
4か月前
2

伴走者

 心持ち寒い闇夜に紛れざあざあと雨が降っている中微かな違和感を感じている。  黒いレイン…

赤木青緑
6か月前
8

心臓

 心臓が一鳴きする度に死へと近づいてゆく。死を怖れてはいない。心臓よ、鳴り響け。  心臓…

赤木青緑
7か月前
35

生きるに尽きる

 余命一年である。  先程、神に宣告された。  ほう、そうか、とうなずいた。  余は驚かな…

赤木青緑
3週間前
40

お誕生日

 わたくしは一九八六年五月二九日八時一五分に生まれました。体重二二六〇グラムの未熟児であ…

赤木青緑
3週間前
10

きな粉

 なにかを忘れているような気がする。なにかは思い出せない。きっと大切なことだと思う。  …

赤木青緑
1か月前
6

チョコレートの香り

 チョコレートの香りがするときは調子がよい。そんな気がした。  ふと、地面を見ると土の色…

赤木青緑
1か月前
7

ウルスラの教え

辞めても遣つてしまうこと を続けてゆく もう遣りたくないなら辞めればいい また遣りたくなつ…

赤木青緑
3か月前

魔女

箒に乗りくうに舞う 姿は陰 見えない黒ずくめ ひらひらと舞う 星が迸り 一条の黄色となり 肩に…

赤木青緑
3か月前

風を食べる

 風が吹いている。鳥山さんは風を食べた。美味しかった。心地のよい味がした。苦くはなかった…

赤木青緑
3か月前
1

笑顔

 最後は笑顔だ。  とはいうもののそんなに上手くゆくわけがない。この世は厭なことに満ち溢…

赤木青緑
3か月前
12

原点回帰

 どこの星のかも分からないカレーを食べた。初めは美味いのか不味いのか見当もつかなかった。…

赤木青緑
3か月前
3

今を生きる

 わたくしには記憶というものがございません。 「今」しかありません。  何も覚えられないの…

赤木青緑
3か月前
4

はて

 あの空が究めて赤かったとき、わたしは泣いていました。空が赤かったからです。他の理由は特…

赤木青緑
3か月前
17

お部屋探しは十生

 よろこびの舞を舞ったのはいつぶりだろう。  家にジッショーくんがやってきたからだ。  吉…

赤木青緑
4か月前
7

ドイツ神話

 煌めきがカンっと鳴った。わちゃわちゃと虫達が這いずり出てきて、星々が祝福していた。  …

赤木青緑
4か月前
1

エンドレスリピート

 緑の空間で虚無の声が聞こえてきます。よく耳を澄ますと怖ろしい程の叫び声です。殆ど聞こえ…

赤木青緑
4か月前
2

伴走者

 心持ち寒い闇夜に紛れざあざあと雨が降っている中微かな違和感を感じている。  黒いレイン…

赤木青緑
6か月前
8

心臓

 心臓が一鳴きする度に死へと近づいてゆく。死を怖れてはいない。心臓よ、鳴り響け。  心臓…

赤木青緑
7か月前
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