ナナつばき@百合と読書

百合(ガールズラブ)と読書で生きている社会人です。 オススメの百合作品の紹介と、週イチ…

ナナつばき@百合と読書

百合(ガールズラブ)と読書で生きている社会人です。 オススメの百合作品の紹介と、週イチの読書記録をメインに更新します。 読書ペースは1~2日に1冊、平均週4冊。乱読の鬼。ときどき自分でも百合小説を書きます。

マガジン

  • 読書メモまとめ

    これまでに読んだ本の感想です。サクッとしてるので、面白そうな本を気軽に探したい時にどうぞ。

  • 百合(GL)作品紹介まとめ

    イチ推しの百合・ガールズラブがここにある!

  • 百合掌編まとめ

    サクッと読める、とある百合カップルの日常を描く短い小説です。 特に順番は無いので、どれから読み始めても大丈夫。

記事一覧

固定された記事

【読書メモ】半年で読んだ108冊をまとめて紹介!

 2024年も半分が終わっちゃう!  というわけで、上半期に読んだ本のザックリした感想をまとめました。「なにか本を読みたいけれど、なにから読んだらいいか分からない」…

【読書メモ】今週読んだ5冊

『海が見える家』はらだ みずき ・劣悪労働環境企業に新卒で入社して一ヵ月で辞めた男性が、南房総で新生活を始める話。いわゆる都会に疲れた人の地方スローライフ小説…

【読書メモ】今週読んだ5冊

『死刑にいたる病』櫛木 理宇 ・刑事や探偵として事件を追うのではなく、一般人の大学生が死刑囚と協力して事件の調査に挑む、ちょっと変わり種のサスペンス。ハラハラ…

【読書メモ】今週読んだ4冊

『レーエンデ国物語』多崎 礼 ・(異性愛)恋愛要素もある大長編ファンタジー小説。 ・「王道ファンタジー!」「こんなファンタジーを待っていた!」みたいな宣伝文句が…

【ネタバレあり】『岩倉アリア』が百合ゲームかどうか気になっている人向けの記事

全クリしました ADVゲームにこの言葉はあまりそぐわないイメージだけど、便宜的に。『岩倉アリア』の全エンディングと全サイドストーリーを回収、つまりは全クリをしまし…

【読書メモ】今週読んだ5冊

『キャンセルカルチャー: アメリカ、貶めあう社会』前嶋 和弘 ・「キャンセルカルチャー」というタイトルと「貶めあう社会」というサブタイトルの組み合わせを見て、「…

【読書メモ】今週読んだ5冊

『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』2巻 二丸 修一 ・最初にひとつ。詳しくはこの後の5巻の感想で書くけれど、あまり褒められた作品でないことは先に記しておきます…

【読書メモ】今週読んだ8冊

『夢の守り人』上橋 菜穂子 ・アニメ化もされた守り人シリーズ、第3巻。 ・幻想的な設定と牧歌的でリアリティのある生活描写のバランスが良い。ファンタジーでもどこか…

【読書メモ】今週読んだ6冊【発達障害関連】

 今週は発達障害関連の本を読みました。当事者として学びになるところがあったり、逆に「なんじゃそりゃ」と思うような本があったり。  発達障害者の生活・仕事において…

【読書メモ】今週読んだ5冊

 ノンフィクション強化週間。 『旅行者の朝食』米原 万里 ・ロシアの食文化や風土について、ロシア語通訳者の著者が書き綴る一冊。 ・「異国にいると日本食が恋しくなる…

【読書メモ】今週読んだ4冊

『イノセント・デイズ』早見 和真 ・ある女が放火殺人で死刑判決を受ける。「どうしてそんなことをしたのか」という理由と真相を、女にまつわる人々の回想によって少…

【読書メモ】今週読んだ2冊

『謎好き乙女と奪われた青春』瀬川 コウ ・青春に見捨てられてミステリに愛された、ミステリ嫌いの少年の青春。男女物。 ・エキセントリックなヒロインに振り回されるヤ…

【読書メモ】今週読んだ3冊

『青の炎』貴志 祐介 ・母親の元夫のクソ男の殺害を企てる少年のお話。このあらすじだけで分かる通り全体的に暗い話だけど、ときどき同級生と繰り広げる和やかなやり取り…

【読書メモ】今週読んだ6冊

『こうして彼は屋上を燃やすことにした』カミツキレイニー ・致死念慮マシマシの、湿度高めの青春モノ。メインキャラがみんな自殺を考えているという、なかなかな設定。 …

【読書メモ】今週読んだ5冊

『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』道尾 秀介 ・前半は過去話が多くてなかなか現在軸の話が進まないけど、その話自体が面白いからダレは…

【読書メモ】今週読んだ5冊

『成瀬は天下を取りにいく』宮島 未奈 ・2020年の夏から始まるポストコロナ作品。これからこういう設定の作品が増えるよ。 ・「ローカル局の夕方のワイドショーの中継で…

【読書メモ】半年で読んだ108冊をまとめて紹介!

【読書メモ】半年で読んだ108冊をまとめて紹介!

 2024年も半分が終わっちゃう!
 というわけで、上半期に読んだ本のザックリした感想をまとめました。「なにか本を読みたいけれど、なにから読んだらいいか分からない」という人は、とりあえずこの記事を流し読みしてみましょう。
 なにから読んだらいいか分からないなら、なんでもいいから読むがよし。

『書を捨てよ、町へ出よう』寺山 修司

・60年代サブカルチャーの空気を肌で感じられる一冊。
・著者が競馬

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【読書メモ】今週読んだ5冊

【読書メモ】今週読んだ5冊



『海が見える家』はらだ みずき

・劣悪労働環境企業に新卒で入社して一ヵ月で辞めた男性が、南房総で新生活を始める話。いわゆる都会に疲れた人の地方スローライフ小説です。
・舞台は千葉県・房総半島の先端にある市、館山のあたり。私は掌編小説を書くためのフィールドワークで同じく南房総地域の勝浦に行ったことがあるけれど、のどかで暖かくて景色も良くてご飯も美味しくて、マジで良いところでした。本作も南房総の

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【読書メモ】今週読んだ5冊

【読書メモ】今週読んだ5冊



『死刑にいたる病』櫛木 理宇

・刑事や探偵として事件を追うのではなく、一般人の大学生が死刑囚と協力して事件の調査に挑む、ちょっと変わり種のサスペンス。ハラハラドキドキというよりは、真綿で首を締めるようなイヤな汗がにじみ出てくる作品です。
・24人を殺して死刑となった死刑囚から「最後の一件だけは冤罪だ。無実を立証してくれ」と依頼される話。主人公は法学部だけど一介の大学生であり、いくらなんでも荷

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【読書メモ】今週読んだ4冊

【読書メモ】今週読んだ4冊


『レーエンデ国物語』多崎 礼

・(異性愛)恋愛要素もある大長編ファンタジー小説。
・「王道ファンタジー!」「こんなファンタジーを待っていた!」みたいな宣伝文句が踊っていて目についた。・・・めちゃくちゃひん曲がった邪推をすると、「本作は王道ファンタジーですよ! 近頃あふれている転生日本人や悪役令嬢なる存在は出てきませんよ!」ということを言いたいのかもしれない。と、思ったり。
・「自分の人生は自分

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【ネタバレあり】『岩倉アリア』が百合ゲームかどうか気になっている人向けの記事

【ネタバレあり】『岩倉アリア』が百合ゲームかどうか気になっている人向けの記事


全クリしました ADVゲームにこの言葉はあまりそぐわないイメージだけど、便宜的に。『岩倉アリア』の全エンディングと全サイドストーリーを回収、つまりは全クリをしました。クリア時間は約18時間。
 Twitterで私をフォローしてくれている方が気になっているであろうことについて、これから書きます。つまり、本作は百合ゲームだったのかどうか。
 ネタバレについての注意喚起を挟んでから、そのことについて書

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【読書メモ】今週読んだ5冊

【読書メモ】今週読んだ5冊



『キャンセルカルチャー: アメリカ、貶めあう社会』前嶋 和弘

・「キャンセルカルチャー」というタイトルと「貶めあう社会」というサブタイトルの組み合わせを見て、「保守もリベラルもどっちもどっち」みたいなどっちもどっち論の本だと思ったそこのアナタ。安心してください、まともな本ですよ。
・現代になって多様性やポリティカル・コレクトネスが推進される一方で、それをケシカランとする保守からのバックラッシ

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【読書メモ】今週読んだ5冊

【読書メモ】今週読んだ5冊



『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』2巻 二丸 修一

・最初にひとつ。詳しくはこの後の5巻の感想で書くけれど、あまり褒められた作品でないことは先に記しておきます。読んじゃったのでいちおう感想は書く。
・一般的にラノベにおいて「負けヒロイン」、つまりメインヒロインとの恋の勝負に負けるという風潮が強い、主人公の幼なじみの女性キャラが「絶対に負けない」というコンセプトの異性愛ラノベ。
・ボーイッシ

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【読書メモ】今週読んだ8冊

【読書メモ】今週読んだ8冊



『夢の守り人』上橋 菜穂子

・アニメ化もされた守り人シリーズ、第3巻。
・幻想的な設定と牧歌的でリアリティのある生活描写のバランスが良い。ファンタジーでもどこかで地に足がついていないとね。
・バトル描写の量も全体のバランスから考えてほどよくて良い。ずっとバトルだと疲れるけれど、ぜんぜん無いのも退屈。バトル描写は人間の身体の仕組みを充分に理解したうえで描かれており、読み応えがある。
・男と結婚

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【読書メモ】今週読んだ6冊【発達障害関連】

【読書メモ】今週読んだ6冊【発達障害関連】

 今週は発達障害関連の本を読みました。当事者として学びになるところがあったり、逆に「なんじゃそりゃ」と思うような本があったり。
 発達障害者の生活・仕事において役立つ実用的な本、「当事者向け・ライフハック系」
 周りに発達障害者、もしくはそうかもしれない人がいるひとに読んでほしい、「定型発達者、またはグレーゾーンの人向け」
 発達障害を社会課題として論じる、「その他 新書」(生活面での実用性は低い

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【読書メモ】今週読んだ5冊

【読書メモ】今週読んだ5冊

 ノンフィクション強化週間。

『旅行者の朝食』米原 万里

・ロシアの食文化や風土について、ロシア語通訳者の著者が書き綴る一冊。
・「異国にいると日本食が恋しくなる」というエピソードがあるけれど、私はどうもピンと来ない。これまで何回か海外旅行をしてきたけれど、白米や納豆が食べたくなったことは一度もない。むしろ、異国の料理を現地で味わえるチャンスを逃してなるものか、と意気揚々としていた。それでも一

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【読書メモ】今週読んだ4冊

【読書メモ】今週読んだ4冊



『イノセント・デイズ』早見 和真



・ある女が放火殺人で死刑判決を受ける。「どうしてそんなことをしたのか」という理由と真相を、女にまつわる人々の回想によって少しずつ紐解かれていく。犯行の理由という一つの謎を追っていくスタイル。小説の物語は謎で引っぱるもの。
・女の小学生時代は友人に恵まれており、子どもたちの幸せな世界が繰り広げられる。読者として最悪な結末を知ったうえでの平和ほっこり過去シ

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【読書メモ】今週読んだ2冊

【読書メモ】今週読んだ2冊



『謎好き乙女と奪われた青春』瀬川 コウ

・青春に見捨てられてミステリに愛された、ミステリ嫌いの少年の青春。男女物。
・エキセントリックなヒロインに振り回されるヤレヤレ系主人公のコンビ構図。
・ミステリー的なものが嫌いなのに学校生活でミステリー的な出来事に定期的に巻き込まれる主人公、という設定が面白い。
・治安の悪い学校のヒリつく空気感の描写がヒリヒリする。
・ミステリなのに主人公が弱者属性(

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【読書メモ】今週読んだ3冊

【読書メモ】今週読んだ3冊


『青の炎』貴志 祐介

・母親の元夫のクソ男の殺害を企てる少年のお話。このあらすじだけで分かる通り全体的に暗い話だけど、ときどき同級生と繰り広げる和やかなやり取りと、湘南という爽やかな舞台設定のおかげで中和できている。かも。ちなみに男女物。
・化学の授業で習ったことが犯行計画に影響したり、国語の授業で習う『山月記』や『こころ』の内容が主人公の心情とクロスオーバーしたりと、高校生主人公ならではの展

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【読書メモ】今週読んだ6冊

【読書メモ】今週読んだ6冊


『こうして彼は屋上を燃やすことにした』カミツキレイニー

・致死念慮マシマシの、湿度高めの青春モノ。メインキャラがみんな自殺を考えているという、なかなかな設定。
・ラノベとしては珍しく女性主人公。異性愛要素もあるけど、物語の展開としては男女の友情作品といった方がいい。男女の友情が好きな人にオススメ。
・雰囲気は全体的にやや重めで、いじめや依存といったいかにも重いテーマが扱われるけど、最終的にはさ

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【読書メモ】今週読んだ5冊

【読書メモ】今週読んだ5冊


『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』道尾 秀介

・前半は過去話が多くてなかなか現在軸の話が進まないけど、その話自体が面白いからダレはしない。前半で前置きをしっかりして、後半で一気に盛り上げる構成となっている。というか後半はほぼジェットコースター並みの急降下と急上昇の連続。ハラハラするのが好きな人向け。
・40代男性と10代少女が同居する展開があり、いかにもおっさんが

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【読書メモ】今週読んだ5冊

【読書メモ】今週読んだ5冊


『成瀬は天下を取りにいく』宮島 未奈

・2020年の夏から始まるポストコロナ作品。これからこういう設定の作品が増えるよ。
・「ローカル局の夕方のワイドショーの中継で映る」という、一見しょうもないことを夏休みの目標に掲げる親友の成瀬。彼女の行動に付き合うことになる島崎はしかし、意外とノリノリなのであった。地元に百貨店を建てる、200歳まで生きるなどの目標も掲げる唯我独尊の女の子が振りまく「おか

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