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読んだよマイブック📚

「82年生まれ、キム・ジヨン」

チョ・ナムジュ 訳 斎藤真理子

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この名前を初めて聞いたのはいつだろう。仕事を辞めた21年の4月以降、ジェンダーや教育の考え方や歴史について今まで以上に関心を向けることができた時期の何気なく聞いていたポットキャストからかな。

「82年生まれってほとんど私と変わらんやん。」

みたいな身近な作品への期待とムーブメントとなった“Me too運動”を理解できる作品として紹介されていたような縁もあってずっと読みたかった本。

とかいってすぐに書店で買って読破しないのが私の情けないところ。

移住して図書館通いをはじめて、これまた検索したわけではなく〔おすすめコーナー〕なる棚から同著者の別作品から繋がって手にすることができた。

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日本とは海を挟んでお隣さんの韓国。

アイドル・ドラマというエンタメ文化や食文化から馴染みのある国だけど“女性の立場”という歴史は全く気にしたことがない。

果たして読みやすい文章かな(本を読み慣れない私でも読めるかな)?

イントロダクションから実に面白い。主人公ジヨンの憑依体験がミステリアスに物語を面白くする。

「なぜ、、こんなことが起こるのか」

原因となる何かを求めながらジヨンに関わる幾人かの時代を越えた女性たちの話・歴史が始まっていく。

描写が細かく、その場の情景を想像しながら季節を感じながら何気ない日常の対話の中から読み取れる立場関係図や思考。韓国に住んでいないと分からない食べ物や行事といった部分には注釈も入るのでテンポもよく飽きることなく読み続けられる。

そりゃベストセラーだ!(実写化もしてますもんね)

本当にあった出来事とは思えないほどインパクトが大き過ぎる男尊女卑のあらゆる差別。

生まれてからずっとそうだったからさと行為を肯定するかのような無自覚の差別的発言。その無自覚が1番怖い。

この歪んだ思想が直感的に恐ろしいものだと読んだ人が純粋に気づくことで変わることがあるはず。たくさんの人がこれを読んでいることにまず大きな意味があるよね。

当たり障りない感想だけど、私は普段から些細な違和感を残せるように行動していきます。

〜私の配偶者は主人じゃなくて夫です。

〜あなたの大切な人は彼彼女と決めつけずにパートナーと呼びます。

まず、気づくことから始めていきたいと思います。

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