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心に向ける双眼鏡

こんにちは、ピアサポーターの愛音です

人間観察が好きです。小学生の時から周りの人を観察してました。クラスの子はもちろん、教師まで観察対象。観察してなにが楽しいのか、それは「なんで?どうして?」から始まり「ひょっとしたら、おそらく、」自分なりに解決していくのが面白かったのです。

この人間観察はB型の利用者になって少しずつ変わっていきました。よく注意を受ける人、褒められる人、よく注意する職員、が観察対象になりました。注意される利用者さん、注意は受けるけどここはスゴい。褒められる人はどこが凄い?よく注意してるけど、どうしてなの?
この観察、当時は役立てるためなんて思わなかったです。ただ人を見ることが好きで、考えを膨らますのが好きでしていました。でも支援員となった今ではこの観察グセを感謝しています。

よく注意されている人にも得意なこと、得意でなくても出来ることがあります。私がいたB型には知的障害、聴覚障害の子がいて、彼が注意を受けない日はないに等しい。でも彼は掃除の時間になると作業所すべてのゴミを集めてくれました。集める時間が早くて注意を受ける日もありましたが、任されてる仕事があることが嬉しいのか、彼は嫌がらず毎日この仕事をしていました。

褒められる人は仕事が完璧、というわけではないことも観察から学びました。もちろんパンを綺麗に作ると先生は褒めていましたがそこよりももっと大切なポイントがありました。褒められる人は気配り上手でした。ただ単に自分の仕事を完璧に行うより、一緒に作業する人が戸惑っていたら自分の手を止めてサポートする。よく褒められる人ほど気配りしサポートしていました。

そして注意。昨日注意したことを繰り返し注意することは珍しくなかったです。注意して直せたら、そんな簡単なことはない。特に知的障害の方は繰り返し注意を受けていました。最初は繰り返し注意の意味が分かりませんでした。繰り返し注意しても相手は「分かりました。気をつけます」を言うけれど、その理解が難しい。それがこの人の障害なのに、なぜ何度も注意するのかな?でもある時気づきます。繰り返し注意なんてしてない。繰り返ししていたのは「あなたの苦手はこれだよ」このメッセージを繰り返している。気づきを与えていたんです。

支援員となり注意すること、褒めることが仕事の1つになりました。作業を手早くすることだけを褒めるのではなくて、仲間同士の協力をしていたら褒める。1つ注意をしても別の良いところを褒める。そしどんなに言っても出来ないことを注意し続けるのではなくて、繰り返し伝えることで相手の気付きとなるように私が諦めたりしない。
これがスタイルになっています。

同じ作業所を利用していても皆さんの能力が同じではありません。言わなくても理解してきちんと実行出来る方もいれば、フォローすると出来る方、そしてやる気がもともと他の方より低い方、その人によって声掛けも注意も褒め方も変える必要があります。全員に同じ支援はあり得ない。個性も性格も違うのに支援方法だけ同じなんて変ですよね。
それぞれに違う対応をすることは大変なのと、あとは利用者さんから「贔屓」と思われるケースもあります。実際に私は利用者さんから直接ではありませんが、贔屓してると言われてしまいました。優しすぎる、気にしてる、自分たちとは態度が違う、など。それを教えてもらってからは極力気をつけていますが、対応に差がつくときはおそらく今もあるかと。支援とは難しいです…。

でも、本当に諦めることはしたくないです

相手が重たく感じない程度に
強く押し付けないように
こちらの熱意で火傷させないように気をつけながら
これからも利用者さんの行動と心を観察していきます

*愛音*

サポートしていただけたら嬉しいです🌹 これからも頑張りますね!