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"三島有紀子監督「東京組曲2020」公開!"

"三島有紀子監督「東京組曲2020」公開!"

三島有紀子監督最新作「東京組曲2020」の公開初日、舞台挨拶に登壇いたしました。気合いを入れて、前日に作った衣裳と共に!セットアップ!久しぶりに納得できる服が作れたかもしれない。

まず、3年という月日をかけて映画館で公開できる日がくるとは思ってもいませんでした。当初は"映画館で上映する"なんて、誰も一言も口に出していなかった。だけど、みんながどこかで願っていたかもしれないことが叶った。すごくしあ

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"村田沙耶香さんの『コンビニ人間』をこんな時に読んでしまうなんて"

"村田沙耶香さんの『コンビニ人間』をこんな時に読んでしまうなんて"

どうしようもなく苦しくて
人目を気にせず泣いてしまう時がある。
電車内でも、仕事中でも、
人混みを歩きながらでも、
夜道で抱き合うカップルの真横でも、
なんだってどこでだって
わんわん泣いてしまう。

そんな一日を過ごした翌日の午後
『コンビニ人間』を読み終えた。
その中で繰り広げられている会話は
ほんの少し前までの私へ
鋭く向けられた言葉たちを多く含む。
読み進めるたびに胸が痛む。
誰かへの想い

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"村田沙耶香さんの『信仰』を読んで数日経った今"

"村田沙耶香さんの『信仰』を読んで数日経った今"

クローン人間がほしい
せめて佐々木史帆本人と佐々木史帆Aだけでも
存在してくれたら嬉しい

本人が働きに出ている間
家事をやったり
カルダモンを病院に連れていったり
食料買いに行ったり
それさえしてくれていたら助かる

身が足りない
誰かと協力し合って暮らしたい
佐々木史帆Aがほしい
Aだけならそんなに
捻じ曲がった性格にはならないだろう
二人で話し合えればいいのだから
なんて容易に考えていると駄

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"『地球星人』を読んだりなんだりしながら"

"『地球星人』を読んだりなんだりしながら"

つい先日"ロマンティック・ラブ・イデオロギー"という存在を知り、今まさに勉強中で

こちらの記事などを参考にしながら考えていた。

と同時に、村田沙耶香さんの小説『地球星人』を読み進めていた。これってまさに、そうじゃない?そこには知りたかった思想が描かれている。もやもやしていた部分が描かれている。決してやさしい物語ではないけれど、読んでいる時には何度も眉間に皺を寄せ、涙が溢れ、胸が苦しくなったけど

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"ポリアモリーという存在"

"ポリアモリーという存在"

多数派の意見に惑わされず
自分の目の前にあること
実際に感じ取ったことを
信じていたいと思ってる

世の中にはいろんな思考があって
どれも否定をしたくないというのが
正直な気持ちです
素直に肯定できなかったとしても
否定だけはしたくない

そう思うようになったのはたぶん
自分が少数派の人間だからで
相手に理解されない、という出来事を
いろいろと経験したからだろうな
理解されたいと願ってしまっていた

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"声にするということ"

"声にするということ"

新国立劇場 小劇場で上演中の『ロビー・ヒーロー』を観た。これは、シリーズ「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話...の物語」の二作目で、一作目の『アンチポデス』も四月に観ている。もちろん三作目の『貴婦人の来訪』も観る予定なのだけどその前に、身体中に溜まった毒素を取り除かなければシリーズが終わる頃に私自身も終わる気がして、今こうして言葉にしている。

私はなんでもかんでも話してしまう癖があって隠

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