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ワット数値の罠と股関節の力学

6週間ぶりに大垂水へ。
先週、ヒゲちゃんたちと乗ってから明らかに身体が軽い。ワクチン打って5日くらい断酒してたからかもしれないがw スピードと適切な負荷に身体が慣れた感じ。ソロで走っていても巡航の速度域が上がった感じが続いていて、ちょっと試したくなって行ってみた。

結果からいうと、ストラバPRが出た。
今までタレて、失速していたポイントでスピードを維持して登りきれた。むやみに踏むというよりは、自重で上死点から大腿部を振り下ろす、ひざが自然に落ちるイメージで踏む。序盤、アウターでうしろは3枚くらい残っている。心拍売り切れになることもなく、あっという間に終了。帰ってきてStrava見てビックリ、の次第。

”自重で踏む”というロジックには多分に生体力学(バイオメカニクス)の要素が含まれており、要は身体のテコを適切に使えば無駄な力は不要ということだ。自分でもお客さんに”自重ペダリング”とか”股関節駆動”みたいな表現で、バイメカ的な適切なテコをバイク部品の取り付け位置(ポジション)を調整することでサドル上で再現してきたし、ライダー側に身体の動かし方をレクチャーしてきた。

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でも、これって、そもそも適切なテコが使えるポジションに部品が建て付けてられていないとすべてが破綻するわけで。ということはやっぱりフィッティングありきなんだということを再認識して独りごちたw (Google Keepにスマホから音声でメモるのが最近の流行り)

で、数日前にやったフィッティングを思い出す。
適切なテコがバイクにセットされていないままでフィジカルが発達している状態の方。結果、どこで踏めばよいのか自分でもわからない状況に陥っていて、感覚的にはペダルを引き上げる動作を意識してしまっていた。まさにテコ、クランクの隘路、袋小路に入ってしまっていた。

そして当然のようにワット数値が評価の主体。確かに下がってはいけないのだろうけど、少ないワットで必要な速度が出ればいいのではないか? と今日の大垂水で思ったわけ。むしろ動きの滑らかさや角速度ってやつとか。。。あとはケイデンスか。

瞬間的なワットは頑張れば出せる。それよりも気にしなければいけないのは、適切なテコがないままで大きなワットが”出せるようになってしまった”場合のことだ。テコが力学的に無理なく、滑らかに動かない状態で大きな力を出そうとすれば、その支点に無理がかかる。当然、膝や股関節は痛む。ある程度の出力までは関節は無理なちからを支えられるだろうけど、一定のスレッショルドを超えたらアウトだ。

心肺能力が高くて、筋肉が発達しているライダー。
柔軟性の多寡はあまり関係なくて、むしろ痛みを我慢できちゃう人に問題は起こる。エンジンの過剰なボアアップにシャシーがついていかない。あるいは内燃機関の大きな爆発にピストンロッドが適正に調整されていない、といったらいいのか。。。

そういう例をこの数ヶ月でたくさん見てきた。
プロは死活問題だし、ホビーの人は生涯スポーツとして楽しめなくなる。

どうか、ポジションの問題、ポジションを適正化する作業=フィッティングをないがしろにしないでほしい。

サドル上での身体可動域の適正化=自転車の調整、
がフィッティングのすべて。

まだまだうまく説明できないw
医学領域の見識をもった人に助けてもらいたいな。
自転車乗っていて、フィッティングに興味ある整形、バイメカの先生いないかな〜

あと、装置じゃなくて、動きを係数化してソフト的なプログラム(アナログの話。誰でも出来るメソッド)にできる人!

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帰りは雨だったので洗車。
バイク乗り換えたいのだけど、どのメーカーも在庫なしww
シート2mmアップ。
サドルを前に出す余白がなくなってしまった。。。0オフセットに交換が必要かな。

賢くないフィッターは日々じぶんの身体でテストしながら模索するのですw とは言っても、それがアスリートそれぞれに当てはまるとは限らないし、基本的にはその方の身体評価・観察がすべてなのです。

長くなったので今日は終わり。寝る!

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