【香港甜品店 甜蜜蜜】元町の地下に広がる香港!本場薬膳スイーツカフェ【神戸・旧居留地】
異国情緒漂う、お洒落にきらめく港町。それが神戸・旧居留地。
レトロモダンな近代建築とシンプルな雑居ビルが入り混じり、それぞれの建物の中には多種多様な店舗がひしめき合う。勿論、素敵カフェの宝庫でもある。
神戸のシンボルのひとつである大丸、そこから徒歩1~2分。元町中華街から少し離れたこの場所にも、本場の香港を感じるカフェがある。
そのカフェがこちらだ!
こちら、こち……いやどこやねんという光景であるが、この写真のど真ん中、ビルとビルの隙間に細長~~~く建っている雑居ビル。その1階にひっそり構えるドアこそが、地下に広がるカフェの入口となっている。
ちなみに右側上部で光っているネオンカラーが、大丸の屋根。大丸の北側の区画のちょうど真ん中あたりに位置している。
近付いてみた。いかにも雑居ビルという感じのビルである。カフェの入り口ドアの幅は、シンプルに人間ひとり分。意識していないとうっかり通り過ぎてしまうくらいに、主張は控えめだ。
夜に訪れると、まるでBarの雰囲気。
大人の社交場感が際立つ店構え。
【香港甜品店 甜蜜蜜】。
【甜品】はデザート、スイーツの意。【香港甜品店】で、香港スイーツカフェ。店名は【甜蜜蜜】と書いて、ティムマッマッと発音する。
なんてかわいい響きだ!ティムマッマッ!
香港スイーツメニューに目を奪われながら扉を開けると、そこには。
即、地下へと伸びる階段が。
見上げれば、剥き出しの無骨な配管。
壁には、壺や茶器が並んだ、香港製であろう飾り棚。
階段を進み地階へ降り立つと、思いのほか広々とした空間が待ち構えていた。天井には、入り口で見たのと同じく、剥き出しの配管。適度に落とした照明が壁や調度品に映え、肌にも馴染む。どこか洞窟のような湿度を持つ、不思議な雰囲気だ。
テーブル席に座り、さて何を頼もうか。
メニューの柱となっているのは、香港粥(麺)・香港スイーツ・中国茶。香港粥&麺はランチにもディナーにも使えるし、セットで頼むと大根餅と中国茶がついてくる。スイーツは杏仁豆腐やカメゼリー、ココナッツ団子などの定番のものを基盤に、季節に合わせた期間限定商品も豊富に取り揃え。そして、こだわり抜いた中国茶がずらりと並ぶ。
カーーーッ!迷う!嬉しい悲鳴!
身長と顔面偏差値がべらぼうに高い男性スタッフがにこやかに注文を取りにやってきてくれたのを アッちょっ もうちょっと待ってくださいすんませんと2回も追い返す長考を経ての、決断。
アフタヌーンタイム限定、大根餅&スイーツセット。
ン~~~うっめえええ!!!!!!!
うまい、だけじゃない。体に優しいのは勿論で、何て言ったらいいのだろう、実に抽象的だけど、そう、綺麗な味がするのだ。
日本で一般的に販売・提供されている杏仁豆腐は、基本的に牛乳を使用して作られている。だけど甜蜜蜜さんの杏仁豆腐は、牛乳ではなく南杏と北杏の2種の杏仁エキスで作っているそう。
ちなみに南杏には【のどと肺を潤す】、北杏には【咳をとめる】効能があるぞ。
そしてこれ、大根餅。
この大根餅がやばい。まじやばい。
舌に乗せる。消える。まじ消える。外側のパリパリ感に喜びを感じた次の瞬間、溶けて消える。大根とか貝柱の旨みがもちもちしながら溶けてゆく。これマジ、お客サン、ワタシ嘘言わない。手品みたいネ、消えるネ。これネ、絶対食べるべきアルヨ!何故かネ、日本人が描くフィクションに出てくる典型的中国人みたいな口調になってきたので戻すアルヨ!
まあ口調を戻したところで結局言いたいことはひとつである。
大根餅めちゃくちゃうますぎ絶品だから是非とも食べるべし。
レンゲスプーンもかわいいいいいなあオイ。
絶品香港を舌で楽しみつつ、香港の風が漂うお皿や茶器を目で楽しむ。
セットに付いてくる中国茶の銘柄は、日替わりで色々と変わる模様。
そして甜蜜蜜さんの中国茶は、差し湯のサービスがある。お茶っ葉から湧き出るお茶の旨みは、2~3回ほど差し湯を繰り返してもまだ健在。気分や体調に合う銘柄を選んでお代わりしながら、ゆっくりじっくり時間を過ごすのも乙なものだ。
「1番テーブルに3名様~!」なんて言葉はよく聞くが、甜蜜蜜さんの各テーブルには、それぞれ香港の地名が付いてたりする。細かいところまで香港仕様。
この寒い時期には、薬膳火鍋も提供してくれている。
ファァ~めっちゃくちゃうまそうじゃねえの!!
冬季限定スイーツも始まったばかり。タピオカプリンとか黒ゴマの白玉とかココナッツミルクのお汁粉とか、本場の味がたくさんご用意されているぞ。
【日々の美しさと健やかさのために食べる―】
医食同源の考え方と香港現地の味を、丁寧に再現しているカフェ・甜蜜蜜。お近くにお立ち寄りの際は、香港人の文化と知恵においしく触れて頂きたい。
神戸の地下にひっそりと、たくさんの口福が待っている。
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