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  • 精神科医が見た京都人間模様 前編 人生は挨拶で楽しくなる!

    日々の移り変わりの中に生じる人々の微妙な心理的変化は面白い。特に地域コミュニケーションを成熟させてきた京都に住む人々の人間模様を見ていると、日本人の特性とそれを共有する人々の人生が見えてきます。そこには、精神科医が患者さんの診療から感じた人生観を織り込みながら心理変化の面白さをとらえるもので、日本人のもつ心理的おかしさが自然に見えてきます。まず1つの記事から読んでみてください。きっと、はっと気づくものがあるでしょう。

  • 精神科医が見た京都人間模様 後編 人生は挨拶で楽しくなる!

    日々の移り変わりの中に生じる人々の微妙な心理的変化は面白い。特に地域コミュニケーションを成熟させてきた京都に住む人々の人間模様を見ていると、日本人の特性とそれを共有する人々の人生が見えてきます。そこには、精神科医が患者さんの診療から感じた人生観を織り込みながら心理変化の面白さをとらえるもので、日本人のもつ心理的おかしさが自然に見えてきます。まず1つの記事から読んでみてください。きっと、はっと気づくものがあるでしょう。

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ひで
3年前
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怪我のもと、でもなくならない区民体育祭 第4章の5

朝、目覚めて体を動かすと全身が突っ張っている。案の定、1階のリビングルームに階段で降りる際には足が痛くて、一段ごとに痛いという知覚を噛み締めながら降りていかなけ…

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ひで
3年前
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二百十日の病院玄関 第4章の4

二百十日とはよく言ったものである。立春から二百十日目に当たる時季は、昔から吹き荒れるとされた。夏目漱石の小説にもある。9月1日の防災の日もそれが所以とは知らない…

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3年前

今の世代の人は焼き場で骨が残るのか? 第4章の3

 先日、謡の練習のために片耳のイヤホンをネットで注文した。それもふと、あのしょうもなく退屈な会議をどうやって過ごそうかと思い、ワイヤレスのイヤホンで聞いていたら…

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3年前
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歴史の実感、5月5日 第4章の2

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ひで
3年前

春なる動き 第4章の1

 今年(2018年)の春はいつもと違う。ソメイヨシノの桜の舞台が違うのである。通常は、桜が満開になるや雨が降り、雨上がりとともに風が吹いて一気に花びらが吹き散ってし…

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ひで
3年前

人生の断捨離、終活という言葉が流行に 第3章の7

 物が溢れる日常生活の中で、断捨離という言葉がブームとなっている。2010年には流行語にもなったほど、生活環境での溢れんばかりの物を積極的に捨てていくという概念であ…

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ひで
3年前
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ほっとするローカルなフードコートでのひととき 第3章の6

 日差しが強まる初夏の昼前、食料品などの買い物に出ようと、家族と高野のカナートに足を運んだ。京都のスーパーのカナートでの買い物は久しぶりである。  休日での買い…

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ひで
3年前

子供の遊ぶ公園から消え行く遊具 第3章の5

 最近、公園で遊具がどんどん撤去されている。自分たちの子供の頃にあったジャングルジムや回転式の遊具、ブランコ、シーソー、滑り台など、懐かしき遊具が姿を消していく…

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ひで
3年前

尊厳死って何? 第3章の4

 先日、烏丸四条に映画を見に行った。何を見たいかと決めていたわけではない。土曜日の昼下がり、家内とランチをとってから、映画でも見ようかと入った。そこで上映されて…

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愉しめば下手の横好き幸せ掴む 第3章の3

 老後の手習いという言葉がある。人生の中で自分の仕事や子供の養育など、ある程度の峠を超えた時に、何か自分の好きなことを始めようと言う状況で使われる。そうした状況…

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3年前

保育園の子供の声はうるさいか? 第3章の2

 保育園の造成が、こどもの声がうるさいからといって中止されたとの記事が流れた。静穏な住民生活に支障が出るという地域住民の反対意見からである。これに賛否両論あるの…

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3年前

京都東山トレイルはもどきが楽しい 第3章の1

 歩くことは、生活習慣病や認知症の予防効果もあることや健康維持にいいとよくいわれる。先人たちの移動の常套手段であった「歩くこと」が、今になってどうしてこんなにウ…

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ひで
3年前

ある喫茶店での人間模様 第2章の8

 毎週、午後の診察を終えて次のクリニックに移る時、ある喫茶店でひとときを過ごす。およそ30分だが、その店は京都でもよく知られたパンの店で、パンを買い求めに来る人も…

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3年前

親父の権威はどうなった? 第2章の7

 「親父の権威はどうなったのか」というテーゼに、誰もが「そんなこと今更、何の意味があるのだ。半世紀以上も前からわかりきったことだ。」と思うであろう。「地に落ちた…

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狭い道の電柱のありがたさ 第2章の6

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ひで
3年前

怪我のもと、でもなくならない区民体育祭 第4章の5

朝、目覚めて体を動かすと全身が突っ張っている。案の定、1階のリビングルームに階段で降りる際には足が痛くて、一段ごとに痛いという知覚を噛み締めながら降りていかなければならない。予想通りの事態だ。昨日、地域の区民体育祭に参加したためだ。それも、綱引きに参加し、予選の1回戦で敗退すればいいものを、調子に乗って2回も勝ったものだから、3回も全力で引いてしまった。そのつけが回ったのだ。
いつものように犬の散

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二百十日の病院玄関 第4章の4

二百十日とはよく言ったものである。立春から二百十日目に当たる時季は、昔から吹き荒れるとされた。夏目漱石の小説にもある。9月1日の防災の日もそれが所以とは知らないが意を得ている。今年(2018年)の9月4日の皆さんのご様子はいかがであっただろうか?
私はその日は大阪の病院の診療に行った。既に暴風警報も発令されており、休むこともできたかもしれないが、これまでの経験では暴風警報で休んだことは一度もない。

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今の世代の人は焼き場で骨が残るのか? 第4章の3

 先日、謡の練習のために片耳のイヤホンをネットで注文した。それもふと、あのしょうもなく退屈な会議をどうやって過ごそうかと思い、ワイヤレスのイヤホンで聞いていたら時間が有効に使えるかもしれない。片耳で小型なら会議の進行を知り得るし、謡も聞きていける。これはとてもいい品物だなどと、ふしだらな発想がなされたことがきっかけである。実際は、散歩中や電車での通勤中に、片耳のイヤホンはとても使い勝手が良さそうで

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春なる動き 第4章の1

 今年(2018年)の春はいつもと違う。ソメイヨシノの桜の舞台が違うのである。通常は、桜が満開になるや雨が降り、雨上がりとともに風が吹いて一気に花びらが吹き散ってしまう。こうした満開と散り果ての流れが、短い時の移りの中で見られるのである。毎年、卯月の訪れと共に、こうした情景が見られる。この情景に含まれる儚さが感じられるのだが、儚さに陰りがあるからこそ美しさがある。派手やかな開花と幕引きという陽と陰

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人生の断捨離、終活という言葉が流行に 第3章の7

 物が溢れる日常生活の中で、断捨離という言葉がブームとなっている。2010年には流行語にもなったほど、生活環境での溢れんばかりの物を積極的に捨てていくという概念であった。しかし、断捨離とは元来、ヨガの行として心の中をすっきりさせる手法である。余分なものを外から心に入れず、内にあるものを吐き出し、執着心を捨てるというものである。仏教の禅の中での瞑想という手法もこれに近い。これは禅を組むことで、雑念を

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ほっとするローカルなフードコートでのひととき 第3章の6

 日差しが強まる初夏の昼前、食料品などの買い物に出ようと、家族と高野のカナートに足を運んだ。京都のスーパーのカナートでの買い物は久しぶりである。
 休日での買い物の場所として、特定のスーパーなどに固定しない傾向が我が家にある。休日に買い物に出かける際は、その時に必要な食料品などの購入に限っているわけではない。ぶらぶらと散策することも楽しみにも入れている。そうした感覚で歩いていると、特定の場所の買い

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子供の遊ぶ公園から消え行く遊具 第3章の5

 最近、公園で遊具がどんどん撤去されている。自分たちの子供の頃にあったジャングルジムや回転式の遊具、ブランコ、シーソー、滑り台など、懐かしき遊具が姿を消していく。
 先日のあるテレビでのコメンテーターの意見を聞いて、その理由がわかった。コメンテーターの意見は簡単である。理由は危険だからという。ある子供が遊具で遊んでいて、指が挟まれて指を切断したとか、骨折したとか。滑り台式の遊具で、降下する際のスピ

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尊厳死って何? 第3章の4

 先日、烏丸四条に映画を見に行った。何を見たいかと決めていたわけではない。土曜日の昼下がり、家内とランチをとってから、映画でも見ようかと入った。そこで上映されていたのは、「92歳のパリジェンヌ」という作品であった。映画館の案内ポスターに、2016年のフランス映画で観客賞を受賞とある。内容もフランス元首相の母の実話から生まれた感動的な作品だと紹介されている。その時、ストーリーは知らなかった。でも、感

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愉しめば下手の横好き幸せ掴む 第3章の3

 老後の手習いという言葉がある。人生の中で自分の仕事や子供の養育など、ある程度の峠を超えた時に、何か自分の好きなことを始めようと言う状況で使われる。そうした状況でいつももう一つの言葉が頭をもたげる。それは二兎追うものは一兎をも得ずという言葉である。何かを極めるときに複数のことに目を向けていたのでは成就できないということで、昔はその通りだと頷いていた。若い頃には、趣味であれ、仕事であれ、複数のことに

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保育園の子供の声はうるさいか? 第3章の2

 保育園の造成が、こどもの声がうるさいからといって中止されたとの記事が流れた。静穏な住民生活に支障が出るという地域住民の反対意見からである。これに賛否両論あるのは必然である。総論賛成、各論反対という誰もが抱く心理状況について、いろいろ模索するには恰好な題材である。
 今回の総論賛成という立場は、自治体が決定したことに対する反対論である。保育園が不足しているという社会情勢の中で、保育園造成という好ま

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京都東山トレイルはもどきが楽しい 第3章の1

 歩くことは、生活習慣病や認知症の予防効果もあることや健康維持にいいとよくいわれる。先人たちの移動の常套手段であった「歩くこと」が、今になってどうしてこんなにウォーキング効果のエビデンスとして出てくるのかというくらい、最近は歩くことの良さが巷にあふれている。しかし、これには大きなネックがある。歩くことを楽しいと認識できることである。楽しくなければ継続できない。まさに三日坊主である。
 歩くことを意

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ある喫茶店での人間模様 第2章の8

 毎週、午後の診察を終えて次のクリニックに移る時、ある喫茶店でひとときを過ごす。およそ30分だが、その店は京都でもよく知られたパンの店で、パンを買い求めに来る人も多い。コーヒーやジュース、軽食などを注文し、奥のテーブルで過ごすが、パンを買ってそこで食べていくこともある。一見すれば、最近のありふれた光景かもしれない。
 スターバックスなどの喫茶店にも入ることがあるが、そこでは大学生をよく目にするが、

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親父の権威はどうなった? 第2章の7

 「親父の権威はどうなったのか」というテーゼに、誰もが「そんなこと今更、何の意味があるのだ。半世紀以上も前からわかりきったことだ。」と思うであろう。「地に落ちた親父の権威」といった結論が既にあると、それ以上の模索がなされない。
 先日、大手スーパーの中で買い物の散策をしていた時のことである。父の日の贈り物のコーナーが設けられていた。そのコーナーにある対象の商品は、座椅子や座布団、癒しグッズ、マッサ

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