汐爾叡叢(しおじえいそう)

主に読んだ本の感想とかちょっとした創作物を上げていこうと思っています 趣味の範囲ではあ…

汐爾叡叢(しおじえいそう)

主に読んだ本の感想とかちょっとした創作物を上げていこうと思っています 趣味の範囲ではありますが、読書の楽しみを多くの人に知っていただけたら嬉しいです

マガジン

  • 日刊、汐爾エッセイ

    22時になるかならないかぐらいに気まぐれ毎日投稿。

  • ちょっとした作品たち

    エッセイとは違う、創作、お話たち。

  • 将棋小説 平成最後の夏

    米春は東日本大震災やイジメを受け、人生のどん底にいた。そんな中、将棋に出会い、自分の生きる道を見いだしていく。 これは、平成最後の夏の奨励会試験までを描いた将棋・人生再生・成長の物語です。 事実のコーヒーとフィクションのミルクで作りあげたほろ苦い木星のようなテイストの作品です。

  • 書評

    読んだ本に誠に勝手ながらランク付けをさせてもらうというおこがましいマガジンとなっております。

  • 書評(小説)

    書評の小説、文学作品を集めたマガジンです

最近の記事

  • 固定された記事

良い本の理論的な選び方【完全保存版】年300冊を読む中堅読書好きが考案する「良い本の条件」について。

私は中学二年生の頃からビジネス書を読み始め、かれこれ七年ほど買っては読み、蔵書を貯めては部屋の狭さに文句を垂れていた。小遣いやお年玉は本に消え、未だに給料を本につぎ込んでいる。 しかも私は本好きをこじらせ、書店で働く始末である。なにせ本が安く買えるし、普通では出会わないであろう本の存在を知ることが出来る。こんな最高の職場は無い。払われた給料は店に還元され、私は蔵書を増やせる。win-winとはこのことである。 さて、この雑記を読みに来ていただいた読書好き、またはハズレ本

    • 拍手と油と雨と飴 著 寺井門司

      ~これは、売れない元芸人によるハジケ物語だ~ 誰も拍手をしてくれないとアフロのカツラを床にたたきつけて劇場を捨てた後輩のお笑い芸人…いや、笑えない芸人の「寺尾サンプル」こと寺井門司は、拍手の音と揚げ物をしているときの音が似ているだろうとポテトの美味しいハンバーガーチェーン店でバイトを始めた。 「天狗缶バッチ しばたコロンボ」 ポテトを揚げさせてもらえないとフライヤーを床にたたきつけてバイトを辞めた後輩のバイト…いや、ヤバイトの寺井さんは、傘もささずに豪雨の中を走っ

      • たくあん

        ポリポリ ポリポリ 家と外との中間 ポリポリ ポリポリ 横で寝転ぶ小さいゆたんぽ ポリポリ ポリポリ ズズッ とひょっとこお茶飲んで ポリポリ ポリポリ 片足サンダルぶらさげて ポリポリ ポリポリ 縁側 たくあん お茶と猫 ポリポリ ポリポリ 石に囲われた小さい海 ポリポリ ポリポリ 椛越しの木漏れ日 ポリポリ ポリポリ 童謡とトラック ポリポリ ポリポリ 同い年の柿の木 ポリポリ ポリポリ 渋いけれど 私は

        • そして輝くウルトラ躁

          楽しい!ありがとう! いやはやこれが躁状態なのだろうか。酒を飲まずして口がペラペラと回り、あらゆるもの全てに感謝ができる素晴らしい状態にある。 なぜ今幸せな状態なのかを分析しようとすると幸せが逃げそうな気もするが、書き残しておきたい。楽しさを少しでも分け与えられたらそれはさらに嬉しい。笑える時に笑っておこう、いずれ泣く時が来るからという思いでちょちょっとお時間頂戴します。 まず朝、8時15分に起きた!起きてもどこも痛くない体にありがとう!と言いたいところだが、この時点では

        • 固定された記事

        良い本の理論的な選び方【完全保存版】年300冊を読む中堅読書好きが考案する「良い本の条件」について。

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        • 日刊、汐爾エッセイ
          31本
        • ちょっとした作品たち
          7本
        • 将棋小説 平成最後の夏
          3本
        • 書評
          5本
        • 書評(小説)
          2本
        • 書評(文庫)
          1本

        記事

          誰がために本を読む

          久しくしていなかった文筆をしようと思い至ったのは、タンブラーに氷を四つほど入れてミルクを注ぎ、カルーアがないことに気がついたそんな微妙な気分の矢先であった。 溜まりに溜まったフォント違いの文章たちは行き場を失い、真面目に書くまでいかない日記帳にすら行けず、ただただ漂う脳みそとともにプカプカと浮きっぱなしになっている。 スポンジ状の脳みそ(と言ってもプリオン病というわけではない、ここが例えの難しいところ)に活字という水が染み込み、表面張力でお互い手を取り合って出すまいとして

          好きなんだ 圧倒的にというほどではないのだけれど 命を捧げるという言葉が嘘ではないほどに 愛してるんだ ポテトサラダほどではないけど 君の作るポテトサラダは美味しい 悲しいんだ あのときほどではないけど 分け合う分あなたも悲しい 居ないんだ 死んでしまったと思おう どちらがかはこっちで決めるけど。 あなたとは一緒に寝られない 抱き枕になるなら考えてもいいけどね さようなら

          からまりすぎた扇風機 針金で作られた牛に似た何か 1辺の虚しさを抱いたそろばん 夏が終わる 飛ぶ米 手のひらのて 庭師は全身を保つ 秒針がなくては 左手と脳部の名折れ 足りない目先のカールバイン ひげ どっちの? 男は髭 女は卑下 托卵によって生まれし王 生垣故にそれ人 多分5章目くらいで取れるたからばこ 1は

          酒酔い酒酔い嘔吐が通る

          私は激烈に酒が弱い。 飲み始め初期、20歳になったその日に飲んだサントリー様から出ていらっしゃるほろよい。ギガ酔いして夜飯の誕生日もりもりセット的なものをトイレにもーりもりしてしまった。たかだかアルコール度数3%の酒でうぼべぁである。 今の私は、クリアアサヒ2本、カルーアミルク1杯を飲んで、布団の上でこの文章を書いている。 私は布団で酒を飲む。じゃないと心臓バクバクしすぎて普通にやばいからだ。ちゃんとアレルギー反応もでるくらい酒に弱い。しかしお酒は好きなのである。酒は酔え

          酒酔い酒酔い嘔吐が通る

          別に何が書きたいとかではないのだけれど

          なんか書きたいなと思った。書く。 さて、何を書こうか。 今の私は画用紙を目の前にクレヨンを手に持った幼子のように自由だ。好きに、何でも、ゆるりと書ける。 世の人間共々偉き皆様は文字の入力をイヤイヤとしているのに、私には自由に言葉を紡ぐという稀有な選択肢を手中に収め、鼻高々な気分で足を組み、ひとつの文章がこんなに長いと読みにくいのではないかと言うことすら考えず、あぁ、なんでこんにひとつの文章で句読点を所々にうち、あわよくばこのままダラダラと文字でこの画用紙を荒らしてポイ|

          別に何が書きたいとかではないのだけれど

          「歳寒の三友」

          貝寄風と薫風の混ざった浅春の正午。麗らかな日差しがビルに反射する渋谷の駅前。サングラス越しに網膜を焼かれるのを感じながら、乗ってきたタクシーを尻目に待ち合わせ場所をスマホで確認し、日差しを避けるヴァンパイアのようにそそくさと歩き始めた。 信号を待つ間、旅のお供であるプラダのキャリーバッグに跨り、雑多な風景を眺める。相棒は先にホテルに送られているので、余計な気を張らなくて済む。 信号が青に変わった。 緑色の光を青と表すのは日本人だけなんだなと思うと同時に、日本に帰ってき

          日刊、汐爾エッセイ「#30 一段落」

          雄弁は銀、沈黙は金。 1ヶ月間。 今までありがとうございました。

          日刊、汐爾エッセイ「#30 一段落」

          超ショートショート データ放送の効果音

          「ピッ」 という文字それぞれに濁音をつけなくてはいけない。そんな音が、星空の下の住宅街を散歩している私の耳の中に入ってきた。 「ピッ」 「ピッ」 「ピッ」 この人、データ放送なんかやってる。古いな。 恐らくお婆さんなのだろうな。 怖い。 この人、もう1時間はデータ放送をさまよっている。 テレビに閉じ込められているのかも。逆貞子。おばぁが吸い込まれた、テレビに。多分。 「ヒュン」 吸い込まれるときは、こんな音が鳴るのだろうか。 いや、音は統一されている。絶対

          超ショートショート データ放送の効果音

          バ科学

          発明No.1 「軽重力発電機 グラジオ」 男だけかもしれぬが、トイレットペーパーの芯を捨てずに、置きっぱにする。良くないのぉ。 そこでワシが考えたのが、トイレットペーパーの芯を捨てない男の心理を逆手にとった発電方法じゃ。 トイレットペーパーの芯が置かれるであろう場所に、載せられた重量によって発電される機械を取り付けることに成功した。これで発電した電気だけで100万ドルの夜景を輝かせることも可能、いや間違いナシじゃ! 発明No.2 「携帯型接着剤 カコロン」 この接着

          日刊、汐爾エッセイ「#28 結局のところ」

          結局のところ、勉強に集中するからと言って、スマホを触らない訳では無い。 結局のところ、書くことが面倒になっているのかもしれない。 結局のところ、日記は疎かになっている。 結局のところ、人生とはそういうちょっとした面倒の積み重ねなのかもしれない。 さて、3日間ほど、勉強時間内の集中力維持のために日刊であるエッセイをお休みさせていただいた。いかんせん読んでいる人は少数ではあるが、少数は読んでくれているのであり、続ける意味、楽しみ、やりがいはある。 でも、結局のところ、わ

          日刊、汐爾エッセイ「#28 結局のところ」

          日刊、汐爾エッセイ「#24.5 ごめん」

          心が波にさらわれてしまった。 あの日のことを思い出す。 なにも、考えられない。 ごめんなさい。今日は何も書けません。 泣かないようにするのが大変なので。

          日刊、汐爾エッセイ「#24.5 ごめん」

          日刊、汐爾エッセイ「#24 清楚なペルソナ」

          誰もが思う清楚かは分からないけど、 ひまわり畑、白いワンピース、白い日傘 そんな、漫画の世界にいるステレオタイプの清楚を身にまとった女性が歩いていた。 ファミチキを人差し指と中指で挟んで、そこそこな大股早歩きで。 あの黄色と白のしましま。 人差し指。中指。挟む。ファミチキ。 ファミチキよ?清楚よ? しかもファミチキのみよ? ワイルドすぎない? もしかすると、もしかすると、もしかすると、清楚じゃないのかもしれない。 清楚ってなんだ? ファミチキ お主はなぜ

          日刊、汐爾エッセイ「#24 清楚なペルソナ」