狂れた埋葬虫、電波、赤マント！

時代はメギド四十九年三月七日、
鏡町の電波塔から発令された訃音警報により、
穢土にはびこる埋葬虫屈が突然変異、
屍に仕立てあげられた赤マントの男を捜索、
弑逆的かくれんぼを始めた！

墓場で目覚めた赤マント  眩い太陽
手枷をしたまま佯狂演劇  ゆうらゆうら歩く
片目に映った最後のト書きには 赤い字で書いた
これは遊びなんかではありません！
と、書かれていた

堂々巡りのかくれんぼ　埋葬虫電波の道標
腐った畔道　聾唖の花が咲く

嗚咽の捜索　暦に谺する  針山に響く
「赤マントの男はドコだ！シラミ潰しに探せ！」
目の色変えた蟲の群れ 終日怯える赤マント
この世の終わりを報せる鐘が鳴る

見つけたよ　ほら、君のうしろ…

振り向きなんかしちゃ駄目だ　
赤児の畢生四十九日
葬送！　輪廻！　傀儡！　万斛！
赤いマントを翻せ！
怯えてなんかいちゃ駄目だ　
かくれ続けろ逃げ続けろ
鬱蒼！　隠滅！　呪縛！　切断！
狂れた埋葬虫踏み潰せ
この世は地獄　綯い交ぜ地獄　
狂れた埋葬虫、電波、赤マント！

振り向きなんかしちゃ駄目だ　
埋葬虫電波を浴びても
葬送！　輪廻！　傀儡！　万斛！
赤いマントを翻せ！
怯えてなんかいちゃ駄目だ　
この先盲目かくれんぼ
鬱蒼！　隠滅！　呪縛！　切断！
狂れた埋葬虫踏み潰せ

捜しても無駄 捜しても無駄
捜しても無駄 無駄だ無駄だ無駄無駄だ！

2009年
血の濫觴
作詩/宮悪 戦車　作曲/キリヒラ ランセ