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そあ
2021年3月5日 21:00
アーバンナイトの亡霊は 春の夜に立ち消え 黒いカモメが誘う空白の港は 置き忘れた感傷の倉庫 観覧車の下で凍えそうな2人は 500円の水買って 急ぎ足で今日の居場所を探した 隣の人が優しかった ただそれだけのことで イマ この瞬間 思い出になる 引っ張り出した円盤 憂鬱が映る25時 忘れてゆく 生きてゆけると思えた日を あの日 魔法にかけられた
2020年5月15日 19:00
蛍光色が朽ちて 路面 潰れていた歩くスピードは 荷馬車のよう君は白んだ目で 季節を蹴飛ばす軽音、この春霞を切り裂けるか 黒猫が火傷の跡を舐めるあと一言が足りなくてペン先の渇きに怯えている朝に消したい思い出は いつまでも夜に残っては 燃え上がった 君と私の夜間飛行月影もさやかに 夜のしじまへ失われた130dBの喧騒その500円で 今の君は何を買うの 夏の前触れ 肌と髪
2020年5月6日 20:02
アクリル絵の具を落とした瞳 不透明でカラフルな未来へ世界が退屈してしまう前に 置き忘れた傘を開けば 桜の花弁が舞い落ちた フラワーペーパーで束ねた春を一枚一枚剥がしては 咲かせていた「このエナメル靴に 魔法がかかりますようにお願い あと少しだけ 私に自信をください」 貴方の横顔を見る日にはきっと 季節外れの街頭の広告が笑いを誘うホロスコープが移ろって陰る 再生の夜に 銀テ