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誰がために本を読む

久しくしていなかった文筆をしようと思い至ったのは、タンブラーに氷を四つほど入れてミルクを注ぎ、カルーアがないことに気がついたそんな微妙な気分の矢先であった。

溜まりに溜まったフォント違いの文章たちは行き場を失い、真面目に書くまでいかない日記帳にすら行けず、ただただ漂う脳みそとともにプカプカと浮きっぱなしになっている。

スポンジ状の脳みそ(と言ってもプリオン病というわけではない、ここが例えの難しいところ)に活字という水が染み込み、表面張力でお互い手を取り合って出すまいとしている。

そんな水で飽和したスポンジがあったら、握り潰して水を出したくなるのは人の性だろう?そんなわけで、水を分泌する快楽を得るべく、文筆をするに至るのである。

|日本人の半分は字が読めないんだなぁ|


私は本好きを拗らせた結果、本屋で働いている変態である。そんな私が働く書店にも時代の波がやってきて、人件費削減よーってな感じでセルフレジが導入されたのである。

「人件費削減ってなんだっけ?」

セルフレジ導入初日の挨拶以外での第一声がこれである。

うちのセルフレジのお買い物手順を説明する。

①アプリはお持ちですか?
はい  いいえ

はいの場合→①Aへ
いいえの場合→②へ

①A はいの場合 →アプリのバーコードをリーダーに読み込む→②へ

②商品のバーコードを読み込む
→株主優待カードがある場合 or電子マネーの残高確認がしたい場合(省略)

③画面右下の「お会計へ」というオレンジ色のボタンを押す
 
④お会計方法選択
現金 クレジット 電子マネー 図書カード

⑤入金→お買い物終了

さて問題です。一番の関門はどこでしょう?


正解は⓪店員がいない、分からないからできない です。

①も難関です。ほとんど店員がいいえの方を押してお品物そちらから読んでくださいねーである。画面上にでっかく「アプリはお持ちですか?」

はい   いいえ


って書いてある。けど文字が読めないのか、止まる。なぜ。

いや、分かるよ。初めてのものに戸惑うのは。でも僕の頭の中には日本人の識字率は99%だけど分の内容理解できてるのは半分もいないっていうなんかの本で読んだ一文が出てきちゃうのよ。

で、②に行けたとして。商品をスキャンせずに「お支払いへ」ボタンを押す。

なんばしよっと?募金?

これに関してはUIが悪い気もする。でも手順を減らすためには仕方の無い配置でもある。というわけで誰も悪くないのであるが、強いて言えばお客さんの認知を疑うというあまり宜しくない精神状態になるわけである。

どう考えても人件費が倍増というか、ストレスフルである。あまり悪口を言いたくは無いのだが、基本的に勤務中の脳内は悪口の蠱毒が行われており、そこそこ面白みのるある使えそうな悪口厳選場になっている。

ああ、いつ辞めようかと考えるばかりである。

本にやさしい はがせるテープ


これは良い話だと思う。シュリンクという主に漫画本についているフィルムがマスキングテープで止めるだけというのに変わった。環境的な問題や作業時間の削減、コスト削減などにもなっており、このテープは良いものだなぁと素直に仕事中感心している。

とはいえ、多分ダメなことも多い。本の真ん中らへんだけ止めているので中身を確認しようと思えば出来てしまうし、本のカバーが汚れたり、傷ついたりする確率はあがる。他人の触った本を買いたくないというお客様もいる。

世の中私のような雑な人間ばかりではないのでそういった取り組みも受け入れ難い層は一定数いるし、なんなら多数派であろう。しかし、省エネというか、雑の精神を持つことも大事だと思うのだ。省の精神を持つことも大事だと思うのだ。怒りばかりを溜めたその先に、本屋さんは残るのであろうか。

セルフレジに怒ってる人が何言ってんだろというツッコミをする人の口をこのテープで止めるところまでは読めました。

他人のために本を読んでいる


これを書きたくてnoteを開いた次第である。この項目だけはある「姉者」に読んで欲しいがために書く。

姉者は僕がビジネス書ばかり読むことを不思議に思っていたなぁと、勤務中に良さそうな本を探しつつ思っていた。

そしてココ最近で読んだ本は

310.仕事は楽しいかね?

311.残酷すぎる人間法則

312.つながりこそ最強の生存戦略である

313.現代思想入門

314.人生は20代で決まる

315.THE RHETORIC

316.激ヤバ

317.本物の交渉術

左の数字は今年読んだ冊数である。姉者から見れば遅読であると思われてしまうかもしれないが、いかんせん公務員のようにコツコツとやる気無く、仕事のように読んでいる。しかし楽しくないというわけでもない。

そして今日思い至ったのは、私は他人のために本を読んでいるということだった。

多分なんか意味がわからんと言われそうだからある程度理解できるけど納得できないくらいの理論を作っておかないと色々言われそうだなぁ。

えーとですね。例えば自分に関係ない本を読んでたりしてて、それを読んでる理由が他人のためだなぁと。

例えば健康本。拙者は22歳ゆえ健康に気を使うことはそこまでしなくてもいいのだが、爺さん婆さんのために、ゆくゆくは自分のためになるので読んでいる。

経営理論の本、これはなんというか自分には関係ないけど、仕事をする上で話すときにそれくらい最低限知っとかないと相手が話しにくいかなというので読んでいる。話題作りという感じだ。

お金関係と自己啓発系は自分も楽しく読めているが、他人を励ましたり、金銭的に余裕を作ってあげて世の中を少しでもプラスにしたいというのが動機なので一応は他人のためなのかな?

7つの習慣でいう所の、自分が成功してから他人の成功をーの逆を行ってる。他人のためになることをして、その人が成功したらいつか自分にも帰ってくるかもという感じだ。

総論としては、人生相談に乗るために本を読んでいるような気がする。というふうになるのだろうか。他人に勧めるために読んでいる。だから別に記憶とかはしてなくて、線だけ引いて本の内容の善し悪しを採点する変わった読み方をしている。

だから小説を後回しにしているのかもしれない。それは自分の楽しみだから、他人の役に立たないと思っているのかもしれない。

自分の考えに確信をもてないから全部かもしれない、とか、なのだろう、という表現になってしまう。こういう断定しないところなどで僕のことを賢いと思ってくれているのが姉者の好きなところなのだが、いかんさん実力が伴っていないのでどうにも自己嫌悪に陥りがちな所がある。自己評価が高く、自己肯定感が低いという不思議な感じだ。優秀が故に今は使えないからゴミのような感じだ、でも石ころではあると思えている。

石ころにはいい物がある。これがコンクリートの欠片などであると、善し悪しというものがない。石ころなだけまだ見込みがあるというのが私感である。でも、磨くという行為は、多くの傷をつけた上で本人は満足しているという実に変態的な行為であるように表現出来る。温室育ちにはあまりに遠い世界に見えてしまう。傷付きたくない反面、何かをしたい。そこでたどり着いたのが読書なのだろう。

最初のうちの読書は自分のためにあったように思う。初めて買ったビジネス書「No.1理論」は将棋で成功するために買ったし、「神時間術」も勉強の効率をあげたりしたかったから買った。最初は自分のために読んでいた。

今年初めに読んだ10冊をあげてみよう

1.モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた

2.人間失格

3.伝える力2 もっと役立つ!「話す」「書く」「聞く」技術

4.頭に来てもアホとは戦うな!

5.老人と海

6.話し方入門

7.大人の語彙力ノート

8.衝突を成果に変える方法 CONFLICTED

9.他人を支配する黒すぎる心理術

10.話のネタ 会話がはずむ教養読本

ちょくちょく小説を読んでいた。あとはコミュニケーション系の本を読み始めている。

244.運の方程式

245.知的複眼思考

246.変な人が書いた成功法則

247.マナー大全

248.9ルール

249.コジコジにきいてみた。

250.サードドア

251.幸福優位7つの法則

252.明日できる仕事は今日やるな

253.陰謀論とニセ科学

254.リーマン300万会社買え

255.IKEAはなぜ理念で業績up

256.きのこいぬ 1

わからない。何だこのラインナップは。
てことは自分の外に向けた読書をしているのだろう。きのこいぬも姉者からオススメされたので読んだ。良かったよ!たまに立ち返るベンチマーク的な漫画だった。落ち込んだ時とかに読むようにしてます。でも、この行為も他人のためというか、おすすめされて読むというのはその人との関係的なものがあるように思えてしまう。下心的な…。

37.キング・オブ・デート

38.荒木飛呂彦の漫画術

39.ぼく モグラ キツネ 馬

40.なまけ者のさとり方

41.ルワンダ中央銀行総裁日記

42.言葉と歩く日記

43.具体と抽象

44.YOUR TIME

45.モモ

46.ノラネコぐんだんアイスのくに

47.マルセランとルネ

48.現代日本を読む ノンフィクションの名作・問題作

49.限りある時間の使い方

50.ざんねんないきもの事典

51.続ざんねんないきもの事典

52.続々ざんねんないきもの事典

53.火のないところに煙は

54.美術展ぴあ

55.逆転美人

56.ユダヤ人大富豪の教えⅡ

57.私の財産告白

58.金持ち父さんのキャッシュ・フロークワドラント

59.このミステリーがすごい!2023

60.子犬の絵画史

61.億男

62.あしながおじさん

63.懸命なる投資家

64.ハムレット

65.貧乏物語

66.シリコンバレー最重要思想家ナヴァルラヴィカント

67.三体

68.三体II 黒暗森林 上

69.三体II 黒暗森林 下

70.ウルトラジャンプ 2023年3月号

71.MOGA

72.MOGAMI

73.ザ・シークレット

74.三体III 死神永生 上

75.三体III 死神永生 下

76.一汁一菜で良いという提案

77.コンビニ人間

78.岸辺露伴ルーヴルへ行く

79.学問のすゝめ

80.大学・中庸

81.インド式かんたん計算法

82.ロミオとジュリエット

83.キッチン

84.こころ

85.他人の家

86.ソフィーの世界

87.不機嫌な長男・長女

88.夫のちんぽが入らない

89.感謝の習慣

90.五輪書

91.武士道

92.射精道

93.クイズ思考の解体

自分が本当に分からない。なんというか、数年前になんでその店で食べたのみたいな事を聞かれているような感じで、なんでその本を買って、そのタイミングで読んだのかが分からない。

読書とは何なのだろう。

卒業


何とは言わんよ?分かるだろ?

幻想を抱きすぎていたとも言えるね。

でも、まあ良いものではある。

みんな入浴剤とか持って帰るものなのだろうか。

ケースで酒買った


値上がり前に買った。昨日24本目を飲み終わった。1ヶ月ちょっと。

え?やばくね?飲みすぎじゃね?

相も変わらずお酒に弱いので、お布団の上で倒れながら呑む。

そこまでして飲むなと言われるだろう。俺もそう思う。

じゃあ誰が飲ませてるんだろうか。

酒のことを考えると、私が私にリーダーシップを発揮できなくなる。脳内会議室が酒場と化し、てんやわんやの大騒ぎである。ま、全員布団の上なんですけどね。

(・□ゞグビグビ…

おわりに


なんつーか、多分寂しいんだろう。

2023年は、なんというか、確信はしていたのだけれど、明らかに準備の年なんだろうなと感じていた。そして、23歳で自分が思う自分になれるという、そんな確信がある。

デジャブ。何周目かの同じ人生なのか。

なんか、そんな確信。

で、思うのである。

酒は飲まん方がいいし、本は読んだ方がいいし、人とは仲良くした方がいいし、前向きな方がいいと。

なんか急にコロッケが食べたくなってきたな。

文章においての飯テロ最強はコロッケなのではないだろうか

お袋さん。

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