アジョシ

韓国在住兼業主夫、日本人のおじさんです。

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最近の記事

女性専用駐車場?

韓国のデパートやスーパーに必ずと言っていいほどあるのが、ピンクの線で表示された女性専用スペース。他にも障害者用とかベビーカー利用者用、電気自動車専用なんてのもある。 車いすやベビーカーは不便だから店の出入り口の近くにあるのは理解できる。電気自動車は充電設備があれは専用になるのは納得する。うちの近くの区役所は充電設備がないスペースがエコカー専用になっているが、これも環境保護のためにエコカーに乗っている人を優遇するという論理もギリ分かる。 ただ、女性専用は理解に苦しむ。たいてい女

    • 10年越しの大学院卒業

      韓国に住み始めて5年目の春、私は大学院生となった。外国人奨学金をもらっても学費は結構な出費だった。でも30歳にしてまた大学で学ぶことができ、喜びを感じていた。 のらりくらりと講義を受けているうちに、あっという間に最終学期。論文を提出しなくてはならなくなった。すでに先行文献には目を通し、調査と分析を済ませ、ある程度の結論の目処は付いていた。ところが、私に立ちはだかる大きな壁が2つあった。 1つ目は韓国語の壁。この頃には韓国語の読み書きはそんなに大きな負担ではなかったし、うちには

      • ラブバグ

        虫の名前である。日本はもちろん、韓国でも聞き馴染みのない虫であるが、去年のこの時期、韓国の私が住んでいる地域で大発生した。何でも本来、南方のジメジメした地域にいる虫なのだそうだが、なぜか梅雨の韓国に適応したみたいだ。そして今年もまた、やつらがやってきた。 初めて見たときの印象は、ハエくらいの大きさでムカデみたいに足がいっぱいのやつが大量に飛んでいて気味が悪い、というもの。しかし、よくよく聞いてみたら2体の虫が交尾しながら飛んでいるとのこと。それが名前の由来にもなっている。だ

        • 恋しいもの

          韓国に住んで16年、大して不便を感じることはない。多少韓国語が不慣れでも生活する上で大きな問題は生じない。日本の家族や友達に気楽に会えないという問題はあるけど、そもそも日本にいたときからプライベートな人付き合いはあまり得意な方ではなかったから、あまり寂しさは感じない。日本の情報やテレビ番組なども最近はネットがあるから必要ならば合法、非合法問わず手に入れる方法はいくらでもある。日本の食べ物も材料さえ手に入れれば自分で作ればいいことだし、作れないものはあきらめもつく。 しかし、ひ

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          シンプルな結婚式

          私が韓国で参加した結婚式は数え切れない。友達はもちろん、妻の親戚でもいとこ以上に遠い人や職場の同僚、さらには上司の娘さんの結婚式にも顔を出した。韓国では日本に比べてこの「顔を出した」レベルの結婚式が数多く存在する。 そもそも、いわゆる日本式の披露宴がないから招待客が確定していない。よかったら来てくださいレベルの人にも招待状を送るから、出欠を事前に確認することがない。当日、ふらっと行ってご祝儀渡してご飯食べて帰ってくるなんてざらにある。ひどい時は花嫁花婿も見ずに帰る人もいる。

          シンプルな結婚式

          幼稚園の抽選

          私達夫婦は共働きで、満1歳から子どもを保育園に預けていた。韓国も日本と同じで、満3歳から6歳の子が通う幼稚園もある。基本は朝9時から昼の3時までだし、夏休みや冬休みもあるから共働きの家は厳しい。ただし、枠は少ないが居残り保育をしてくれる幼稚園もある。もちろん入園はかなりの倍率になる。実は現在でこそ韓国は低出産率で有名だが、うちの息子が生まれた2012年までは出生数は横ばいからやや増加傾向だった。2012年が辰年なのだが、黒龍の年とかいって本当わずかなベビーブームだったのだ。そ

          幼稚園の抽選

          非武装地帯

          まだ韓国滞在歴が浅い頃、DMZツアーに参加したことがある。展望台から北朝鮮を眺め、かつて北朝鮮人民軍が掘った地下道にもぐる、というものだ。 展望台は映画パッチギにも出てくる歌のタイトルになっているイムジン河を超えたところにある。この川が事実上の国境線みたいなものである。トラ展望台には望遠鏡があり、うまく行けば北朝鮮の人民の生活を垣間見ることができる。休戦中とはいえ戦争中の敵国を呑気に見ているのはおかしなことであるが、そこには戦争の最前線だという緊張感もあった。 地下道は人民軍

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          間違えた日本語

          韓国には日本語ができる人が多い。少なくとも日本で韓国語ができる人より遥かに多いと思う。この理由として中学から始まる第二外国語の影響や日本のアニメやゲームが好きな人が多いということが考えられるだろう。 しかし、そんな人たちと話していると韓国語の影響で間違えた日本語が使われることがある。その中で私が聞いてくすっと来た間違いをあげてみよう。やや下ネタになってしまうのはご了承いただきたい。 「休みの日はゲームをするか、ヘルスに行きますね」 若い男性が臆することなく話していて、笑ってし

          間違えた日本語

          裁判所のお世話に

          韓国で裁判所のお世話になったことがある。と言っても刑事ではなく民事、しかも被告ではなく原告側である。 以前一年弱務めていた職場がやや怪しめなところで、経営者はソウル大出身の女性。こぢんまりとしたオフィスに自分のデスクももらえて、初めのうちは順調に仕事をさせてもらっていた。でもその会社の実情が少しずつ見えてくる。億単位の出資をしてもらい綱渡り的な経営をしている様子。自分がしている仕事も詐欺の片棒を担がされているような気がしてきたし、給料もだんだん遅れ気味に…。2ヶ月分の給料が未

          裁判所のお世話に

          ランドセル

          ご存知のとおり、ランドセルは日本の文化だから、韓国にはランドセルは売ってない。韓国の小学生は普通のリュックに教科書を入れて背負っていく。日本人から見たら、今日は遠足だったのかなと思ってしまう。 うちの場合は、日本に住むじいちゃんばあちゃんがランドセルを買ってくれるということで入学前に里帰りした際に購入して韓国に戻った。 最初は韓国で浮いちゃうかなと思ったが、本人も気に入っていたし、周りの子たちも好意的に見てくれたので、なんの偏見もなくありがたかった。日本のアニメを通じてランド

          ランドセル

          引越し祝いはトイレットペーパー

          引越しをすると新居に友人を招いてパーティーをするのが恒例。以前は職場の上司や同僚を呼んだりもしたらしい。韓国映画やドラマにもよく登場するシーンの一つだ。 訪問する側が手土産として持っていくものの定番といえば、トイレットペーパー。こんなんなんぼあってもええですからね、という理由以外にもう一つダジャレみたいな理由がある。それが、水に「よくとける」から。様々な問題や困難な状況も「よくとける」ようにという意味らしい。 ちなみに韓国の下水事情は芳しくなく大量のトイレットペーパーを流すと

          引越し祝いはトイレットペーパー

          黄色いバン

          韓国の道路には黄色いバンがたくさん走っている。だいたい10人乗りくらいやつだ。運んでいるのは、放課後塾や習い事に行く小学生たちである。習い事が学校のそばにあるとは限らないため、各教室が児童をピックアップしていくのだ。子どもたちは曜日ごとに指定された時間と場所で待ち、ドライバーはリストにある名前をチェックして子どもを乗せる。大きい塾だと専門のドライバーさんがいるが、個人経営の教室だと講師の先生がドライバーを兼任している場合も多い。また、帰りは自宅まで送ってくれる。 うちの子の場

          黄色いバン

          カレールーのバリエーション

          日持ちして、肉や野菜が多く入っていても子どもがおいしく食べられて、簡単に作れるおかずと言えば、カレーだろう。 韓国ではかつてカレーといえばカレー粉で、いわゆる粉末タイプしかなかった。あれだとコクがなく、どんなにたくさん入れてもシャバシャバのソースになるのであまり好きじゃない。なので、日本のカレールーを使って作るようにしていた。日本に帰るたびに大量のルーを仕入れてくるのだ。消費期限も長いから重宝する。 そのうち、韓国のスーパーでも普通に日本のルーを売るようになった。ただ、バリエ

          カレールーのバリエーション

          ハングルとの出会い

          私が高校生の頃、まだKPOPなんて言葉は存在せず、ヨン様が冬のソナタを撮影する前の話。 当時のカラオケはデンモクではなく分厚い本から番号を探して曲を入力していた。分厚い本の最後あたりを見ると見慣れない文字がびっしり。ハングルとの出会いだった。ハングルの上にはカタカナでルビが振ってある。 見ているうちに規則性が見つかる。ははーん、「ト」みたいなやつはア母音なんだな、下についている「L」みたいなのは「ン」って読むんだな、という具合に。勉強の合間に図書館で関連の文庫本を読む程度には

          ハングルとの出会い

          地下鉄デビュー

          かわいい子には旅をさせよ、とはよく言ったもので、子どもの独立心を鍛えるには一人でサバイバルをさせるのがよい。と同時に、親が子離れをする訓練にもなるようだ。 うちの場合どちらかといえば私が放任主義で妻が干渉主義な感じだ。あくまでもどちらかと言えばのレベルであるが、これは日韓の文化の差もあるかもしれない。ただ私は緊急時に親の助けがなくても本人の判断で自分の身は自分で守れるようになってほしいと願っている。だから、いろんなことに挑戦してもらいたいのだが、やはり親の立場では心配が勝って

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          改名をよくする

          日本ではキラキラネームに悩み、成人してから名前を変えるなんていうケースがあるようだが、改名の手続きは複雑で条件も厳しいと聞く。 一方韓国では、改名が身近な感じがする。普通の名前だった人がある日、「私、今度○○という名前になりました」という具合に突然報告されることがあるのだ。改名の理由で一番よく聞いたのが、占いによる運気向上のため。韓国では四柱推命や姓名判断などの占いが幅を利かせていて、あまり良くないことが続くと運気を上げるために名前を変えることを進められるらしい。そして、裁判

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