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ドイツこぼれ話

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歴史から文化、ライフスタイルまで、ドイツを探る新しい視点をお届け
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#ヨーロッパ

ドイツの公共交通機関:常態化するストライキとその背景

ドイツの公共交通機関:常態化するストライキとその背景

ドイツは最近ストライキ祭りである。
国鉄と私鉄の2種類があり、交互にストライキを起こしているのでほぼ毎週どちらかが使えない。

ストライキを起こす理由はその時によって様々で、最近起きた際の理由は労働時間の短縮、12時間の休息要請や休日手当ての増額など⋯⋯。

彼らがよく起こすのがWarnstreik(警告ストライキ)という種類のもの。労働条件改善の話し合いをする前に、企業側に対し「こっちはやる気だ

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言葉の間の静寂:ドイツ人にとっての相槌の意味

言葉の間の静寂:ドイツ人にとっての相槌の意味

ドイツ人のコミュニケーションスタイルの一つに、相槌が極端に少ないことが挙げられる。
この習慣に初めは戸惑いを感じた。
彼らは基本的に相槌を打たないため、自分がドイツ語で話しているときに、相手が理解しているのかよく不安になったものだ。

対面であれば相手の表情や仕草から、「理解している/していない」を推測できるが、電話で話す時はそのような手がかりがない。
要件を伝えても、電話口の相手は何の反応も示さ

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東西ドイツの対立・長年親しまれているマスコット、サンドマンの色ある過去

東西ドイツの対立・長年親しまれているマスコット、サンドマンの色ある過去

赤い服に身を包みつぶらな瞳のサンドマン。
ドイツ人ならば誰でも知っているこのキャラクターは、夜7時前に流れる子ども番組に出演し、心地よい夢を見せる存在として慕われている。
かつてはテレビにサンドマンが登場すれば、子供たちはそろそろおやすみの時間と、ベッドに入るきっかけとなっていた。

59年から現在まで、サンドマンはドイツの子供たちに愛され続けているが、その歴史には諜報活動の一幕があった。

ドイ

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ドイツ人は本当に真面目な働き者か

ドイツ人は本当に真面目な働き者か

ドイツ人の国民性を表す時よく真面目と云う。日本人のように働き者が多いとも。
「私の職場のドイツ人たちは」という視点から見ると、彼らの働き方は日本人程のキッチリ感は少ないと感じる。

朝の出勤後、すぐに仕事に取り組むのではなく、コーヒーを片手に30分ほどのんびり。
また、タバコ休憩も頻繁で、一部の同僚は20分ごとに外に出てニコチン休憩を楽しんでいる。

タスクが終わってこれ以上やる事がないからと、本

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