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良い本の理論的な選び方【完全保存版】年300冊を読む中堅読書好きが考案する「良い本の条件」について。

 私は中学二年生の頃からビジネス書を読み始め、かれこれ七年ほど買っては読み、蔵書を貯めては部屋の狭さに文句を垂れていた。小遣いやお年玉は本に消え、未だに給料を本につぎ込んでいる。
 しかも私は本好きをこじらせ、書店で働く始末である。なにせ本が安く買えるし、普通では出会わないであろう本の存在を知ることが出来る。こんな最高の職場は無い。払われた給料は店に還元され、私は蔵書を増やせる。win-winとはこのことである。

さて、この雑記を読みに来ていただいた読書好き、またはハズレ本を買いたくないと思っているそこのあなたに朗報だ。様々なビジネス書、文芸書、実用書、資格書と乱読の限りを尽くしてきたプレイボーイの私なりに良い本の条件を体系化させ、無料でご紹介させていただく。それぞれ、実例を設けて分かりやすく解説していただくので十五分ほどいただければ幸いだ。お時間がなければ目次だけを読んでいただいても良い。私が今迄抱いてきた本の話をされるのは、非モテにはつらいだろうから……。

良い本の条件①
長期間役に立つ(5~10年以上)

第一の条件は「長期間役に立つ」ことである。長い期間その情報が利用できるということはその情報が陳腐化しにくく、普遍性のある真理である可能性が高いからだ。

たとえば「バビロンの大富豪」という本の基になった文書は、紀元前の石版に刻まれていた。これが本当かどうかはさておき、それだけ長い期間残る情報というのは価値が高いことを裏付けている。そういう意味で、「聖書」というのも重要だ。これも中身が実話かどうかはさておき、宗教史やあらゆる漫画の元ネタになっていたりするので、教養として読んでおくとそれなりに楽しめる範囲が広がるので良い本といえる。

時代を経るごとに大抵の本の価値は下がってしまう例も紹介しておこう。より顕著な例が健康本のたぐいだ。「3時間熟睡法」という本にはこんな見出しがある。

成功者に「8時間寝ている人」はいない! 

3時間熟睡法 (知的生きかた文庫) 105p

ちなみにこの本は2007年に11月10日に初版となっている。現代ではショートスリーパーは遺伝的要因と結論され、2009年に学術誌である「Science」にて論文が発表されている。
 健康盆で健康被害を被ってはひとたまりも無い。睡眠の本でオススメなのはサンマーク出版から出ている「スタンフォート式最高の睡眠」とダイヤモンド社から出ている「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術」当たりを読むと良いだろう。どちらの本も2017年に出版され、今でも役に立っている。

私の持っているビジネス書の中で一番の本は「7つの習慣」である。これは様々な大きさの版があるので一括りに7つの習慣で呼ぶことを許していただきたい。
書店で私はビジネス書の担当をしているのだが、正直この一冊があれば大抵のビジネス書はいらない。断言する。というのもこの本、アメリカが建国されてから出版された本を著者が片っ端から読んで、内容をまとめた結果7つのことしかいってないじゃんって感じで出来た本なのだ。もう少し詳しく説明すると、アメリカが出来てから200年の間に出た本を読んだ結果、最初の50年は誠実さや貢献といった人格を鍛えるような長期的な考え方が多く書かれていたのに対し、後の150年は最近で言うところの心理学で他人を操るなどといった短期的なテクニックを紹介したものが多く書かれていた。そしてそれらのテクニックは役に立たない訳ではなく、立派な人格を兼ね備えることで初めて有効に使えるという結論に至る。というわけで、人格を養うための原則が書かれているのがこの「7つの習慣」だ。めっちゃくちゃオススメなのだが、道徳の授業が好きじゃない人にとっては苦痛だと思う。でもすげぇんだこれ。まじでたくさんの本を読んでるけど「これ7つの習慣に書いてあるじゃん」って毎回思ってしまう。似た本だと「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)とか「人を動かす」(創元社)が言ってることは同じで良い本になる。読書初心者は嫌われる勇気を読んだ方がいい。人を動かすは道徳の授業だからひねくれものには7つの習慣と同じに感じられちゃうかも。そういえばデール・カーネギーの(人を動かす)の作者の「人生論」っていう本を買ったんだけど、人を動かすと「道は開ける」っていう本のいいとこ取りをした本で書いてあることが一緒だった。両方とも持ってるから損した。とはいってもデール・カーネギーの本を買ってない人は人生論を買うとお得かもしれない。悪い本では無い、風俗行ったらセフレがいたみたいな体験は乱読をする浮気者じゃなければ避けられる。あと、良い本がわかると中身を見ないで買ってしまうという問題があるから気をつけて。写真を見て女の子は選ぼう。

まとめ
長い間使える本を買うべし


良い本の条件②
再現性がある

第二の条件は「再現性がある」ことだ。簡単にいうと、書いてあることの真似ができる本ということだ。

「おもろい話し方」(ダイヤモンド社)という本は昨日読んだばかりなのだが、良い例だと思う。ちなみにこの本はYouTubeで「本 おふすめ」で調べた結果、ヨビノリたくみさんがおすすめした本なので買った。基本的にオススメされたらなんの本でも買ってしまうのが悪い癖だ。さて、この本を書いたのはフワちゃんの元相方さんで、お笑い芸人さんの話術について書かれた本だ。ちなみにこの前アンジャッシュ渡部の「超一流の会話力」(きずな出版)という本も出ていた。買っては無いけど。ヲタクはなにかとちなんでしまう。これも味だと楽しんでいただきたい。

芸人がよく使う話し方のテクニック。そのひとつが「擬音」です。彼らはトークの際、簡単な擬音を取り入れて臨場感を出し、聞き手がその状況をイメージしやすいよう工夫しています。

おもろい話し方(ダイヤモンド社)32p

車が目の前で停まった。
車が目の前でキキィィィって停まった。

と言った感じで誰でも再現ができる。こういう本は役に立つ可能性が高い。といってもやはり、人格を中心としていなければならない。面白い話し方をするにしても、その人の人柄とかキャラも大事だからだ。

ここで一つ、疑問に思う方がいるかもしれない。「歴史」や「ファンブック」といったものには再現性がないから悪いのかという話だ。
因みにこれらは応用的に再現できる。歴史で言えば、そこから教訓を学び出せばいいのだ。「戦略は歴史から学べ」(日経ビジネス人文庫)という本も出ている。まだ半分しか読んでいないが、役に立つと感じている。基本的に文庫本は風呂で読むタイプなので、消化に時間がかかってしまう。話が逸れた。
「ファンブック」は文字通り楽しむ本であり、アイドルならその人の写真さえあれば再現性があるといえてしまう。「小説」はストーリから教訓を得ることもあれば、文章の書き方や語彙を増やすのにも役に立つ。再現性という意味で、辞書というのは一つの完成系であるとすら思う。画集は少し扱いが難しい。絵画を見る感動と、本に乗っている絵画の感動は違う気がするからだ。でも少しは感じられる。旅行本も同じかな?

そもそも本自体が現実を紙に再現したものなので、よりその傾向が強いものは本らしいと言えるのかもしれない

まとめ
真似できる情報の書かれた本を買うべし


良い本の条件③
新たな発見・視点が得られる
(意外性がある)

第三の条件は「新たな発見・視点が得られる」である。より顕著な例は「新書」であろう。ちなみに新書というのは新しく出た本のことではなく、あの文庫本を縦に伸ばしたような本のことをいう。新しく出た本は「新刊」といい、新しく出た新書は「新書の新刊」と表現する。この違いを覚えることが、読書好きへの第一歩と言えるほどには間違えやすい。

最近買った新書は山ほどあるのだが抜粋すると「22世紀の民主主義」(SB新書)「40歳からは自由に生きる」(講談社現代新書)「映画を早送りで観る人たち」(光文社新書)あたりであろうか。大抵現代の問題点や新しい考え方を与えてくれる本が新書には多いと思う。しかもかさばらないし読みやすい。

ハードカバーものでいえば「サピエンス全史」(河出書房新社)などは新たな視点を与えてくれる代表格ともいえる。ただ、上下巻なので読書初心者には難しいかなぁ。

最近メンタリストDaiGoさんが読むと人生が変わるオススメTOP5的なのでおすすめしていた本はいいかもしれない。僕も全部買った。と言うより元々持ってた。「The Long Game」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)だけは仕入れを電話でしなくてはならないので持っていなかった。「Chatter」(東洋経済)は帯でアダム・グラントがおすすめしていたので買った。ちなみにアダム・グラントの本は日本で三冊でており、それもDaiGoさんはオススメしている。「サイコロジー・オブ・マネー」(ダイヤモンド社)は普段お金関係の本を読まない人にとっては新たな視点を与えてくれる。またちなみになのだが、この本と「DIE WITH ZERO」(ダイヤモンド社)の相性補完が素晴らしいと思っている。さらにこの「DIE WITH ZERO」は「LIFE SHIFT」「LIFE SHIFT2」(共に東洋経済)との相性補完も良い。なのでこの四冊をまとめて読むことをおすすめしたい。
「ユーモアは最強の武器である」(東洋経済)もいい本だった。再現性もあるし、この本自体にユーモアが詰まっている時点で読みやすい。
「YOUR TIME」(河出書房新社)はまだ寝かせている。「限りある時間の使い方」(かんき出版)と一緒に読みたいからだ。

話が逸れに逸れたが、簡単に言えば「へぇ~」って思う本がいいということ。意外だなと思う意見がある本が良い。本当は上の三つの新書も紹介したいが、流石にくどいかなと思うので辞める。いや、一冊だけ紹介させてほしい。「40歳からは自由に生きる」を20歳そこらの私が買ったのは、帯に「人の生物としての寿命は38歳。」と書かれていたからだ。もうこの時点で新たな発見なのである。買うしかねぇ。

まとめ
自分をアップデートできるような本を買うべし


良い本の条件④
文章が読みやすい

これは結構、私の中では問題なのだ。なにせ私は日本人だから、どうしても日本語の本を読みやすいと思ってしまう。「ファスト&スロー」(早川ノンフィクション文庫)というめちゃくちゃ色んな本で引用されていて、大抵の本がこの本を薄めたカルピスウォーター、つまりこの本はカルピスの原液くらい濃くて良い本なのである。それもそのはず、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンの本である。もうこの本は本当にいい本なので読んで欲しい。しかし問題がある。翻訳された本の中でもこの本は「読みにくい」のだ。簡単に言えば箇条書きが続くと言った感じ。
この本の最初に書かれた数行を引用する。

 本を書く人なら誰でも、読者が自分の本から得た知識をどんな場面で活用するのか、頭の中に思い描いているのではないだろうか。
 私の場合には、それは、オフィスでの井戸端会議である。意見を交換し噂話に盛り上がる、あれだ。

ファスト&スロー上(早川ノンフィクション文庫)13p

私の読み方が悪いのかもしれないし、原書がそういう文体なのかもしれない。でもずっとこんな感じ。小学生が嫌々書く夏休みの日記くらいの箇条書きが上下巻合わせて873pもある。マジで苦行。でも言ってる内容はすごーーーくちゃんとしている。なんというか残念なハンサムと言った感じの本なのだ。このカーネマンの次に出た「NOISE」(早川書房)でも同じ人が翻訳を担当している。まだ読んでいないが、少し不安。ちなみに、この「NOISE」は日本では上下巻に別れているが、原書は一冊の本である。英語を読めるとこういう点で経済的に得なのだなーと洋書の置いてある本屋さんで思った。

この本に対し、読みやすいと思うのがさくらももこ先生のエッセイだ。沢山出ている中でもやはり「もものかんづめ」(集英社)がオススメだ。友蔵が死んだときの話など、本当に腹を抱えて笑うほどだ。これがちびまる子ちゃんというのを知っているから脳内で映像が思い浮かぶという訳でもない。大人になったさくら先生の話ですら状況を思い浮かべるのが容易なのだ。読書初心者にはまずこの本を読んで本を読む楽しさを知って欲しい。

翻訳の話が先程出たので、素晴らしい翻訳作品もオススメしたい。「アルジャーノンに花束を」(ハヤカワ文庫)は日本語で読むに限ると思ってしまう。というのもネタバレをあまりしたくないのだが、知的障害の人の表現方法に違いがある。原書では英語でスペルミスをすることで知的障害があるというのを表現している。読みにくいことは想像できるだろう。まあもしかすると私が英語に弱いからかもしれない。タイポグリセミアといって、日本語の最初の文章と最後があっていれば読めてしまう現象があるが、向こうではそういう感じなのかもしれない。さて、日本語版はというと、ひらがなで書くことによって知的障害を表す。そしてこの知的障害の人は徐々に賢くなるのだが、その度に感じが増えていくことでそれを表現している。英語のスペルミスがなくなるのよりははるかに表現として強調されていると思えてしまう。そういう意味で私は日本語でこの作品を読めることを嬉しく思った。10代に読んで欲しい本ランキング1位にもなっているので、こちらも読んで欲しい作品の一つだ。

まとめ
自分が読みやすい本を選ぶ


良い本の条件⑤ 
値段以上の価値があると思える

またまたメンタリストDaiGoさんの話になってしまうのだが、「シュガーマンのマーケティング30の法則」(フォレスト出版)の帯に、こう書かれている。

あなたが何かを売る仕事をしているなら、10倍の値段で買って損をしない本

シュガーマンのマーケティング30の法則
(フォレスト出版)
推薦帯

また、「ザ・コピーライティング」(ダイヤモンド社)にもDaiGoさんの推薦が書かれている。

メンタリストDaiGo脱帽!
「価格の10倍以上の価値がある。」

「ザ・コピーライティング」(ダイヤモンド社)
推薦帯

いぃや、10倍好きだな!ちなみにこの「いぃや」は「おもろい話し方」に書かれているテクニックの一つだ。定価で買ったので元は取りたい。使わねば損だ。

値段以上の価値と思える本は人それぞれだが、大抵の本は安い。この本を流通させるコストとか作業量を考えたらもう少し高くても文句は言わない。ただ、再販売価格維持制度というもののせいで値段は固定だ。本の値引きができない理由がここにある。詳しくは皆さん自分自身で調べて欲しいのだが、簡単に言えばこういう学術的に価値がある的なものは安定した価格で売るべきだよねみたいな感じだ。じゃあ古本はいいの?と思うだろうが、あれは古物商になるのでいいのだ。これも自分で調べよう。出来れば本屋さんで本を買って読むといいぞ!

ここまで来て今更言うのだが私はこの10種類の条件に当てはまるものにランク付けをしている。全て当てはまるなら「S」9つ当てはまるなら「A+」といったふうに独断と偏見で決めている。

そして中には古本で買ったのにもかかわらず全てにあてはまらない本がある。それが「1000人確実に集客できる方法」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)だ。何せ僕はどんな本も全て読み切るタイプにもかかわらず、途中で読むのを諦めた本だ。簡単にいうと僕の心を折った本だ。私だって本好きの端くれ、本を酷評したくない。なのでタイトルだけで勘弁を。なにさ80円で古本市場から拾い上げた私に読ませないのだ、定価で買っていたら死んでいた。

しかし、大抵の本は値段以上の価値がある。最近では「独学大全」(ダイヤモンド社)は良かった。一万円でも買うなと思ってしまう。なにせ一冊で750ページぐらいあるのに2800円である。アホなんか、もっと高く売れ。
 厚みだけが全てでは無い。「チーズはどこへ消えた?」(扶桑社)は100ページもない本だが、めちゃくちゃ役に立つし1000円行かない。私の働いている本屋では「ブックサンタ」という活動に参加しており、恵まれぬ人達に本を送ろうという活動に私はこのシリーズを24冊買って送った。社割よありがとう。そういえば再販売価格維持制度があるのに社割は適用されるのだなと不思議に思う。

まとめ
本は基本的に安い
(一生使える脳みその資産になる)


良い本の条件⑥
データ・エビデンスが示されている
(根拠がある)

これは言わずもがなだ。ノストラダムスの大予言などはそれが起こるはずの年になるまでは関連本に価値はあっただろう。今では懐かしむための価値はあるかもしれないが、情報としての価値は薄い。

基本的に良い本を買いたいなら、本の後ろ側に「参考文献」の欄があるかを確認して欲しい。基本的にちゃんとした本なら書いてあるはずだ。ただ、場合によってはちゃんとした新書でも書かれていないことがあるし(岩波新書は検査が厳しいことで有名)、トンデモなインチキ本でもその他のインチキ本や自分が過去に出した本を引用して説得力を持たせようとする本もあるので注意が必要(宇宙人とかスピリチュアル系、陰謀論系はこの傾向が強い)。

逆説的だが、引用されている本を読むのも一つの戦略になる。先ほど紹介した「ファスト&スロー」なんかはどの本でも引用されているレベルだ。読みにくいけど。でも、それだけ信頼されているからこそ引用されるのだ。参考文献から本を選ぶという方法も、自分の本棚を作るときには役に立つ要素と言える。

まとめ
ファスト&スローは読みにくい

参考文献を確認しよう


良い本の条件⑦
矛盾がない

一つ前の「データ・エビデンスが示されている」と被る部分もあるのだが、どちらかと言えば「ちぐはぐさ・優柔不断さがない」と言い替えた方がいいかもしれない。

例として、「ビジネスパーソンのための筋肉革命」(KADOKAWA)から引用させていただく。この本は「心」「食」「体」の三つを初級、中級、上級でステップアップしていく構成の本になっている。この本の最初の心のところで、全体的には「自分の決意が大事、自分の目を気にしても、他人の目は気にするな」という風なことを言っているのだなと思った。そして、あるページで違和感を覚えた。

知人に「トンカツが大好物だ」という女性がいます。ある日「美味しさ100点のステーキと60点のトンカツが目の前にあったら、どっちを選びますか?」と尋ねたら、彼女は「60点のトンカツ」と即答。私は愕然としました

「ビジネスパーソンのための筋肉革命」(KADOKAWA)
65p

脳みそが筋肉でできている。いや、まあ確かに分かる。私もこの本を読むくらいだから筋トレにおける食の重要性は理解している。
でも好きにさせてやれよと思ってしまう。なにせ他人の目を気にしてはいけないのだ。ある種相手の目線がわかっていないという点では説得力があるのかもしれない……。

あと、よくあるのが「~べきだ」といった後に「~べきだ」をいうことで速攻矛盾を産むというパターンがある。

他にも「先程こう言いましたが、逆接的にこうするのもアリです」という予防線が貼られていることもある。それを書いている人ほど「どんな仕事にもフルスイング」と書いてあったりする。じゃあどっちか一つだけ教えろよと思ってしまう。怒られるかな?でも参考文献がないからこの話に信憑性はないのだよ。インフルエンサー系の本にはご注意を。

まとめ
トンカツはおいしいし筋肉は全てを解決する


良い本の条件⑧
著者がちゃんとした人物である

これは書いている人を信頼できるかどうかという問題であり、人による。たとえばiPS細胞の山中伸弥さんが書きましたと言われたらそれなりな信憑性はある。しかし健康オタクの人となると若干不安だ。まあそういう意味で読書オタクの私が作ったこの10の基準たちに信憑性がないことを表してもいるのだが、皆さんなるべくこの記事を引用してひろゆきさんとかDaiGoさんとかに届けてください。

1つ注意点があるとすれば、肩書きはそこまで関係がないということだ。たとえば医者でも信用出来る医者もいればそうでない医者もいる。有名な先生だからといって優れた医師というわけでもない。その医師が真に優秀ならテレビに出ている暇があるかどうか。

最近読んだ本の中では「CONFLICTED 衝突を成果に変える方法」(光文社)という本は面白かった。ノンフィクション作家なのではたして信憑性があるかと最初は思っていたが、超ちゃんとしている人で参考文献も多い。自分の足で取材している分密度も濃いので読み応えがあった。

また、推薦帯の存在も大切だ。「又吉直樹推薦」とか「糸井重里推薦」と書かれていると読みたくなる人種が読書好きだ。出版社も売るために「カズレーザー推薦」「ひろゆき推薦」と有名人をよく起用したりする。
騙されては行けないのが「登録者数○○万人」とか、「著者累計○○万部」とかである。そういうのは確かにひとつの指標になるが、如何せん中身とは関係がない。その本自体が100万部とか売れているなら評価の基準になるが、著者累計なら一つ大当たりがあればいくらでも盛れる。ズルいなと思ったのが「パン屋ではおにぎりを売れ」(かんき出版)である。帯に「企画した本1000万部突破」と書かれている。ずるい。その後、この本の帯には「5万部突破!」と書かれるようになっていた。調べれば出てくるので良ければ見て欲しい。

まとめ
その本を書いた人物や推薦帯を書いている人が信用できるかどうか確かめる。


良い本の条件⑨
タイトルやデザインが良い

先ほど名前を出した「パン屋ではおにぎりを売れ」はまさにこの例にふさわしい。
気になる。それだけでこのタイトルは偉い。また、僕が今までで1番興味を引かれたビジネス書のタイトルも面白い。
「父が廃業した会社を引き継ぎ、受注ゼロからの奇跡の大逆転 なぜ、おばちゃん社長は価値ゼロの会社を100億円で売却できたのか」(ダイヤモンド社)

ラノベか!!まったくテレビのタイトルコールじゃないんだから。しかしこの本、気になる。内容も面白く、個人的評価は「B+」だ。定価で買っても満足できるほどにはちゃんとしている。
他にも、「人生で大切なことはみんなマクドナルドで教わった」(かも出版、残念ながら絶版)や「射精道」(光文社新書)なども読ませようというタイトルでつい買ってしまった。

デザインも重要な要素だ。表紙やフォント、構成や厚み、紙の本として、本棚に置くコレクションとしてのデザインも十分に良い本の条件足りうると思う。

「マネーの公理」(日経BP)はインテリジェンスな印象を本棚に与えてくれる。「ニトリの働き方」(大和書房)は表紙にチェック柄で小さな凹凸があり、手触りが気持ち良い。Amazon関連の本は大抵ダンボール感のある色合いで、企業の逸話系のアクセントになってくれる。なにせ周りは白っぽいものが多いから。

私の個人的グッドデザイン賞は、レイ・ダリオの「PRINCIPLES」(日本経済新聞出版)だ。まず本の表紙が透明なのだ。といっても上半分だけが透明で、下半分には灰色の背景に説明文やらバーコードが書かれている。そして透明の部分からは本の本体(頭痛が痛い)である黒い高級感のあるハードカバー。手触りも心地よく、中の文章は黒と赤のコンストラスが読みやすい。値段は4400円。10倍になんてなったら大変である。

ジャケ買いは多少運の要素が絡んでくるのでおすすめ出来ないが、上級者であればある程度の審美眼を持っていると思うのでそういう人にはおすすめの方法だ。

まとめ
脳みそが本でできているのも考えものだ


良い本の条件⑩
読んでいて面白い

最後のひとつは、結局これなのだ。その人が読んで面白ければ、どんな本も良い本になる。たとえそれが自分の日記であろうともだ。

この世界には、面白い本が沢山あります。
「小説」「ノンフィクション」「実用書」
「学術書」「漫画」「絵本」「写真集」
他にもまだまだたくさんの種類の本があります。そして、その本たちはあなたに開かれ手読まれるのを心待ちにしています。

そして、本好きの私としては、毎年12月あたりに行われるブックサンタへのご参加を書店員としてお願い出来たらと思います。

読書とともにあなたの人生を開きませんか?

さあ、本屋に行こう!

まとめ
本は本当に、本当に素晴らしい!


PS 
これから先、書評を書いていこうと思います。そのランク付けの基準としてこれらを各10点満点で評価していく形となります。もし、書評にこれらの基準をご使用したい場合は皆様もどうぞお使いください。ご使用の際には、本記事を添付していただければ幸いです。

評価基準は
95点以上 Sランク (今すぐよむべき)
90点以上 A+ランク(本棚に置いておくべき)
85点以上 Aランク(読んでおくべき)
80点以上B+ランク (定価で買ってもいい)
75点以上Bランク (必要なら買うのがいい)
70点以上Cランク(古本なら買ってもいい) 
65点以上Dランク(好きならどうぞくらい)
60点以上Eランク(時間を少し無駄にする)
55点以下Fランク(時間の無駄になるかも)

少し細かく設定しておりますので、皆様各自カスタマイズしていただければと思います。

書評マガジンは随時更新予定⬇




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