Design of Tea Ceremony |正座したまま移動するというデザイン
お茶の席では、正座した状態で、移動することがあります。
…正座で移動??
意味わからないですよね。
こういうことです。
正座した状態で、握りこぶしを膝前横あたりの畳につけ
そのまま腕を、スキーのストックのように使って、
こぶしをてこに、前に進みます。(バックもします)
このように正座したまま移動することを、躙(にじ)ると言います。
そう、躙り口(にじりぐち)のニジルです。
(躙り口:茶室の客用の小さな出入り口のこと)
立って移動したらいいじゃん、とも思うのですが
立ったり座ったりするとホコリも立ちます。
殊にお茶室が狭い場合
(小間(こま)といって四畳半、さらに三畳や二畳の茶室もある)
動くことによるホコリが余計に気になります。
飲食する場所ですからね。
また何より、狭い中で立つと、座っている人に圧迫感を与えます。
(空間の広さによって同じ位置関係でも感じ方が変わります)
これは空間に合わせた身体のデザインと言えるでしょうか。
Design of Tea Ceremony
狭い空間の中では、座ったまま移動する方が心地よい場となることがある
実は、かつていまの流派と違う流派を習っていました。
前の流派のほうが、よく躙って(にじって)ました。
流派によって、動き方も違うんですね~。
(断りを入れるまでもなく、上記一切は個人的な見解です。
さらにいうと、お稽古を続ける中で、考えもまた変わっていくような気がします。)
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