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マネジャーは自分の顔を見てみよう/しくじりマネジメント

僕自身のマネジメントの失敗から得た教訓や学びを発信する「しくじりマネジメント」。2021年に30個の記事を書き、昨年末に終了しましたが、先日また反省することがあり、復活させようと思います。というか、自分の備忘・戒めのため、書き残しておこうと思います。

今回、お伝えしたいことはマネジメントする時に「自分の顔を気にしよう」という話です。「ん?」を思う方もいらっしゃるかもしれませんが、どういうことなのか僕の失敗エピソードと併せて説明したいと思います。

メンバーのためを思って・・・

ある営業メンバー(Aくん)から、顧客への提案内容について相談を受けました。その提案はAくんにとって、こだわりたいと言っていた案件で想い入れをもって取り組んでいることは前々から知っていたところです。

そんな中、相談してくれた提案内容の原案。決して悪い企画ではないものの、これで提案が通るようには思えませんでした。ただ、どこをどう変えると良いか、僕自身もパッと判断することはできません。メンバーがどのような思考プロセスで今回の企画を考えたのか説明を受けたものの、これでないといけない理由があるわけではないし、本人も納得感があるわけでもありません。

何かアドバイスをしてあげたい。ただ、僕自身が企画を1から作り直すようなアイデアを出してしまうと本人にとって、自分で頑張った達成感や手ごたえ感を得られなくなってしまう。

どうしようかと考え込みながら、いくつかアドバイスしたり、思考が深まるように質問をしたりしましたが、Aくんもこれ以上は思考が回っておらず、企画が深まり切らずに会議は終了しました。

メンバーの反応は・・・

決して、企画が劇的に進化するような良い議論ができたわけではないし、「これだ!」というものが見つかったわけではありませんでした。ですが、いくつか改善ポイントが見つかった場にはなりました。

ですが!!

そんなオンラインMTGの終わりに、Aくんがすごく悲しそうな顔をしている顔が見えたのです。

「あれ??」
「そんなにダメだったかな??」

そんなことを思いつつも、次のオンラインMTGが始まる時間だったため、「じゃあ、また考えてみてね」と伝えて、退出ボタンをぽちっと押したのでした。

悲しい顔の理由

僕自身、もどかしい想いというか、気にかかる感じで終わってしまったものの、次のMTGが始まっています。比較的、信頼関係を築けているメンバーでもあるので、まぁ明日も会話する機会があるから、また明日会話しようかな。ということを考えて、思考を次の会議に集中することにしました。

すると、30分後くらいにAくんから、チャットが送られてきました。詳細は割愛しますが、趣旨としては以下のような感じです。

・先ほどは相談に乗っていただき、ありがとうございました。
・うまく話せず、すみませんでした。
・自分のコミュニケーションがうまくいかないのは、相手が聞いていないと感じた時にうまく話せなくなってしまうのだと思います。
・仮谷さんが聞いていないと思ったわけではなく、僕自身が勝手にそう感じてしまい、そうなってしまったのだと思います。

あー、やってしまいました・・・。

メンバーはMTGを振り返って、自分のコミュニケーションの癖を内省し、今後に向けて同じような状況になってもパフォーマンスを発揮できるように気づきを得られたことを共有してくれたのですが、反省すべき、内省すべきなのは僕自身です。

僕は僕なりに考えていたつもりでしたが、当然そんなことはメンバーに伝わるはずはなく、メンバーが話しにくい、思考をしにくいような雰囲気・空気を作ってしまっていたのです。

自分の顔を自分で見てみる

人とコミュニケーションをとる際、相手がどんな表情をしているか、ということから、何を考えているのか、こちらの話を聞いているのか等、様々なことを考えます。何気ない雑談であれば、その限りではないかもしれませんが、上司に対する仕事の相談だったり、自信のないことを相手に伝える際には尚更です。

また、特にオンライン会議では、雰囲気が伝わりにくいですから、非言語情報は過敏に受け取ります

話が脱線しますが、「貞観政要」という本をご存じですか?

僕の考えるリーダーシップのバイブル本です。僕は人生で最高の10冊を決めることを目標にしているのですが、この1冊は既に決定しています(ちなみにあと5冊です)。

そこに書かれている「三鏡(さんきょう)『銅の鏡、歴史の鏡、人の鏡』」という話があり、僕はこれを座右の銘の1つにしています。
歴史の鏡:過去から学び、未来を考えること
人の鏡 :人の諫言を受け入れ、学ぶこと
銅の鏡 :鏡に自分を映し、元気で明るく楽しい顔をしているかチェックすること

今回のことは銅の鏡の話です。要は自分の表情なんて「たかが表情」ではあるものの、様々な情報を発信し、相手に影響をあたえるものであることを自覚することが大事。ということです。

座右の銘の1つにしています。と言いながら、全く実践できていなかった。というわけですね。ほんとに反省です。

オンラインコミュニケーションの注意点

僕自身は単にどうすれば良いか考えていただけとはいえ、相手に何がどのように伝わっているかです。人間関係にそんな言い訳は通じません。僕が何を考えていようと「Aくんに聞いていない不安を与えてしまっていた」という内容が事実です。

いや、今こうして文章を書きながら思うのは、もしかすると考えることに夢中になって、真剣に聞き切れてなかったのかもしれません。

リアルで話をしている際は「相手の目を見て話を聞く」ことが大事なのは幼稚園児でも知っていることですが、オンライン会議ではボタン1つで画面を切り替えることはできるし、何かを調べながら話を聞くことも簡単にできます。そして、相手の目を見ていても、別の調べ物をしていても、視線は変わらないし、画面を見ているだけです。

これが癖になってしまっていて、相手の話していること、その想いまで、しっかりと聴くことができていなかったのかなと思います。

リアルだろうとオンラインだろうと同じです。

「相手の目を見て、話を聴くこと」

改めて、基本に立ち返らないといけないなと思いました。


終わりに・・・

最後までお読みいただき、ありがとうございました。今回の記事が参考になれば、ぜひ「スキ」や「フォロー」をいただけると励みになります!
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冒頭にお伝えの通り、「しくじりマネジメント」の定期配信は一旦終了したのですが、また「しくじり」を生むたびに発信していこうかなと思います。

普段は「漫画×マネジメント」をコンセプトにもしも漫画キャラの上司になったとしたら、どのようにマネジメントを行うのか、記事を書いています。ぜひ良ければ、こちらもご覧ください。

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