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音楽について考える

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2022年10月の記事一覧

interview Àbáse - Laroyê: カンドンブレからバイレファンキまで。ブラジルの今を捉えた音によるドキュメンタリー

interview Àbáse - Laroyê: カンドンブレからバイレファンキまで。ブラジルの今を捉えた音によるドキュメンタリー

Abaseは謎のプロジェクトだった。

僕は2019年にリリースされた『Invocation』で知った。アフロビートへの造詣の深さが聴こえてくるし、演奏もプロダクションもクオリティが高く、すぐに愛聴盤になった。ただ、Abaseを主宰するSzabolcs Bognárの活動拠点がUSでもUKでもなく、ハンガリーってこともあり、彼がどんなミュージシャンなのかの情報はほとんどなく、よくわからないままだっ

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interview Shaun Martin - Empire Central:僕らダラスのシーンの合言葉は"Music for Booty&Brain"

interview Shaun Martin - Empire Central:僕らダラスのシーンの合言葉は"Music for Booty&Brain"

スナーキー・パピーの『Empire Central』のテーマのひとつは

だった。マイケル・リーグを始めとした主要メンバーはテキサス州のダラスのシーンで腕を磨き、ダラスでこのバンドをスタートさせた。という話はマイケル・リーグに語ってもらったのだが、ここでスナーキー・パピーの中の“ダラスらしさ=Dallas-ness”をもっと深く知りたくなった。そこで今回はスナーキー・パピーの鍵盤奏者ショーン・マー

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interview Rafael Martini:そもそもブラジルの音楽はシステムから外れた方法で作られている

interview Rafael Martini:そもそもブラジルの音楽はシステムから外れた方法で作られている

 2010年代初頭にブラジルの新世代が発見され、「ミナス新世代」として日本に紹介された。そのきっかけはマルチ奏者のアントニオ・ロウレイロ。彼の音楽の新鮮さはすぐにリスナーの間に広がり、彼と共演しているブラジルの同世代の豊かな才能たちが芋づる式に発見されていった。彼らの何人かは来日も果たしたし、アレシャンドリ・アンドレスやハファエル・マルチニらに関しては日本盤のリリースもあった。2010年代半ばには

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