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Design of Tea Ceremony

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【茶の湯のデザイン】茶道のもてなしの心は、デザインにも表れているはず。
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#デザイン

茶道では客側にも作法がある|ルールがあるから安心できる

茶道では客側にも作法がある|ルールがあるから安心できる

茄子のとげが指に刺さりました。
とれなくてネットで調べたら、梅干を貼れ!とのこと。ほんとかしら?
梅干を貼って一晩寝たら、取れました。
梅干効果と断定できないけど、びっくり。

さて、話は全く変わりまして…
茶道において、お点前する亭主だけではなく、お茶を頂く客側にも作法があります。

茶道の稽古では、亭主としての稽古はもちろんのこと、お客さんとしての稽古も行われます。生徒さん同士で亭主と客を交代

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Design of Tea Ceremony |《飲み口》から 茶道の合理性

「デザインされている」とは、美しさや、心地よさ、また使いやすさ、利便性、機能性、合理性などを意図し設計されていること。
今回は茶道の合理的な一面をご紹介。

まずは前提知識をふたつ。

ひとつ目は、お茶碗には正面があり、客は正面を避けて、お茶をいただくということ。
(ご興味のある方はコチラ(どうして、お茶碗をくるくる回すの?)をどうぞ)

ふたつ目は、お客様が複数いる場合も、同じお茶碗を利用するた

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和の意匠01 青海波 | お茶を通じて学べること

和の意匠01 青海波 | お茶を通じて学べること

茶道を通じて、日本文化が一通り学べると言われています。

お茶碗などの道具についての問答を主客(亭主と客)で、行うこともあり
和の意匠についても知識が得られます。
(立派なお茶会などでは、茶碗の作家やいわれについて答えるのだと思いますが、常のお稽古では、そういった高価な作家さんの作品は使わないことが多く、お茶碗の産地や文様について答えます)

青海波(せいがいは)

青海波は、海の波を表した文様で

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Design of Tea Ceremony |正座したまま移動するというデザイン

Design of Tea Ceremony |正座したまま移動するというデザイン

お茶の席では、正座した状態で、移動することがあります。
…正座で移動??
意味わからないですよね。

こういうことです。
正座した状態で、握りこぶしを膝前横あたりの畳につけ
そのまま腕を、スキーのストックのように使って、
こぶしをてこに、前に進みます。(バックもします)

このように正座したまま移動することを、躙(にじ)ると言います。
そう、躙り口(にじりぐち)のニジルです。

(躙り口:茶室の客

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Design of Tea Ceremony |「アートとデザイン」と「おしゃれと身だしなみ」から「茶の湯」を捉えられるか

Design of Tea Ceremony |「アートとデザイン」と「おしゃれと身だしなみ」から「茶の湯」を捉えられるか

今日、入社式という方も多かったのでしょうか?
新入社員研修でおなじみなのが、「身だしなみとおしゃれの違い」。
身だしなみは相手目線、おしゃれは自分目線というような内容だったと
いつの日かの新入社員は記憶しています。

さて、入学式にはきっとまだ早いですね。
デザインや建築系に進まれる方は、きっと最初に「アートとデザインの違い」というのを教わるのではないでしょうか?
アートは自分本位、デザインは顧客

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Design of Tea Ceremony  茶の湯のデザイン はじめます

Design of Tea Ceremony  茶の湯のデザイン はじめます

これまで、【一座建立】で茶道について触れてきました。

ここでは、視点を変えて茶の湯をデザインの観点から、思うところをお伝えします。

さぁ、私にどこまでのことが書けるのかしら。
挑戦します。