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小説と呼べるレベルではない素人の回顧録的な駄文ですが、もし少しでも面白いと感じたらgoodボタン押してもらえると執筆意欲が湧きます。コメント大歓迎です。よろしくお願いします。

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  • 【小説】フラッシュバックデイズ

    2000年代初頭。 田舎出身のごく平凡な大学生が関西、海外を舞台にドラッグとダンスミュージックにのめりこんでいく様を描いた回顧録的青春ストーリー。

最近の記事

【小説】フラッシュバックデイズ 37話

この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 37話 集大成 俺とフジオは片っ端から友人達にパーティー話をしていくと、予めピースの揃ったパズルを組み立てていくかのように、DJ、バンド、VJ、フライヤーのデザイン、音響、箱、などなど、必要なすべてが揃っていった。 トントン拍子とはこの事だろう、半分冗談で始まった話はあっという間にパーティーが現実味を帯びてくる。 俺達は皆のスケジュール調整をして、日

    • 【小説】フラッシュバックデイズ 36話

      この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 36話 種火 伝説と呼ぶに相応しいあの夜から何か心に穴が空いたような日々を送っていた。 バイト先で仲良くなったフジオ。家も近く、お互いの家を行き来するようなるのに時間はかからなかった。といっても、俺がフジオのマンションに遊びに行くことがほとんどだった。 フジオのマンションの住人のほとんどがフジオの友人らしく、大きな寮のようだった。フジと二人で一服して

      • 【小説】フラッシュバックデイズ 35話

        この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 35話 伝説の夜 後編 レコードとレコードを繋ぐ単調な作業。 次のレコードが混ざるタイミングなどは分かるわけもなく、ただひたすら止まらない数種類の音に包まれ重低音に合わせて体を揺らす。 用意していた玉を摂る事も忘れる程、こんなに踊ることに集中したのは久しぶりだ。 気づけば何人DJが変わり、何度声をあげただろう。 ふと気づくと、音が止まり、1日目が終わっ

        • 【小説】フラッシュバックデイズ 34話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 34話 伝説の夜 中編 気持ちは最前列で踊り狂いたいところだが、まだ1日目の序盤だ。ペース配分を考えDJブースがかろうじて見える位置で軽く踊りながら周りを見渡してみた。名前は知らないが見たことある顔がチラホラ見え妙に安心した。 このPARTYは俺にとって特別だ。 初めて自分一人で足を運び、見つけたPARTYだという思い入れもあるが、何か他のPARTYと

        【小説】フラッシュバックデイズ 37話

        • 【小説】フラッシュバックデイズ 36話

        • 【小説】フラッシュバックデイズ 35話

        • 【小説】フラッシュバックデイズ 34話

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        • 【小説】フラッシュバックデイズ
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          【小説】フラッシュバックデイズ 33話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 33話 伝説の夜 前編 ユウヤから話を聞いた時は信じられなかったが、1Fの行きつけのクラブの最後の夜の人で溢れかえっている様子を見ると本当に終わってしまうんだなと感じた。本当に急遽CLOSEせざるを得ない状況だったようで、予め予定されていたレギュラーパーティーに、関係者や最後と聞きつけた客が駆け付け、名残り惜しそうに踊っていた。それが1Fの最後の夜とな

          【小説】フラッシュバックデイズ 33話

          【小説】フラッシュバックデイズ 32話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 32話 屋上 仕事の帰りに行きつけのアメ村のレコード店で取り置きしておいたレコードを受け取り、夕飯を買い家路へ。 部屋に2つある押し入れの1つは立派なDJブースへと変わっていた。 テクニクスのターンテーブルに先程のレコードを乗せ、針を落とす。 奮発したパイオニアのミキサーのレベルメーターが反応し、スピーカーから音が出る。 煙草とガンジャを一服し、レコー

          【小説】フラッシュバックデイズ 32話

          【小説】フラッシュバックデイズ 31話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 31話 肩書 旅行から帰ってからの職探しには苦労した。 日雇いの肉体労働や、短期のアルバイトはどれも長続きしなかった。 週末は絶対にクラブの為に休みたい。 そんなヒッピーかぶれの長髪のジャンキーには大阪といえどもやすやすと金を稼ぐ場所を与えてはくれない。 すぐにでも仕事を探さなければネタはおろか、生活費さえままならない状況だった俺はクラブやパーティーで

          【小説】フラッシュバックデイズ 31話

          【小説】フラッシュバックデイズ 30話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 30話 シャキーン! 旅から戻って初めての週末。 テクノの友達のユウヤからパーティーの誘いの電話がなった。 場所は俺の部屋から徒歩圏内のお気に入りのレジャー施設の1Fにある「T」。 俺が留守にしていた間に「T」ではいつのまにかテクノのイベントも行うようになっていた。 断る理由もなく、勿論二つ返事でOKした。 テクノのパーティーは久しぶりだった。 手ぶら

          【小説】フラッシュバックデイズ 30話

          【小説】フラッシュバックデイズ 29話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 29話 ネパール編④ アイルビーバック いつの間にか眠っていた。 ノックで目が覚めると、昨日の大学生の女の子がわざわざ別れを言いに部屋まで来てくれた。バス乗り場まで女の子を送った。 人との出会いはタイミングが全てだ。 一日早く出会っていれば、俺はこの女の子と一緒にバスに乗っていたかもしれない。 バスに乗る彼女を見ながら俺はこの旅で初めて日本に帰る事が頭

          【小説】フラッシュバックデイズ 29話

          【小説】フラッシュバックデイズ 28話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 28話 ネパール編③ チェイシングドラゴン 太った男の部屋をノックすると、しばらくするとガイドがドアを開けた。部屋には太った男の他にゲストハウスのオーナーが座っていた。 さすがにブランシュガーとなると、ゲストハウスの食堂テラスで堂々とする訳にはいかないのであろう。 皆が輪になっている所に座ると、中央に置かれた金属製のトレイの上で粉末状のブランシュガーが

          【小説】フラッシュバックデイズ 28話

          【小説】フラッシュバックデイズ 27話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 27話 ネパール編② 絶頂から奈落の底へ 疲れが溜まっていたのか昼まで寝てしまっていた。 ハシシたっぷりのジョイントを一服した後、ゲストハウスの食堂へと向かうと、オーナーが長身のネパール人と話しをしていた。 その長身のネパール人はトレッキングガイドだと紹介された。 ここポカラはヒマラヤの麓だ。俺みたいなジャンキー達と違い、ヒマラヤにトレッキングする健全

          【小説】フラッシュバックデイズ 27話

          【小説】フラッシュバックデイズ 26話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 26話 ネパール編① ポカラへ バラナシからポカラへのバスは過酷だった。路面の凸凹を一日中固い座席で感じながら、夜は扇風機もなくベッドしかない野戦病院のようなところで降ろされた。ほとんど眠れないまま、翌日もガードレールもない結構な山道を今にも壊れそうなバスで登っていく。長い山道登りも終え、少し涼しくなってきた。時間的にもそろそろ着く頃だと思ったその時、

          【小説】フラッシュバックデイズ 26話

          【小説】フラッシュバックデイズ 25話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 25話 インド編⑤ グッバイ、インド、グッバイ 、バナラシ ハシシの男は毎日俺のゲストハウスに俺を訪ねてくるようになった。 煩わしかったが、俺をここまで連れて帰っってくれた恩があったため、無下にするわけにもいかず、こっそりとゲストハウスを移ることにした。 毛嫌いしていた日本人宿だったが、泊まってみると清潔で、屋上はほぼ貸し切り状態でハシシを吸いながら寝

          【小説】フラッシュバックデイズ 25話

          【小説】フラッシュバックデイズ 24話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 24話 インド編④ バングラッシーとハシシ バラナシで最初に泊まった朝。安宿の屋上には安宿には珍しくレストランがあった。テラス席からはガンジス川が見え、風も心地よく、飯も美味かった。この宿に宿泊する人はもれなくこのレストランを利用するのでだいたいの宿泊客とは顔を合わせる。 この宿は日本人宿ではないが、地球の歩き方にも掲載された宿のためか、日本人も多く宿

          【小説】フラッシュバックデイズ 24話

          【小説】フラッシュバックデイズ 23話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 23話 インド編③ ガンジス川で一服を ニューデリーで数日観光を楽しんだ後、俺はガンジス川のほとりに位置するバラナシに行くことにした。 バラナシと言えばインド。インドと言えばバラナシと言っても過言ではないインドを代表する場所だ。 バラナシまではニューデリーから半日かかるらしいので、金のない俺は当然一番安い交通手段の寝台列車で行くことにした。 ホームレス

          【小説】フラッシュバックデイズ 23話

          【小説】フラッシュバックデイズ 22話

          この小説は決して違法薬物を推奨するものではありません。 架空の話であり、小説、エンターテイメントとしてお楽しみください。 22話 インド編② 「またお前かよ」 数時間しか眠れなかったのは時差のせいか、暑さのせいかわからないが、 天井で回る頼りない扇風機を見るともう一度寝付く気にはなれず、外に出ることにした。 昨晩のあれほど不安だった暗闇のニューデリーの街は、日常の朝の光景に変わっていた。 ショットグラスのようなグラスに注がれたチャイを買った。 熱くて縁を持ちながら飲んだ甘

          【小説】フラッシュバックデイズ 22話