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【文学】岩波文庫がある生活が、最高すぎて


こんばんはTAGABOOK編集部の令です。
本日は、岩波文庫様の贅沢なラインナップの中から、『今後100年も色褪せることはない近代文学・名著』を基準に5作品ご紹介させていただきます。
今後も、岩波文庫の作品をどんどん紹介してまいります!

1.幸田露伴/五重塔

幸田露伴:京都帝国大学(1867-1947)

一言:五重塔の建築士の思考や取り巻く人間関係や、行動・決断の成り行きが描かれてることに魅了されました。物事に取り組む姿勢・プロ意識が体験できる思慮に富んだ秀作です。

作品紹介:
煤けし紙に針の孔、油染みなんど多き行燈の木陰に悄然と座り込める十兵衛。‬
‪岑閑とせし広座敷に、言語絶えるは源太ゆえ‬
‪ーずっしりとした寛闊な気構え。囂々たる風の先は嬉しからず薄命か、賛嘆かー‬
‪紺青色に暮れていく天を飛ぶ雁の如く、素月を吐き、紅日を呑み活きて遺りける作品‬也

2.尾崎紅葉/黄金夜叉

尾崎紅葉:帝国大学中退(1868-1903)

一言:
読み易さとのバランスの取れた情趣溢れる文語体もそうですが、なんといってもキャラ造形を始めたとしたフックの掛け方が天下一品で、随所で心地よく情が煽られます。

作品紹介:

想いを寄せる宮を嫁に出すという恩人の欺きに、偽りの承諾
そこに埋められてるのは、宮と自分との玉の如き愛で…
富山銀行の息子が、ダイヤモンドをひけらかそうと、十年の約は軽々しく破るられるはずがない。
苦しみつつも、一途な貫一の姿勢に胸が熱く打たれる作品です。

3.泉鏡花/草迷宮

泉鏡花:北陸英和学校中退(1893-1939)

一言:
泉鏡花の作品は、草迷宮の他にも、高野聖や歌行燈などがあげられますが、その中でも最も泉鏡花の※個性や技術が反映されてる作品です。
(※伏線の貼り方・省筆・女性描き方・鞠歌・天地混同etc)

作品紹介:
浮かぶ行燈、初産に世を去った御新祖。
凡ての怪異が今宵、鶴谷様の別宅で起こりそうで
旅僧の心は冴えて、呪い。
明の願いの固さに、秋谷に罷在る悪左…
手鞠は唄、婦【迷宮】
秋谷明神の一文字に、恐ろし激しく燃ゆる『想』。草が如く心靡く望作です。

4. 宮沢賢治/銀河鉄道の夜

宮沢賢治:盛岡高等農林学校(1896-1933)

一言:
この作品の魅力はなんといっても類を見ない圧倒的世界観です。星・鉱物・透き通る内面描写が、幻想的な世界を形成し、読者を魅了します。
文字だけで、宇宙旅行を体験できる贅沢すぎる作品です。

作品紹介:
冷水のような悲しみを抜けると、しらしらと南北にわたる天の川。機関車音、眼を空に挙げると…
駅員の声に思わず眼を擦ってみても光はとめどなく。
天の野原、永久に立つ十字架、白鳥区、鳥捕り…
銀河の水の如く透き通り、りんどうの花の如く深く煌びやかな作品です。

5.夏目漱石/こころ


夏目漱石:帝国大学英文科

一言: 恋愛と友人。学術とこころ。お金と人間の本性など、人間の普遍的な要素を深くかつ大衆的に描いた作品は我々読者に小さくない教訓を与えてくれます。

作品紹介:
『恋は罪悪ですよ』
あまり多くを語らない先生の口から零れる発言は、私を惹きつけて、だけど…

(核心に迫ろうとすればするほど、霧のようにぼやけていく事実)

立派な人間に見え隠れする影

『こころ』、その黒い深淵部分に純白の糸が浸されてくがごとく人間色に染められる作品です。


いかがでしたでしょうか、岩波文庫のラインナップの中から独自の視点で5冊紹介して参りましたが、少しでも楽しんでいただけたのであれば、幸いです。今後も名著並びに岩波文庫の作品をどんどん紹介してまいります!
最後までご視聴ありがとうございました!

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