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宮悪戦車【ストロベリーソングオーケストラ、瀉葬文幻庫】
2020年6月29日 11:30
「さらば映画(シネマ)」のラストシーン過去の模倣に嫌気差し自分捜しに嘔吐する名前も無い僕だけれどすれ違いざま交差点赤、青 点滅ドラマ台詞忘れた明日の僕へ通りすがりに奇遇のメロディサラバ、昨日の影消し去ってもう戻れない軌跡追いかけて僕の声殺して高く空へ 黒く血を塗って15階建ビルの上 飛ばすべき紙飛行機は燃えて台詞覚えた明日の僕とコノ世サヨウナラ、また会う日迄!君
2020年6月28日 10:23
軋轢を目の前にした彷徨える同志よ血塗られた踊子達のレヴェランス煩悶だらけの傀儡役者火吹き男の仮面の下の瞳には、何が映っているのであろうか?娑婆で終焉を待つ鞍馬天狗よ、まだ頭巾を脱ぐには一寸早い今こそ排斥の匕首を抜いて、黒く塗られてしまった壁を打ち砕くのだ切り裂け 隷属の記された書割国家塞げ 奈落から聞こえる虫の嗄声釘を打ちし地獄与えられた次の言葉は何だ虚構が落書ならば
2020年6月26日 11:30
錆びた 鳥檻の幻聴消し去った青い過去の翼弦を繋いで 終わりなき罪のコードを語らない 壁に向かい苦い水を啜る失いかけた 僅かな光がこぼれる鍵穴 差し込む 闇 カタルシス ひとつの聞こえる 刹那に 初めての鼓動逃がさない 手足を奪われても硬い実啄ばむ 幼き衝動灰の海 溺れ沈んだ 羽の鍵よ描かれる事の無かった 僕の翼よ誰も居ない真冬の部屋、鍵かけた そっと硬い実啄ばむ 幼き
2020年6月25日 11:30
生きるのに飽きた 男の衝動 震える手が書く 一つの手紙恋文でもない 文通でもない真っ赤に染まった 四十九の文字それから男は、その手紙を電柱の外灯の光りにボワッと浮かび上がる、いつ誰が取りにくるかも解らない黒いポストに投函しました。手紙に書かれていた宛先は実在しなかった為、手紙はヒラヒラと時間の狭間をさまよいました…「郵便番号五七八零九零八」「海馬郡鏡町仏壇仏具長屋六ノ三上ガル借家
2020年6月24日 11:30
過ぎ去る 夏の声 捕まえた夕刻の影殺し 含羞む君の背中にはりつく 真っ赤な鼓動うしろのしょうめん だ・あ・れ、、。壁に記された落書きを五臓六腑の事件と見立て空の底辺ぶら下がった拝み稼業の主役の劇場夜の牢屋の蟋蟀達は 闇を伝える怪話を貪り月を描いた天文学者は喉の佛と言の葉黙したギラつく虚構の町は本を捨て猫を得た鬼籍に転んだ詩人の遺言猫の眼が光ったら犯罪が起こると過ぎ
2020年6月23日 11:18
時代はメギド四十九年三月七日、鏡町の電波塔から発令された訃音警報により、穢土にはびこる埋葬虫屈が突然変異、屍に仕立てあげられた赤マントの男を捜索、弑逆的かくれんぼを始めた!墓場で目覚めた赤マント 眩い太陽手枷をしたまま佯狂演劇 ゆうらゆうら歩く片目に映った最後のト書きには 赤い字で書いたこれは遊びなんかではありません!と、書かれていた堂々巡りのかくれんぼ 埋葬虫電波の道
2020年6月22日 11:30
走レー!!先妻に先逝かれた政治屋の発言「イデオロギーを失った屍と化した俺は、傷心旅行をしようと鏡町からB列車に乗り込み!」第4鉱区の女学生の発言「私と出会った!生きる事に怯えた私は光を求めたわ!」無免許国語教師の質問「それはどんな光だ…さぁ、答えろ!どんな光なんだ!」出口の無い炭鉱婦の発言「細い一本のトンネルを金色の蟲が飛びかうの!」走レー!!!黒服の借金鳥の発
2020年6月21日 10:30
忘れ去られた 赤く滲んだガラスの酬い縺れた糸の人形 虚ろな眼で何を見てるの貼り付けられた嘘の太陽哀しげな暦売りの影 血だらけの釘を打つ囚われの七つ目の戸籍に 刻まれた盲目の象徴無くした過去の記号 モノクロ映画に遺した貼り付けられた嘘の太陽ギラ、ギラ、ギラ、燃えている影 閉ざされた扉叩く弔いの鐘が 消された夜に鳴り 証された時にはナ…ニ…モ…ナ…イ…ナ…ニ…モ…本を開けて
2020年6月19日 11:30
目隠しされた新月に 星の光りが二つ夢の中なら逢えるよ鉛筆とノートを持って行こうたくさん、君の言葉 書きたいからねえ君、まぼろし? いつかの鳥と消えた違うよ、って言うなら その翼は何なの?ねえ君、嘘つき 失われた時間は夜空にきらめく星を 冷たい息で吹き消すねえ君、指切り かくれんぼはやめよう解っているよ おやすみ、また夢で逢おう昔歌ったあの歌を 夜空いっぱいに書きなぐりほら
2020年6月18日 11:30
焔の海泳ぎ疲れた 肉腫の記憶捜索理無い 壊れた揺籠の流罪嗚呼、目を閉じ新たな呼吸を始め一つの光と信じたのに最後の審判告げられた!夥しい鼠の群と 愚者の人類工学裁判長!人間は一滴の涙と百の犯罪で構築されているのをご存じでしょうか!嗚呼、この世とあの世の隧道繋ぎ両手を突き出し聞こえたのは最後の審判告げられた!人間という大罪を犯してみる逃れる事の出来ない密告の警鐘と共に
2020年6月17日 11:30
運命を刻め その扉に時は告げられた 反隷属の鐘を鳴らすのだ剃刀で夜空を 切り裂く犯罪言葉を放て 非傀儡宣言!夙に飛び回る あの鳥と幽谷の地を糸を断ち切れ 戯歌道化師 手相を奪った 異腹の鬼を吊るせ大空の濫觴 鳥瞰電波の発令あの鳥を撃ち落とせ 非傀儡宣言!痞えた その糸を 指に絡め時間を創るさあ風よ この時間に吹け 傷だらけの人形と共にくたびれた時計の傷 錆び付いた罪無
2020年6月16日 11:02
夢六道からくり糸車 因縁影供養 夢六道からくり糸車 切断夢一縷地獄に咲いた 焼ける様な赤い花夢六道からくり糸車 烏合の亡者夢六道からくり糸車 傀儡木偶人形影を踏まれた うしろのしょうめんだあれ?夢六道からくり糸車 現の難破船ゆめ…りくどう…からくりくるま…からくりからくり糸車夢を游いだ 終わり無きかくれんぼ暗室に刻まれた、夢冷たくなった影の声時折聞こえる風の歌繰り
2020年6月15日 11:11
月の影法師 黒猫の 口笛響く 飛行場の風が伝える 飛行の記述 蝋で固めた 鳥の羽根広げ幽かに見える 真っ赤な太陽 猫が鳴く前に 早く飛び立とう両手を広げ 空を見て 自由を求め 飛び立つ大空に憧れ、飛んで行ったまま帰らぬ男を描いた映画「大空を失った男」。彼の命日である一月一日には毎年「大空を失った男」が上映された。だがしかし、映写技師がこの世からいなくなり、沢山の観衆が死に、映画と
2020年6月14日 09:18
引き裂かれた 小さな梟引き裂かれた 小さな梟群がる 赤い蝶意思をなくした 両目に揺れる意思をなくした 両目に揺れる彷徨う様な影羽根から滴る赤い滴 乱れ散るもっと向日へもっと向日へもっと向日へもっと向日へ涙焦がれる 曼珠沙華の核涙焦がれる 曼珠沙華の核冷たい月の夜いつか再び 命をください…いつか再び 子宮を泳いで…遠い海の記憶のままに…2003年赤い