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信じるということを教えてくれた主治医

娘の元主治医に陽性転移した話に書きましたが、私は娘の主治医が大好きでした。約一年半の短い時間でしたが、私の人生においてかけがえのないものをたくさん教えてくださいました。

一番大切なことは、

「人に対する不信感をぬぐいさってくれたこと」

これは大きかったです。私は高校生のころから挫折して他人を信じられなくなっていじけた人生を送ってきました。娘が自閉症スペクトラムで、生きづらさを感じていたとき、その後二次障害で双極性障害を患ってしまったとき、私はいろいろな社会的援助を受けなければなりませんでした。

でも不信感のかたまりだった私はそれすらもスムーズにできませんでした。娘とハローワークに行ったときも、就労支援センターに行ったときも、B型作業所に見学に行ったときも。本当の意味で他人を信じられない私は支援を受けることができませんでした。

でも娘の病状が悪くなって困り果てていたときにこの病院だけが私たち親子を受け入れてくれて、本当に地獄に仏でした。先生のことは最初はやはり表面的な関係で本当の意味で「信頼する」ことができませんでした。でも先生が親身になってくださる姿に何度も触れている間に私の心も変わっていきました。

「もしかしたらこの大人(せんせい)は信頼してもいいのかもしれない。」

と。先生と話しているときは不思議と人を疑う気持ちが一ミリもわかなかったのです。あれはなんだったのだろうと今でも思います。とにかくその先生が私が長年忘れかけていた

「他人を信頼する勇気」

を教えてくださいました。それからは職場にも家庭の事情も話すことができたし、市役所や諸所の支援センターの方、若年性認知症の旦那の代わりに進めていかなければならなかった事案にかかわってくださった方々に、不信感から入らずにお願いする姿勢がとれるようになりました。

そうすると不思議なことに周りの方々が親切に協力してくれるようになったのです。他人との信頼関係や、ふれあいを教えてくれた先生は私の恩人です。もう二度と逢うことはかなわないのだろうけれど、娘を支援するにあたって一番必要なことを教えていただいた先生には「感謝」しかありません。

毎日毎日先生のことを思い出して、手を合わせています。

「いつか先生がクリニック立ち上げたら名前検索して逢いに行きますね。」

って冗談っぽく言ったりして。本当に本当にありがとうございました。

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