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五行歌

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一息で話せる程度を一行にして、大体五行で歌っぽくするのが五行歌(私の場合は、六行になったり、四行になったりしますが)。 集めておきます。
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五行歌

五行歌

豆が轢かれて
花火の貼絵と化す道路
節分の翌朝は
山下清の
世界にも似て

(初出:『五行歌』 2016年7月号)

五行歌

五行歌

感情のない
空虚な穴であることを
恥じて
言葉の蜘蛛の巣を
編み続けている

(初出:『五行歌』 2002年4月号)

五行歌

五行歌

「自分」という
疑いの骨に
肉がついている
肉ばかり
鍛えている

(初出:『五行歌』 2002年4月号)

五行歌

五行歌

町内の子どもが
減って
夏祭りがさびれていく
私だけの
せいじゃないけど

(初出:不明 2000年7月)

五行歌

五行歌

愛せるだけ 愛する者らを
吸い上げては 吐き出して
ラブホが
生息している
一角

(初出:『五行歌』 2003年1月)

五行歌

五行歌

女性的部位の
無色透明化を
はかって
またベージュの
下着を買ってる

(初出:『五行歌』 2002年8月号)

五行歌

五行歌

草が青々
気持ちよさそう
いいじゃないか
土地が
遊んでたって

五行歌

五行歌

ベテランさんは
眩しい
近づきすぎると
影が
濃くなる

五行歌

五行歌

♪雑、雑、雑、雑、ここ雑……
間違ってない気もする
浴槽のぬめりと
リラックスが
入り混じったのだから

………

『ふたりの愛ランド』という歌を口ずさむつもりが。

五行歌

五行歌

手始めに
ゴミ捨て場まで
マスクを外す
緑と小雨と
生活の匂いだ

五行歌

五行歌

財布より
モバイルバッテリーが
ないことの不安
聞いてよ
朝顔

五行歌

五行歌

風もないのに
なびく髪
直らぬ
寝ぐせに
危機感の嵐

五行歌(二首)

五行歌(二首)

彼の死を
知らせた手紙と
未開封のDMが
同じ机上で
混ざり合う

近しくはない
後輩だった
「孤独死」のインパクトに
ただ まだ
圧迫されている

………

それでも折に触れ、
貴方のことを
思い出すことはあるでしょう。

その時は、
その名を、
声に出して
つぶやくつもりでいます。

どうか、安らかに。

五行歌(文章付き)

五行歌(文章付き)

レンタルできない
想いでも
書かれていたのか
新着CDの
歌詞カードが破られている

(初出:『五行歌』 2004年6月号)

……

この歌を書いた時は、
確かケミストリーのファーストアルバムを
レンタルした時のことだったと思う(聖子ちゃんではない・笑)

同じ時期に、図書館の本が破られてたりするという
事件もあったような記憶もある。

公共のものが利己的な考えから壊れていると、
どんな小さなこ

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