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人生このままでいいのか?

数年前までは、自分の意見を言うのが怖かった。「文句を言わないいい子」に思われたかった。子供の頃は、はっきりものを言う子だったという記憶があるが、日本人特有の、意見を言ってはいけない同調の雰囲気に自然に飲まれていっていた。

元々は、生物学者、研究者、獣医師になりたいと思っていた。いままで基礎研究で患者さんに貢献したいと思っていたけど、周りの同期と同じように2年間初期研修をして、眼科臨床にどっぷりと浸かった。周りに合わせて流される生活も悪くない、と思い始めていた。気づいたら30代になっていた。 
コロナ禍になった。全人類が経験したことのない感染症に怯え、正解のわからない中でなれないコロナ対応の業務に右往左往した。
いつもの通り、朝の医局会で目立たないように死んだ魚の目をして端っこの席に座った。その時、

このままでいいの?

という声が聞こえた。嫌だ。と自分が答えた。このままじゃだめなんだ、言い出さないとなにも変わらない。患者さんと対面で話して一生に寄り添うのは大好きだ。
でも、現在の治療では治療ができない患者さんたちが、目の前でなすすべもなく視力が落ちていくのをみるのは耐えられなかった。
私は自頭は悪いし、研究には向かない、どうせ研究しても患者さんに役立つ治療法が見つかるわけがない。そう、もうひとりの私がささやく。今も。
でも、やりたいことをやれないまま人生を終わるのは、絶対に後悔する、ともうひとりの私が言っている。
だから、今、大学院に行くことができて、好きなことができている。困難も多いが、とても、楽しい。

でも、周りに流されるよりも身体には負荷がかかる。文字通り歯を食いしばっているのだ。夜に。とても痛い。
でも、後悔のない人生を歩みたいので、後悔はしていない(笑)。
そういうわけで今日もマウスピースをして猫と一緒に寝ることにする。

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