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2/2。僕と、血と、心と。

5:30起床。

天気は晴れ。





……。
……。
……。


「まず、パプリカを切ります」


パプリカ、かあ。
あんまり、食べたことはないけど。


……。
……。
……。


「最後に、塩を少々」


僕は、それを食べた。
甘くて、苦くて、しょっぱくて。


ことばは、口をついて出た。


君を、忘れない。





血液は、ほんの少しだけ流れると赤くて、たくさん流れると黒くなる。……ええと、何がいいたいかといえば、昨日、血液検査をしましたよってこと。


僕が常用している薬の一つに、鉄剤がある。(文字通り、鉄分を補うための薬。鉄分が足りないから、じゃなくて、ある症状を緩和するために服用している。)


もう1年以上欠かさず飲んでいるんだけど、昨日、主治医の先生にいわれたんだ。ええと……何て成分だったっけ……とにかくそれが、増えすぎているかもしれない、ということで、検査をすることになった。


まさか、心療内科で採血するとは……そして、看護師さんじゃなくて、先生自らやるのね……いや、何もおかしいところは無いんだけど。


なんだか、ふしぎだった。心っていう実体の無いものを診るところで、血っていう実体のあるものを見ることになるなんて。僕にも、ちゃんと血が通ってるんだな。そんな、当たり前のことを思った。


結果は、来週の受診で。はーい。……おおう、血液検査をしたから、受診料がいつもより千円高い……まあ、致し方あるまい……ありがとうございました。


僕は、自立支援医療制度を利用しているので、受診料や処方箋代は1割負担になっている。(ちなみに、自立支援医療=精神通院医療だから、例えば内科にお世話になったときは、他の人と同じ3割負担。)でも、血液検査は適応外だから、1割負担の受診料+3割負担の検査料になるわけだ。


たまに、こういうことはある。「○○は、適応外ですよ」って、先生の方からいってくれないことは。でも、気にしない。適応外になることを、僕はわかっているので、説明を省略したんだと思うから。(気になるなら、僕の方から訊けばよかっただけの話だ。)


近ごろ、巷では「精神科医はウソツキだ」なんて、いわれている。(最近は、そんな本が出回っている。)


でも、僕の先生は、不調一つ取っても、「○○なので××ですね」なんて決めつけるんじゃなく、「もしかしたら、○○かもしれないし、△△かもしれないですね……」と、色んな可能性を提示してくれる人だ。だから、僕は信頼している。


医師と患者の関係は、信頼で成り立っている。……と、思いたいね。





「僕だけが、鳴いている」

これは、僕とドッペルさんの話。もしくは、何か(を生む/が死ぬ)話。

下記にて、連載中。
(第一話無料、第二話以降有料)


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