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詩の集まりみたいなもの

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詩、詩みたいなものをまとめてみました。
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#創作

【詩】 Feeling 

【詩】 Feeling 

居心地の悪い歯切れの良い時間

色づくには惜しすぎる

散るにはためらってしまう

その感じは曖昧でいつも行儀よく

自分には常に隣にいる錯覚さえ覚える

覚える…

溺れる…

深い蒼さは愛すべき視覚であり

五感を研ぎ澄ました感受性でもある

常に隣で佇んで溶け込んでいる

曖昧さは我が物顔で腰掛ける

キツい旅にでも出たつもりか

深い意味はより深く

止まらない鳥達の羽ばたきは

絞りきっ

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【詩的なもの】 一輪の花

【詩的なもの】 一輪の花

壁に飾られた一輪の花

静かで
小さくて
騒々しくて
大きくて

目をつむれば

さざめいて
ゆれていて
華やいで
香り立ち

見事なまでの孤独

その宇宙は

造形的で
創作的で
自然的で
神秘的で

どこか煽情的で

果てしなく雄弁だ

遠くを見るように
近くを見守る

壁に飾られた一輪の花

今日も
明るく
潤んで
ひっそりと
うつむく

【詩的なもの】 太陽

【詩的なもの】 太陽

太陽に魅せられて
雪達はサラサラと恋をする
天照との静かなる密約

儚くも美しく
自らを鼓舞し生命を全うする
艶然とした空間

自分勝手な太陽
美を創造せんがための
終わりの出口

【詩】朝光

【詩】朝光

光と暗闇
対でいて同一の恵み物
外は霜風 雪しまき
雪達による百鬼夜行
暗闇の過剰 意識の充電
蓄える強さ 凍雪の弱さ
刻々と感ずる暁風の気配

やがて覗くは白緑か
光が時を支配する
目覚めし台地に冬の靄
光の粋な恵み物
疲れた大地の朝風呂を見る

朝の光で蘇生する
意識は放出されてゆく
現世は-+で壱になる

光と暗闇
対でいて同一の恵み物
人々は恵み物で壱になる
日々日々新たな新人間  

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