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Design with Nature

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#自然

Lo-TEK Design:土着の知恵とデザインが交差する共生の技法に向けて

Lo-TEK Design:土着の知恵とデザインが交差する共生の技法に向けて

Ryuichi Nambu

ACTANT FORESTの活動に多くのインスピレーションを与えてくれている「Lo-TEK(ローテク) Design」という考え方がある。「Lo-TEK」とは、粗野な技術を意味するローテクではなく、土着の人々が昔から継承してきた文化的知恵や実践を意味する。気候変動のリスクに対して、新しいイノベーションが必要だということは誰もが認めるところだが、環境維持に対して優れたア

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「森の縁側」をつくろう:人と森が再生するための拠点

「森の縁側」をつくろう:人と森が再生するための拠点

Architecture by Kakuro Odagi
Text by Rina Horisawa 

家族で団欒したり、腰掛けて月を眺めたり。家族や来客者とのちょっとした休憩スペースとして役立つ縁側。ACTANT FOREST の中にもそんな場所があったらいいな。ないならつくろう、自然とともに。

ということで、人が集い、森の再生を手助けするための拠点、「森の縁側」をつくってみました。縄文時代

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「女性の視点」で森を考える:フェミニスト・フォレスト

「女性の視点」で森を考える:フェミニスト・フォレスト

Rina Horisawa

森を「女性視点」で捉え直すと、森や自然と私たちとの関係はどのように変わるだろうか。ブラジルのアマゾンで森林伐採と戦う女性たちの事例をヒントに、森と人との関わり方をリデザインする視点を探る。

Feminist Forest?黒鳥社のnoteシリーズ〈blkswn NGG Research〉に掲載された「フェミニスト・シティ」に関する記事を読んだ。「女性視点」で都市を見

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人間中心のデザインでいいんでしたっけ?02:クリティカルゾーン展@ZKM 前編

人間中心のデザインでいいんでしたっけ?02:クリティカルゾーン展@ZKM 前編

Ryuichi Nambu

このnoteは「人間中心のデザインでいいんでしたっけ?01:アクタント マッピング キャンバス」という記事の続編です。

今回はドイツで開催されている企画展「クリティカルゾーン:地球的ポリティクスのための観測所」をとりあげる。前回参照したアクター・ネットワーク・セオリーをデザインにつなげる検討を一歩先に進めてみたい。デザインが頼りにしてきた人間中心のアプローチをアップ

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人間中心のデザインでいいんでしたっけ?01:アクタント マッピング キャンバス

人間中心のデザインでいいんでしたっけ?01:アクタント マッピング キャンバス

Ryuichi Nambu

「Design with Nature - デザインと自然をつなぐ」というテーマで進めているACTANT FORESTプロジェクト。これまで「Rewilding」や「Tiny forest」、「ドーナツエコノミー」といったキーワードで、都市生活にとっての自然の役割を再検討してきた。

今回はデザインメソッドやツールの紹介を通して、デザイナー側の試行錯誤に目を向けてみた

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ウッド・ワイド・ウェブ: 森のコミュニティに参加する

ウッド・ワイド・ウェブ: 森のコミュニティに参加する

Ryuichi Nambu

WWW(ウッド・ワイド・ウェブ)というものをご存知だろうか。木々たちが土の下に隠された通信網をもっていて、実は互いにコミュニケーションをとっているという話だ。

ヒトが頭で考えてつくった社会のしくみだけでは、これからいろいろな不具合が出てくるだろうと感じて、ACTANT FORESTの活動をはじめたものの、自然と向きあうことや、森や植物を扱うということは、理系の専門領

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