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一ノ倉沢/谷川連峰(冬季) △山の紹介△(0018)

「人喰い山」とも称される谷川連峰東側の大岩壁・一ノ倉沢を望み、雪原を歩くスノーシューのコースです。

<山岳名>
一ノ倉沢/谷川連峰 (いちのくらさわ) (群馬県みなかみ町)

<概要>
谷川岳(谷川連峰)の東側山麓の一ノ倉沢は日本の代表的なアルパインクライミングのルートです。
谷川連峰の尾根まで屹立する一ノ倉沢の絶壁の圧倒的な威容が見所です。
スノーシューのコースですので比較的、高低の起伏は少ないです。

<所在地>
群馬県みなかみ町

<アクセス>
※スノーシューのコースでよく利用される起点の場合
JR上越線「土合」駅(どあい)
JR上越線「水上」駅または上越新幹線「上毛高原」駅から路線バスで「土合」駅
季節運行で、バスタ新宿と上毛高原駅・水上駅を往復する高速バスあり(関越交通バス「みなかみ温泉号」)。

 

<コース>
※所要時間は標準的タイムによる目安(休憩含まず)。
土合駅周辺から一ノ倉沢を望むことができる一ノ倉沢出合の間をピストンするルートです。
谷川岳ドライブイン→ 土合橋(10分)→ マチガ沢出合(新道)(50分)→ 一ノ倉沢出合(新道)(50分)→ マチガ沢出合(新道)(50分)→ 土合橋(50分)→ 谷川岳ドライブイン(10分)
歩行時間: 3時間40分
一般的なスノーシュー・ツアーでの歩行時間です。なおツアーの場合はこのほかに休憩時間や自然観察・解説時間が盛り込まれますのでおおむね5時間程度になることが多いようです。

<特徴>
谷川連峰山麓一ノ倉沢へのスノーシューの一般的ツアーですと、JR「土合」駅周辺のポイントから出発することが多いです。
湯檜曽川沿いの夏道では「新道」とされているルートを歩きます。 比較的平坦で起伏はあまりありません。
「新道」は川とほぼ高さが同じですので、山腹の山肌をトラバースするような「旧道」(旧国道)とは高低差があります。
樹種は落葉樹が多いと思われ、それなりの密度で木立がありますが、邪魔になるほどでもなく、冬季は比較的自由にスムーズに進むことができます。
一ノ倉沢出合(新道)にまで出れば大岩壁の一ノ倉沢を仰ぎ見ることができます(晴れていれば…)。
途中にトイレはありません。 ほぼオープンで身を隠せるところもほとんどないのでトイレは出発前に済ませた方がよいかと思われます。

<国土地理院地図>
土合駅

 

山小屋_3

<売店等>
土合駅の駅舎内にカフェ兼売店あり。「駅茶モグラ」(We love 群馬)
谷川岳ドライブイン

<入浴施設>
土合駅そばの宿泊施設「土合 山の家」に日帰り温泉施設が新しくできました(「谷川岳温泉 湯吹の湯」)。
ふれあい交流館 (みなかみパーフェクトガイド)
みなかみホテル ジュラク (※公式サイト)
水上館 (※公式サイト)

<お食事処>
谷川岳ドライブイン (※公式サイト) 土合駅
ラ・ビエール (※公式サイト) 窯焼きピザ/水上駅
亜詩麻 (※公式サイト) 焼きカレー/水上駅
くぼ田 (※公式サイト) 日本そば/水上駅

<山小屋>
土合山の家 (※公式サイト) 土合駅
DOAI VILLAGE (※公式サイト) 土合駅
湯檜曽駅周辺(湯檜曽温泉)に旅館が複数あり。
水上駅周辺にホテル・旅館が多数あり。
ホテル・旅館検索 (みなかみパーフェクトガイド)

<付近の山>
谷川岳
白毛門

<名産品>
生どら焼き
GARBA バームクーヘン (※公式サイト) 水上駅
ジャック・ザ・タルトファンタジー (※公式サイト) 水上駅

<補足>
白毛門は土合から朝日岳へ至る登山道(谷川連峰馬蹄形)の途中のピークです。 急登として雪山登山講習会などで利用されることもあります。
「土合山の家」は夕食でカニが提供されることも多いです。
「DOAI VILLAGE」は2020年にオープンしたグランピング施設です。食事の提供はありますが入浴施設はありません(サウナあり)。
土合駅はモグラ駅として有名です。地下深くに下り線のプラットフォームがあり、そこまでの長い階段がよく取り上げられています。
スノーシュー・ツアーに参加する場合は一般的にはスノーシュー、ストックのレンタルがあります。 持参すれば料金割引になる場合もあります。
JR上越線の運行本数は少ないので事前にご確認ください。
※今般の新型感染症の影響で施設利用に制限がある場合もありますので利用の際は事前に各施設等へご確認ください。

 

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<私的な雑感>
スノーシューはお気軽・お手軽に雪山を楽しむことができるので、雪山登山をしたことがない人や初心者も老若男女を問わずに楽しめるアクティビティではないかなと思います。

東京から交通便利でスノーシューのツアーなどの行われている場所の一つが谷川岳山麓の一ノ倉沢を観望するものではないでしょうか。
谷川岳・一ノ倉沢コースの場合、ほかのスノーシュー・ツアーの場所と比べて、たんに雪原歩きを楽しめるだけではなく、やはり大岩壁の一ノ倉沢を目にすることができるという点が+αの大きな魅力だと思われます。

私がスノーシューを初めて使ったのは、谷川岳ではなく日光(奥日光)でした。 利用する前の印象は「鈍重そうだな」というものでしたが、実際は真逆。 ふかふかの新雪のうえでも難なくスイスイと快適に進むことができてビックリしました。 雪山登山ならば足がずぶずぶと沈んでいくはぁはぁ息を切らせて深雪を呪うような道もへっちゃらです。 世の中にはこんな楽チンなものがあったのかと感激しました(ちょっと大袈裟かなぁ)。

そんなわけで、雪山未経験者といっしょに雪山気分を楽しみたい、お子様もいっしょにファミリーで雪原を思い切り歩き回ってみたいという場合には、スノーシューで比較的平坦な雪原歩きがベストな選択かもしれません。 装備がたいへんですが…。

一面が雪に覆われた雪原は登山道も関係なくだいたい好きなところへ自由自在に歩き回ることができます。 犬になった気分で縦横無尽に走り回るのも楽しいのではないかなーと思われます。

 

<備考>
●現在地の確認
冬季、とくに積雪しますと、夏とは異なり登山道の判別が難しくなります。 また自由に動き回れるために逆に自分の現在位置が把握しにくくなります。よほど当地の地理・地形に熟知していない限り、ガイド付きのツアーに参加する方が安心かと思われます。
●谷川岳雪山登山
谷川岳は雪山登山の初級コースで紹介されることもあり、ツアーなども多く企画されています。 ただ谷川岳周辺は天気が荒れやすく、また雪崩事故による遭難も発生していますので天気予報等情報にご注意をお願いします。
●一ノ倉沢(谷川岳)における遭難事故
一ノ倉沢は世界でもっとも遭難死者が多い山としても知られています。 ただそれは一ノ倉沢のアルパインクライミングによるものがほとんどですので、積雪期以外でのロープウェイを利用しての天神尾根からの谷川岳山頂(トマの耳・オキの耳)へのピストンコースは一般登山道です。
●夏の一ノ倉沢ハイキング
夏には、ロープウェイ駅から「旧道」を通って一ノ倉沢の岸壁により間近に望める一ノ倉沢出合(旧道)へ行くことができます。 ほぼ舗装された道ですのでスポーツシューズでも問題ありません。 また電気バス(小型・定員/先着8名)が運行されています。 ※バスの詳細については「みなかみパーフェクトガイド」を参照。
●道の駅
水上駅より車で約5分に「道の駅 みなかみ水紀行館」あり。
上毛高原駅より徒歩約10分に「道の駅 矢瀬親水公園 月夜野はーべすと」あり。

 

<参考リンク>
スノーシュー・ツアー企画会社のリスト (みなかみパーフェクトガイド)
谷川岳ロープウェイ (※公式サイト) コースマップ(夏山)あり。
みなかみパーフェクトガイド (※公式サイト)
  観光パンフレット、トレッキングコースマップ(夏山)あり。
谷川岳インフォメーションセンター (※公式サイト)
群馬県谷川岳登山指導センター (※公式サイト)
土合駅の紹介 (ググっとぐんま)
関越交通バス (※公式サイト)
みなかみ温泉号 (関越交通バス)
山と高原地図 16「谷川岳」 (昭文社)
群馬県警察/登山情報 (※公式サイト)
沼田警察署 (※公式サイト)

 

注意

<ご留意点>
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(6) 不定期更新です。 毎月一度を目安に更新を予定しております。
(7) カバー写真と、今回ご紹介した山とは、関係はありません。
(8) 情報は掲載日時点の内容です。
(9) 登山道等の状況については、適宜、現地の観光協会、ビジターセンターや山小屋などの各関係機関にあらかじめご確認くださいますようお願いいたします。
(10) 自治体により登山届や各種装備の義務化などの条件がありますのでご留意ください。詳細は各自治体や警察等にご確認くださいますようお願いいたします。

(2022/01/11 上町嵩広)

 

<バックナンバー>
0017 北八ヶ岳周遊(冬季)
0016 城ヶ崎海岸
0015 苗場山
0014 天狗岳(八ヶ岳)
0013 燕岳~常念岳
0012 大杉谷~大台ヶ原
0011 北岳
0010 雲取山
0009 御前山(奥多摩)
0008 大楠山
0007 飯盛山
0006 赤城山
0005 大山(丹沢)
0004 三頭山
0003 宮之浦岳
0002 雨飾山
0001 編笠山


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