たぶん、わたし泣いちゃうね。



3月中旬、気づけばバイト先でも卒業シーズンが到来していた。
卒業する人たちに向けた色紙やメッセージカードの贈り物の準備で追われている。
メッセージを書くときはその人との思い出をじっくり振り返って見る。
大したことでもない小さな思い出もたんぽぽの綿毛のように温かくふわりと浮かんでくる。
メッセージカードは小さいサイズが多いから、いつも言葉をまとめるのに苦労する。
「こんなに小さな紙切れに収まるほど淡白な関係じゃなかったのになぁ」と寂しくも感じる。



寂しい気持ちが最も込み上げてくるのはアルバイト先の学童保育所での子どもたちとの別れのときである。
小学校六年間をあっという間に駆け抜けて、お兄さん・お姉さんに成長していく姿は微笑ましくもやっぱり寂しいものである。
甘えん坊でくっつき虫の子、お母さんが恋しくて泣いてしまっていた子、お迎えは手を繋がなきゃ歩いてくれなかった子も立派に成長していた。
虹のお話で登場した素敵な想像力を持った子も今月いっぱいでお別れだ。

なんだか書いていて涙が込み上げてくる…。
きっと、それだけ彼らのことが大好きだったんだよね。

お迎え・イベント・遊び・勉強などさまざまな時間を一緒に過ごした。
「笑ったり・泣いたり」とありきたりの言葉を書き連ねてしまいそうになるけれど、どの瞬間を切り取ってみても芽生えた感情にはそれぞれの色がついていたと思う。
そんなありきたりだけども子どもたちに彩られた日常を一緒に過ごせたことが奇跡で、近くで成長を見守ることができたのが私の幸せであり、かけがえのない宝物になった。



卒業生のアルバム制作をひとつひとつ丁寧に制作しながら想うこと。
それは、少しだけでもいいから彼らの心の中で、学童保育所で培った感情や思い出が生きていてほしいということ。
それが彼らの困難を乗り越えていく時の支えとなることをいつまでも私は願っている。

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