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夜ではなく昼に。

夜ではなく昼に、日差しが差し込む縁側で眠りたい。
つまり、ぽかぽかした陽気に誘われ心のままにお昼寝をしたい。

そんなに日中眠い眠いって言うのなら、夜しっかり寝なさいっていう意見も分かる。けどね、そうじゃないんだよ、昼寝がしたいんだよ。
分かる?燦々と煌めくお天道様のもと、お昼寝がしたいんだよ〜。

体が弱かった私は、小学校の頃定期的に熱を出していた。小児喘息もあったので、微熱でも用心のため学校を休んでいた。一人遊びが得意だった私にとって、学校を休むことは別に苦痛ではなかった。
微熱だけで、横になっていればそこまで辛くない状態の時は、本を読んだり、塗り絵をしたり、折り紙をしたり、物語を創作したりして、あの当時の自分なりに有意義な時間を過ごしていた。
手を動かす気力がなければ脳内で物語を繰り広げていた。
あぁそうか、どうやら私の妄想好きは子供の頃に既に形成されていたらしい。

熱があり少し寒気がしていたとしても、掛け布団をかけ、防寒対策をして空気の入れ替えをしていた。目には見えなくとも窓から流れ込んでくる、凛とした冷たい空気が心地良くて好きだった。
ひんやりとした空気は、掛け布団やシーツ、枕カバーの温度も下げる。少し冷えた生地に頬や足先などの素肌で触れるのが好きだった。

でも、一番好きだったのはうつらうつらと夢と覚醒の狭間を行き来している状態の耳に届く命を感じさせる音。
それは、学校が終わって遊ぶ子供達の声であったり、悪ふざけをする子供を叱る母親の声であったり、道路を行き交う車の音であったり、近くの木から飛び立つ鳥の囀りだったり、私のためにスーパーにりんごジュースと桃缶を買いに行ってくれたママンの帰宅を告げる足音だったりした。

さまざまな音がない混ぜになって、輪郭をぼかしながら私の耳に届く。そんな音を聞きながら眠りにつく、そんな午後のひと時に幸福を感じていた。頭が痛かったり、呼吸がしにくい状態であったにもかかわらず。不思議だけれど、そんな時間が好きだった。

だから、今日みたいな天気の日は、窓の外の音に耳を傾けながら眠りに落ちたくなる。だからさ「仕事なんかしてないで、どーぞどーぞお眠りなさい」と誰か言ってはくれまいか。

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