善戦、無智、無勇、弁護士随想録

孫子の兵法に学んで闘い続けた弁護士人生を振り返りつつ、今想うことを書き留めたい。

善戦、無智、無勇、弁護士随想録

孫子の兵法に学んで闘い続けた弁護士人生を振り返りつつ、今想うことを書き留めたい。

最近の記事

孫子の兵法について 3

              令和4年12月30日 12月28日に「will」の1月号別冊を購入した。「ルーズヴェルトとコミンテルンに翻弄された日本」(中西輝政と北村稔の対談)の内容が知りたかったからである。この中で中西輝政は日本の昭和史家が何故か研究しようとしない2つの争点を提起している。 1つは「今後国民政府を対手とせず。新興の政権の成立を期待し、日支両国の国交を調整する」という政府声明が出された背景事情、特に尾崎秀実らのスパイ活動との関係の解明と、もう1つは南京陥落後

    • 孫子の兵法について 2

                        令和4年12月9日 「論語読みの論語知らず」という諺があるが、孫子にもその現象があからさまに、そして過酷に現れる。 戦前の陸大、海大でも孫子は必須科目の1つであったらしいのだが、日支事変以降の陸軍、海軍には孫子の教えに反する行動が余りにも多すぎた。シナ事変をダラダラと長引かせ、彼を知らず、己も知らないまま真珠湾攻撃で日米戦を開始し、兵が国の大事であることを忘れていたかのような敗戦の結果と日本の滅亡である。先人が苦労して手に入れた満州も朝

      • 孫子の兵法について 1

                 令和4年12月5日「孫子」は難解である。何度も読み返さなければ、その内容を理解することが出来ない。従って凡人は「孫子」について中国専門家が解説してくれている書物を読むのが手っとり早いし、理解し易い。小生はもっぱらそのやり方で利用してきた。例えば「善く戦う者の勝つや智名無く、勇功無し」という一文がそうである。この一文の背後には、敵を知り己を知れば、百戦して危うからず、もあるし、戦わずして勝つ、もあるし、その他の多くの用兵に関する戦術、戦略に関する文書がかかわっ

        • ブロガ-藤原かずえさんのマスメディア批判

                                令和4年11月21日 月刊「Hanada」12月号で藤原かずえさんは「政権を公平にチェックして民主主義を守ることが使命であるテレビ報道が、政治的意図により政権を過度に貶めて民主主義を破壊している現在の状況は、日本社会の深刻な大問題です」と主張している。全く同感である。日本のマスメディアの大衆操作の仕様はまるで知性が無く常識的根拠を欠き、倫理規範からも逸脱し、偏向著しい政治的意図を持った内容と言うべきものが多すぎる。国民を余程アホだ

          菅義偉をもうー度総理大臣にしよう

          令和4年11月18日 千葉工業大学特別教授の石橋文登は現首相岸田文雄について「政権発足後一年を越えたいまも、めぼしい実績はない」と厳しく切り捨てている(月刊「Hanada 」12月号55頁)。多くの国民が実感として同意しているところであろう。親中派の林芳正に引きずられて何の決断も下せないまま黄金の3年間をゴルフ三昧で過ごそうという心構えかと嫌味の1つも言いたくなる程である。 このままでは日本は沈没してしまう。多くの政治評論家も深刻な危機感を抱いている。そこで産経新聞の上席

          菅義偉をもうー度総理大臣にしよう

          ウラル・アルタイ語族について

                               令和4年10月28日     大阪外語大を卒業した司馬遼太郎氏は日本語について、語族としてはウラルアルタイ語族に入り、仲間としてはフィンランド語、ハンガリー語、トルコ語、蒙古語、固有満州語、韓国朝鮮語、だけであり、何万年か前に北アジアや中央アジアで発生した言葉であると解説している(文春文庫「以下、無用の事ながら」38頁)。フィンランドはスエーデンと共にNATO 加盟を急いでいる。ハンガリーはEU内で常に孤立気味である。トルコはNATO

          ウラル・アルタイ語族について

          ブロガ-藤原かずえさんの論文について⑶

                            令和4年10月22日 以下は21日の紹介文の続きである。 26・紀藤弁護士は・・・・自民党議員に対しては魔女狩りしていた一方、 立憲民主党議員が問題視されるとゴ-ルポストを移動したのです。 27・消費者契約法は反証不可能な形而上で発生した契約を反証可能 な 形而   下で取り消すことが出来るという宗教哲学に適った論理的法律である。 28・日本は法治国家なので、トラブルが存在するのであればデュ-・プロセ

          ブロガ-藤原かずえさんの論文について⑶

          ブロガー藤原かずえさんの論文内容について⑵

          ブブロガー藤原かずえさんの月刊「Hanada 」11月号掲載論文の内容紹介をしている。余りに愉快な論文だからである。 以下は20日の紹介文の続きである。 16. 1987~2012(第二次安倍政権前) 被害相談件数 年間1250件 被害額 年間44億円 2013~2021(第二次安倍政権成立後) 被害相談件数 年間150件 被害額 年間1

          ブロガー藤原かずえさんの論文内容について⑵

          ブロガー藤原かずえさんの論文内容について(1)

          昨19日に小生は月刊「Hanada 」11月号に掲載の藤原かずえさんの論文を一読することをお勧めします、と書いたのであるが、1000円弱の本代を勿体ないと考える方もいることだろうから、その内容の概略をここで紹介することにします。何故ならば余りにも愉快な論文だからです。内容の順序を尊重して記述の順に要約します。 1. 日本社会はマスメディアの論点操作にまんまと騙され、まるで暗殺事件な どなかったかのように、旧統一教会と自民党をめぐる問題に終始してい る。 2

          ブロガー藤原かずえさんの論文内容について(1)

          カルト教団日本マスメディア統一連合について

                                  令和4年10月19日 ブロガー藤原かずえさんが月刊「Hanada」11月号に載せている「日本を蝕むアベガーというカルト」という論文ほど近頃愉快なものはなかった。論旨の明快さ、論理の鋭さ、証拠の確かさ、そのどれをとっても一流であり、素晴らしいの一言に尽きる。 論文の最後で「多くの日本国民は日本マスメディア統一連合というカルトの狂信的な信者であり、脱会は絶望的である」と締め括っている。これには心より笑ってしまった。心底愉快だ。

          カルト教団日本マスメディア統一連合について

          日本国民よ、政軍学の確立と     国民救出部隊の創設を急げ

          昭和20年8月の日本の未曾有の敗戦は国民による軍の統制はおろか、天皇による軍の統制さえ全く取れておらず、国際情報に疎い自惚れたマッチョ軍人の暴走の結果であった。 そもそも戦前の日本には政軍学の学問体系が存在していなかった。民主主義が育っていなかったからである。民主主義が十分に育った国においては国の暴力装置である国軍を国民が如何に統制するかに関する政軍学の確立は不可欠である。 現世界で主たるやっかいな国はロシア、中国、北朝鮮であるが、それら3国に共通する特質は軍の統制がプー

          日本国民よ、政軍学の確立と     国民救出部隊の創設を急げ

          藩屏の復興は必要か

                                  令和4年10月14日 「正論」11月号の松浦光修皇学館大学教授の論文を読んでいると、同氏は皇室には藩屏が必要であり、その復興は政治家の責任であると主張されているようである。 旧統一教会問題で一部の政治家が犯罪者のように扱われている現象を江戸時代の「宗門改」の如くであるという批難には全く同意するものであり、古事記や日本書紀にある神代の物語のなかの「マツリ」とは「祖霊」と「食物霊」に感謝の祈りを捧げることであって、その源流は縄文

          安倍晋三は国葬に値するか

          令和4年10月5日 実質的な国の元首である内閣総理大臣の職責は日本国の領土を保全し、日本国民の命と自由な日常生活を確保することである。それが出来ない元首は日本国民の総指揮官たり得ない。 日本の国土に不法侵入し、日本人を拉致し続けた北朝鮮政府に対し、敢然と立ち向かい、命を掛けて被害者の救済活動に智恵を絞った内閣総理大臣は安倍晋三唯1人である。小泉純一郎を含めて歴代内閣総理大臣は誰1人、真剣に北朝鮮と闘おうとなかった。 第二次世界大戦に敗れて、打ちひしがれている日本国民に立

          安倍晋三は国葬に値するか

          山上徹也容疑者の自殺を防げ

          ケネディを暗殺した犯人であると後日マスコミに名指しされたオズワルドは直後に射殺された。ケネディ暗殺を企画した黒幕が真相を暴露される前に口封じしたのではないかと未だに疑われている。 小生、安倍晋三元首相が暗殺される場面をテレビで見て、まるで予定されていた暗殺劇のようではないか、と思った。警察官全員がテロリストに背を向けており、安倍晋三元首相の身体までの空間が大きく割れていたからである。直感として「岸田派がやったな」とまず思った。安倍晋三氏の存在を最も鬱陶しいと感じていたのは岸

          山上徹也容疑者の自殺を防げ

          マスコミは詐欺罪の立証資料作り に邁進せよ

                                    令和4年9月16日 テレビ朝日が平日の午後7時30分から放送している報道番組で9月14日に放送した内容は、親が旧統一教会の合同結婚式で結ばれて、その子供として生れた23歳くらいの女性(脱会者)が教団員である家族としての生活を語る内容であった。 自分が働いて得た収入も全て両親が取り上げて教団に献金していたとのことである。彼女の告白内容には2つの注目すべき特質が見出された。1つは教団が家族愛を最大限に利用して、1度標的にした

          マスコミは詐欺罪の立証資料作り に邁進せよ

          マスコミは山上容疑者の母親を    追いかけ回せ

                               令和4年9月14日 マスコミは政治家のスキャンダル事例が発生したと判断すると、その政治家を追いかけ回す。それがマスコミの使命であると心得ているようである。ところで今回の安倍元首相の殺害テロに関しては、山上容疑者の生活を破壊したと言われている母親についてはほとんど追いかけていない。何故なのだろうか。 山上容疑者については現在逮捕し捜査中であるからマスコミが追いかけ回すことは不可能であるが、凶行の原因を作った最大の関係者と思われている

          マスコミは山上容疑者の母親を    追いかけ回せ