EurekaSSの自転車暮らし

東京の真ん中で生まれて東側で育ち、神奈川の端っこのニュータウンに住んで10年。自転車に…

EurekaSSの自転車暮らし

東京の真ん中で生まれて東側で育ち、神奈川の端っこのニュータウンに住んで10年。自転車に乗って30年。自転車と社会のつながりをいつも考えながらペダルを踏む日常を書きたいと思います。

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最近の記事

ぼくのフィッティング心得

この仕事をしていると「フィッティングとは」「心がけていることは」という質問をよく頂きます。 フィッティングは「バイクを身体に合わせる」作業 バイクフィッティングは文字どおり「バイクを身体に合わせる」作業です。身体をバイクに合わせる(慣らしていく)ものではありません。身体を整える作業ではなく、人それぞれの身体(関節の可動域)に合わせてバイク=自転車を調整する作業の総称なのです。 ですから、トレーニングとは異なります。トレーニングはスポーツのパフォーマンス向上を目指して行う

    • 111722 空気圧

      MTBのタイヤは容量が大きくて圧力が低いから、ロードよりも設定がシビアだ。MTBに準じるグラベルもしかり。実際コンマ2くらいの違いで乗り味が大きく変わる。 11月に入ってめっきり冷え込んできたせいか、トレイル出動が増えた。背の高い木から落葉していき、茂っていたブッシュも減っていく。散歩やハイキングの人も減っていくので、僕にとっては1月から2月が最高の自走里山トレイルシーズンだ。 グラベルロードはホイールを替えたので軽快感が増しただけでなく、グリップの感じもいい。リムの内幅

      • 111622

        ダミーバイクでフィッティングの納車調整。 実車がShivなので再現性はまずまず。 パッド位置だけ修正して納車した。 通常、ダミーバイクを使った最適ポジションづくりは、得られたバイク計測位置(座標)が実車(ジオメトリー=設計寸法)で再現できるかをにらめっこしながら決める。 TTの場合はパッドスタックとリーチが他の車種と比べて重要なのだけど、自転車という意味ではサドルの前後位置も当然重要になる。基本的には前乗り出来ないとTTに乗る意味がない。一定ペース(強度、速度)のペダリ

        • 業務日誌 082122

          どうにもこうにも暑いなあと感じていたのはかれこれ4週間も前のことになってしまった。夏物ジャージは黒系ばかりでスピードが出ていればまだしも、都内の移動で信号につかまるとどうにもこうにも暑く、暑さから逃れられない。 なので、パステルカラーの淡色ジャージをポチ。諸般事情あってお盆すぎに到着。協力してくれた友人に感謝感謝。 とにかく薄い色で暑さをしのごうという目的なので、エアロとか生地の上等さは問わない。ガンガン着て洗濯してまた着るための着替え。 果たしてこれで十分ではないか。

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        • 石井ゆかり
          1本
        • deep
          3本
        • 今田さん
          0本
        • 安達ゆうや
          0本

        記事

          ケイデンスの話 082022

          昨日はひさしぶりのソロ100km超を大満喫!改めてデータ見るとずいぶんケイデンス低いなあと。グロスでケイデンス90rpmなんてほとんどみたことない、というか無理! 一方で90キッチリ回せる、それに近いアスリートは、トルクが足りないか、変速を使いこなせてないか、フォームが適正でないか、クリート位置が浅めか、どこかがおかしいので全体として破綻してるはず。 いちどアタマをリセットして、グロスの時速を参考にしてみては? 本番で180km距離だとして、平均時速30km/h、しかる

          ケイデンスの話 082022

          クランク長の決め方

          クランク長は身長や股下長で決めません。立位体前屈、下肢伸展挙上、股関節屈曲の柔軟性をもとにアスリートと話し合いながら決めます。 フィッターはアセスメントからおよその目安を導き出して提案します。今回は155mmが適切という判断でしたが、アスリートは普段170mmを使っているのでそのほうがよいという反応。バイクサイズはXS相当です。 くわしく話し合うと、ペダリングスキルが高く知識もあり、身体感覚も高い。さらに後背部と体幹部の筋肉も発達しているので170がこのアスリートには適切

          クランク長の決め方

          バイク乗り換え

          フィッティングをご依頼いただくアスリートにCanyon乗りが多く、自分自身の興味もあり乗り換えた次第。 一体型ステム/ハンドルの制約がフィットの自由度を妨げるのですが、なんとかしてポジティブにできないか、いろいろ探ってます。なのでまずは自分から。 フィッティング自体は自分自身には出来ませんが(笑 この車体の通販用の商材としての完成度や、自由度が限定されるぶんじゅうぶんに吟味された設計についていろいろ感じるところがありますね。 一体ハンドルもボルトによる結合部を減らして組

          事故を防ぐ意味でのバイクフィッティング

          今日はフォローフィットとクリートセッティングのWヘッダー。 フォローのお客様はロード+クリップオンで、フィットから約3週間後の実施。前傾が深いかなと思って、グリップ位置を高く近くするつもりでライズの大きなステムを用意したのだけど、実際は前回のポジションに馴染んだようで変更不要となった。 クリート位置のニュートラル化、サドル位置の変更で”踏む”ペダリングになったようで、すでに何回か100km程度のライドを経て好感触。非常に喜んでいただけた。石垣島のレースの完走をお祈りしてま

          事故を防ぐ意味でのバイクフィッティング

          フィット延期と手間ひま

          前回から少し間が空いてフィッティングしに高円寺。 通常、予約いただいてフィット実施当日までにWebアンケート形式で事前にインタビュー(予備調査)をおこなっています。 身体各部の状態や傷病履歴、スポーツ自転車歴などを聞き取りしている。これはメソッドに則ったものだけど、これ以外に愛車の横位置写真の提出もお願いしています。なので、かなりの情報を事前に把握して当日に臨んでいるのだけど、開けてビックリということも多いんです。 よくあるパターンはサイズの不一致。大きすぎたり、小さすぎ

          フィット延期と手間ひま

          100年時代と自転車とアップサイクル

          今どきはリサイクルをアップサイクルと言う 「従来から行なわれてきたリサイクル(再循環)とは異なり、単なる素材の原料化、その再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことを、最終的な目的とする。」と、とあるサイトにありました。 古いテント生地を再利用してバッグを作るとか、Gパンを加工して云々カンヌン。一回グチャグチャに溶解したり、ほぐしたり、からの再生じゃなくて、2次加工レベルで材料をそのまま生かして再利用するってことかな。 人にあてはめるとさしづめ「不要

          100年時代と自転車とアップサイクル

          副反応と台風と読書

          おととい2回目のワクチンを打ってもらい、今日で都合3日目。 おそらく反応が強く出て、しかも台風で散歩も出来ないだろうと諦めてAmazonに本をオーダーしておいたやつが昨日届く。フィッティング関係の身体とか力学とかバイメカ関係の本。 ぼくは研究者でも医者でもないので、じぶんのコメントにエビデンスがない。 なので、裏付けとして完成したメソッド(方法論)とか、他人の考え方を使わせてもらっている。他人のロジックはたまたま同じということもあるけど、たいていは受け売りと言ってもいいかも

          副反応と台風と読書

          骨盤のゆがみと、どう付き合うか

          フィッティングの事後相談で「ワットの左右値が著しいがどうしたらいいか」というものがあった。 そのお客さんは左右に脚長差があり、脛骨に差異があるためスタッカー(かさ上げ、下駄ともいうw)を入れる必要があった。しかし、Z面(前額面、前から見たところ)以前にXYでかなりの調整が発生したので、身体への負荷が大きいスタッカー挿入は見送ったのだった。 よくある相談、質問ではあるのだが、改めてパワーメーター信仰の根深さを感じずにはいられない。もちろん、数値自体は大事な要素だし、コンディ

          骨盤のゆがみと、どう付き合うか

          フィット3連発!からの第二言語とペダリングのめくるめく脳内メタバースw

          今日は、 午前:フィット後、納車調整 午後:フルフィット(英語) 夕方:プロ選手の微調整、ご相談 という3本立て。 これだけやると心身ともに疲労困憊になるのはわかっているので、天気もよいし、久しぶりに自転車通勤。 なんで、疲れるのに自転車かというと。。。脳みそも身体もパンパンになると、キャッシュクリアを要求してくる。そういうときの僕なりのリセット方法は、自転車に乗ること。ゆっくり流して風を感じながら、疲れを身体の中から追い出す感じ。ベンチレーションと呼んでますw 帰りは

          フィット3連発!からの第二言語とペダリングのめくるめく脳内メタバースw

          ワット数値の罠と股関節の力学

          6週間ぶりに大垂水へ。 先週、ヒゲちゃんたちと乗ってから明らかに身体が軽い。ワクチン打って5日くらい断酒してたからかもしれないがw スピードと適切な負荷に身体が慣れた感じ。ソロで走っていても巡航の速度域が上がった感じが続いていて、ちょっと試したくなって行ってみた。 結果からいうと、ストラバPRが出た。 今までタレて、失速していたポイントでスピードを維持して登りきれた。むやみに踏むというよりは、自重で上死点から大腿部を振り下ろす、ひざが自然に落ちるイメージで踏む。序盤、アウタ

          ワット数値の罠と股関節の力学

          フィットの定量化と定性化

          僕がフィットに計測機器を持ち込むのは裏付けがほしいから。”なんとなくオレ流”じゃないところを担保したいんですね。 よく読み直す『世界最高のサイクリストたちのロードバイク・トレーニング:ツール・ド・フランスの科学』(東京書籍。西薗良太さん監訳)にいいことが書いてありました。 「煎じ詰めれば、サイクルフィットもリトゥールも役目は同じ。」P30。 「選手の多くは変化を嫌うので、なおさらです。せっかく調整したのに、いつのまにか元のポジションに戻してしまい、そのくせ同じ問題を訴え

          フィットの定量化と定性化

          ”ぼくの”フィッティングサービス始動

          RETÜL公認で小林海選手をフィット2月中旬、小林海(こばやしまりの)選手にRETULフィットを実施しました。マリノ選手は昨年もぼくのフィットを受けてくれて、定点観測的に使ってくださる貴重な現役プロのひとり。昨年の顛末: 僕はこの直前にRETÜLを導入した全国の店舗さんでフィッティングができるスペシャライズド公認「フリーフィッター」となった。その記念すべき?1回目がマリノさん。場所は東京・高円寺のメイストームさん新設のフィッティングスタジオであります。 メイストームスタジ

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