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裁判所のお世話に

韓国で裁判所のお世話になったことがある。と言っても刑事ではなく民事、しかも被告ではなく原告側である。
以前一年弱務めていた職場がやや怪しめなところで、経営者はソウル大出身の女性。こぢんまりとしたオフィスに自分のデスクももらえて、初めのうちは順調に仕事をさせてもらっていた。でもその会社の実情が少しずつ見えてくる。億単位の出資をしてもらい綱渡り的な経営をしている様子。自分がしている仕事も詐欺の片棒を担がされているような気がしてきたし、給料もだんだん遅れ気味に…。2ヶ月分の給料が未払いの時点で、新しい職場が見つかり惜しまれつつも退社。約50万円くらいの未払い分は必ず支給すると言われたものの半年過ぎても音沙汰がない。こうなったら最後の手段ということで、労働局に相談。実は韓国では単純労働のためのビザが認められていて、工場や作業場での外国人労働者が多い。それで、外国人労働者の労務問題が結構多くて、窓口もしっかりしている。
なんやかんやで政府の支援を受けながら費用なしで裁判の手続きが完了。しかも本人は裁判所に出向く必要がないとのこと。元社長からのメールなどの記録が残っていたため、あっさりと勝訴。これですぐにお金が入ってくると思われたが、それから約10年。未だにそのお金は戻ってこない。元社長、姿をくらまし個人名義の銀行口座や不動産など一切なし。私以外にも借金はたくさんあるらしく、おそらく逃げ回ってはまたどこかで協力者とともに悪徳な業務をおこなっているはず。
一応まだ債務を請求する権利は残っていて、国が決める利子も含めると70万円ほどがもらえることになっているが、この不良債権いつになったら回収できるのやら…

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