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テクノロジーから学ぶ「STEM教育」が注目されるわけとは?

今日は世界で今注目の「STEM教育」について書いていこうと思います!

STEM教育とは、一言でいうと「現代のグローバル社会において、科学技術の発展に貢献できる人を育てる」教育のことです。

今の現代の情報社会では、テクノロジーの知識と知恵が生活に必要不可欠となっています。画期的なSTEM教育の体制が学校や企業などに取り入られていることで近年注目を集めているんです。

調べるまでは全く知らなかったことなので、とても勉強になりました。大事な話ですので、ぜひどなたでもお読みいただけると嬉しいです✨

「STEM教育」とは?

冒頭で少しだけ触れましたが、「STEM教育」とは、以下4つの言葉の頭文字からきています。

S:Science(科学)→観察、実験をもとに規則性を見つけ出すこと
T:Technology(技術)→最も適した仕組みや条件を見つけ出すこと
E:Engineering(工学)→仕組みをデザインして、社会に役立つものづくりをすること
M:Mathematics(数学)→数量を論理的に使いこなしたり表したりすること

この4つの学問の教育に力を注ぎ、科学技術の発展に貢献できる人材を育てることを目的とされたのがSTEM教育です。

このような勉強を総合して学び、「自ら進んでやろうとする力」、「新しい事を発見する力」、「判断力」、「問題解決力」などの力を培おうという意図があります。

私は全然知らなかったので、いつの間にこんな概念が、、?と思ったのですが、実はSTEM教育が重要視されたのは、オバマ元大統領の時代から徐々に注目を集めていました。アメリカにとって重要な政策の一つとして、年間約30憶ドルの予算をSTEM教育関連に投資しています。

具体的な内容としては、2020年までに初等、中等教育の優れたSTEM分野の教師を10万人養成と同時に、併せて現在のSTEM教員も支援すること、大学生については、今後10年間でSTEM分野の卒業生を100万人増加させることなど、オバマ元大統領を中心に、明確に目標を打ち出したことによりSTEM教育が加速したことがいえると思います。

「STEM教育」の内容とは?

幼少期からテクノロジーに関わる経験を増やしたり、基礎的な知識を習得するのに、パソコン、タブレット、研究用のロボット、プログラミングの授業などを取り入れる学校が見受けられます。

日本はどうかというと、海外と比べてそこまで大規模ではありませんが、政府が打ち出したものに以下のような内容が含まれています。

・2020年の小学校プログラミング教育必修化
・文部科学省によるスーパーサイエンスハイスクールの支援
・国際科学技術コンテストや科学の甲子園の実施
・中高生の科学研究実施活動推進プログラム(2019年3月末で活動を終了しています)、次世代科学者育成プログラムなどの推進

特に、小学校のプログラミング教育必修化ですが、これは実は日本では2016年4月「小学校でのプログラミング授業の必修化を検討する」と発表していたものでした。しかし、実際に導入されたのは2020年度からです。まだまだIT業界の先駆けには追い付いていないのかもしれません、、

ただ、実際にSTEM教育を研究している機関もわずかではありますが存在します。そのうちの一つが埼玉大学のSTEM教育研究センターです。

ここでは、STEM教育方法を研究したり専門家を中心に外部共同研究機関や大学周辺地域をはじめとする多くの教育現場と連携し、ロボットやレゴブロックなどを教材とした教育カリキュラムを普及しています。

そのほかにも、文部科学省は学習指導要領の見直しや入試制度、センター試験の改革を進めたりと、国を挙げて力を入れようとしているものの、STEM教育発端の地であるアメリカと比較すると、そこまで大規模とはいけないのが現状です。

企業も注目の「STEM教育」

STEM教育が世界で広まったことから、日本でも子ども向けに支援する企業が目立ち始めています。

例えば、ソニー株式会社では2019年8月に「Sony STEM Studio」を開催し、プログラミングの楽しさを体験できるワークショップイベントを行ないました。当時は小学3~6年生とその保護者が対象でしたが、今後幅広い年齢層をターゲットに様々な活動を行なっていく予定だそうです。

また、IBMの技術スタッフや企業教育研究会のスタッフが教育現場へ講師ボランティアとして参加したり、NPO法人とセールスフォースドットコムで「STEM教育プロジェクト」を開始したりしています。

さらに、ソフトバンクのグループ会社が、幼児から小学生を対象としたSTEM教育スクール「STELABO(ステラボ)」事業を開始しました。教室に行かなくても無料でダウンロードできるプログラミングアプリなどが無料体験できるということです!

学校や企業の教育として、どんどん注目を集めているSTEM教育です。時代が本当に大きく変わっているのを痛感します。

「STEM教育」海外の事例

STEM教育がどんなものかを掴んだところで、気になる海外の事例を見ていきます。前述した通り、海外では日本よりもSTEM教育を取り入れている学校や企業が多く、最先端を突っ切っているので実際の内容を見てみると勉強になると思います。

以下、4つの国(アメリカ、シンガポール、中国、韓国)のSTEM教育の動向についてご紹介します。

アメリカ

アメリカでは多くの小学校で、低学年からコンピューターを扱います。タイピングの練習やマウスの使い方から始まり、簡単な学習ゲームなどで徐々に慣れていくようです。小学校では、基本的なテクノロジーの扱いを覚えるのに、何か検索をかけてみたりライティングなどの様々な機能を使ってみることから始めます。

州や郡、市などでSTEM教育に力を入れている事も特徴的で、STEMフェスティバルやサイエンスフェアなどを行ない、図書館、コミュニティカレッジ、公立の高校などで、様々なSTEM体験ができるようになっているのだとか。

カリフォルニア州では、授業の一環としてシリコンバレーにあるComputer History Museumの博物館に見学に行ったりと、アメリカの中でもSTEM教育に力を入れている場所の一つです。


シンガポール

政府が運営するシンガポールのサイエンスセンターでは、2014年、全ての中学校の生徒に向けSTEM教育に基づいた「STEM Inc」というプログラムが始まりました。

このプログラムでは、STEM 関連領域で修士号・博士号を持つカリキュラムスペシャリストや退職したエンジニア、STEM 講師が所属していて、それ
ぞれ学校現場まで赴いてカリキュラムを作成したり、授業をサポートしたりと、現場に即した学習支援をします。


中国

2017年には「義務教育小学校科学課程標準」(日本の学習指導要綱のようなもの)に、STEM教育が「義務教育課程」として盛り込まれることが決定されました。

さらに、2018年約10年間の具体的なSTEM教育への計画等がまとめられた「中国STEM教育2029革新行動計画」が発表されたことで、中国もこれからSTEM教育が浸透していくことが予想されます。


韓国

韓国では、2013年に発表された「第3次科学技術基本計画」というもので、STEM教科書、科学英才教育体制の強化、理工学系の分野での成功ビジョンを提示して、学生の進路指導の強化など、とても実践的な内容を盛り込みました。

また、小中学生に対して、放課後や週末等学校での授業が無い期間に、数学・科学を含む多様な分野へのプログラム式の英才教育を行う「英才教育院」という機関を設置しています。STEM教育の人材育成に力を入れていることがわかりますね。

まとめ

現代のグローバル社会において非常に重要視される「STEM教育」。テクノロジーの変化に伴い、テクノロジーの技術に適応していく人の可能性を拓くことにつながります。

海外の最先端な教育と比べ、日本ではまだまだSTEM教育に対する理解と具体的なアクションが遅れていると思いましたが、今年度プログラミングの授業が必修となったことを機に、さらなるSTEM教育の発展につながる動きがあれば良いなと思いました。

しかし私の時代とはずいぶん違う世の中になったんだなぁ、、5年も10年もしないうちに、どんどん変化がある事をニュースで情報を掴んでいたいと思いました。

お読みいただきありがとうございました!

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