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和合亮一さんの「詩の礫」から派生した 礫を起点に波紋のよう奇想は巡る
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#はしるひと

ほどけてるほどいてる

ほどけてるほどいてる

むすぶって決意することだから
まだむすびたくないんです
解けている
んじゃなくて
解いているんです
きゅっと決心
ほどいて残心
足元の蝶々
羽根は無限をかたちづくる

へいへいぼんじん

へいへいぼんじん

雨ニモマケズ風ニモマケズ

吹雪の中

ぶつぶつ念仏

唱えながら

歩を進める

般若心経

ケンジミヤザワ

この肉体をブーストしてくれ 

私は

超サイヤ人にはなれない

平凡地球人さ

怒りと悲しみをミックスした

ハイブリッドな陰陽では

覚醒なんてできない

欺いて感情

つまらない回想

じきにはじまる走馬灯

余白余吐く

余白余吐く

見渡す限り何もなかった
空は高く緑は続くどこまでも
木々の隙間から木漏れ日が射す
苔むした岩 
何処かで
鳥は鳴いている
空気を切り裂いて
走る
やまんなかを
ひとり
何もなかった見渡す限り
目に映る全ては
干渉してはくれない

世界の中心にいる
内面と向き合うしかなくなってくる 
世界に
クリアに鮮やかに
浮き彫りになる
私 

空気を吸いにやってきた
送って吐いた酸素を肺に
不足していた西会

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クールアップヒートダウン

クールアップヒートダウン

転ぶときは時間に追われているときで
朝からやな予感はしていたけれど
やはり
転んでしまって
血にまみれながら走っています
本気で走っていると
本気で転ぶので
痛みは深い
が患部の熱を
走ることで更にヒートアップさせて
走ることでADRENALINEを
止まっているDOPAMINEを
コントロール

表現下(ひょうげんした)

表現下(ひょうげんした)

汗をかく
汗で描く
流しながら描いた
夏場はドバドバドバっと滝のように
冬場は鹿威しがカポンと音が鳴るように
身体をつたって蒸発して消える
水彩我
擦って
拭って
ブルブルと
頭を揺らして
軌跡は遺らない
ドローイング
斬って
裂いて
空気
零れ落ちた私

視えるか?
この表現を
視えるのか?
この存在を

大袈裟に世界なんて言わんでも
残滓を遺して
残像を映して

今は
ここに
いる

nowh

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