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赤城山 △登山の魅力△ (0006)

山頂から見渡す北関東の山々の眺望は一見の価値アリ。上毛三山の一座です。
(本記事/ 文字数:約3900字、読了:約8分)

<概要>

山岳名: 赤城山 (あかぎやま/あかぎさん)
所在地: 群馬県前橋市・桐生市・渋川市・沼田市・利根郡昭和村
「赤城山」とは「大沼」をカルデラ湖中心とした周囲一帯の火山体の総称。代表的なものは「黒檜山」「地蔵岳」「鈴ヶ岳」など。
最高峰は「黒檜山」で約1828m。
日本百名山。上毛三山。花の百名山(黒檜山:クサタチバナ、地蔵岳:アツモリソウ)

<赤城山の魅力>

(1)山頂からの北関東の山並みの眺望
黒檜山の山頂からは北側の展望が広がっています。関東の北奥の谷川岳、日光の男体山や日光白根山などの山々がよく見えます。
(2)雪山登山入門コースでもあり四季を通じて登山初心者が楽しめる
赤城山は雪山登山入門コースとして登山ツアー会社などによりよくツアーが開催されています。また冬以外でも体力面・技術面で難易度は高くなく、オールシーズン楽しめる山です。


<登山コース>

大沼の東側にある主峰・黒檜山を登り南の駒ヶ岳に縦走するルート。
ビジターセンター→ 黒檜山登山口(30分)→ 黒檜山山頂(90分)→ 展望スポット(5分)→ 駒ヶ岳(60分)→ 駒ヶ岳登山口(45分)→ ビジターセンター(10分)
標準タイム/ 約4時間  
標高差/ 約500m (黒檜山登山口:1360m、黒檜山:1828m、駒ヶ岳:1685m、赤城公園ビジターセンター:1364m)

[登山道の特徴]

黒檜山登山口から登山道は岩が多い斜面を登ります。
山頂まで1/3あたりまで登ると右手に大沼と赤城神社が見えてきます。
黒檜山山頂までは尾根をほぼ直登気味に登り上げていきます。
黒檜山山頂までの尾根は狭い道もあり右手は切れ落ちたガケです。
黒檜山の山頂域まで上がると左手が黒檜山山頂そして右手が駒ヶ岳への分岐路になります。
黒檜山山頂からさらに奥へ行くことができ、格好の展望スポットになっています。武尊山、谷川岳、皇海山、男体山や日光白根山など北関東を代表する山々が一望できます。
分岐路を駒ヶ岳の方へ進むと笹の多い道となり、下り基調で駒ヶ岳まで向かうことができます。
黒檜山と駒ヶ岳の中間的地点である鞍部・大ダルミまで下ると駒ヶ岳への登り坂になります。
駒ヶ岳山頂から下ってしばらくすると長い鉄階段となります。
階段が終わると笹藪と灌木の中の九十九折りの道を下りていき、駒ヶ岳登山口に下山できます。
●水場やトイレ
水場は登山道上にはありません。赤城公園ビジターセンターに自動販売機があります。
トイレは赤城公園ビジターセンター、赤城神社、駒ヶ岳登山口そばの駐車場にあります。

[難易度・危険箇所など]

とくに大きな難所や危険箇所などはほとんどありません。
黒檜山登山口から黒檜山へ登る場合、右手が切れ落ちたガケです。途中で登山道の幅が狭くなるところもあります。また雪山登山の場合は右手に雪庇ができることもありますので注意が必要です。
●群馬 山のグレーディング
黒檜山・駒ヶ岳の縦走(冬季雪山の場合は除く)
体力度:2
難易度:B

[アクセス]

●往路・帰路
JR「前橋」駅から路線バス(関越交通バス)で「赤城公園ビジターセンター」バス停まで約1時間30分
※留意
前橋駅からビジターセンターまでの直通バスは土日祝のみの運行です。平日の場合は途中の富士見温泉でのバスの乗換が必要になります。

[国土地理院地図]

赤城公園ビジターセンター

[コースマップ]

前橋観光コンベンション協会がWebサイト上でコースマップを提供しています。
リンク先: 「前橋まるごとガイド」(前橋観光コンベンション協会)

<こんな方にオススメ>

(1)そこそこの登り応えで眺望がよい山に行きたい
(2)雪山登山の初心者や入門者
(3)北関東で整備された登りやすい山を楽しみたい


<補足情報>

[売店等]

登山道上には売店等はありません。
駒ヶ岳登山口そばの駐車場近くに大洞商店街があり、お土産物屋さんなどがあります。

[日帰り温泉など]

富士見温泉ふれあい館 ※公式サイト
※農産物直売所が隣接
まえばし駅前温泉ゆ~ゆ ※公式サイト

[お食事処]

「富士見温泉ふれあい館」には食堂があります。
「まえばし駅前温泉ゆ~ゆ」には食堂があります。
青木旅館 (赤城山)地元食材利用の食堂
古久家 (前橋駅)うなぎ
炭火焼ワインバル Lom (前橋駅)ダイニングバー
鳥久 (前橋駅)焼き鳥 

[山小屋などの宿泊施設]

前橋市赤城少年自然の家 (前橋市)
宿泊は団体利用のみ。
青木旅館 ※公式サイト

[名産品]

おっきりこみ
焼まんじゅう
ワカサギ

[付近の山]

榛名山
谷川岳
武尊山

[お天気情報]

赤城山/山の天気 (tenki.jp)

[そのほかの補足]

●赤城公園ビジターセンター
赤城山の総合観光案内所。各種パンフレット等を備置。「ビジターセンター」バス停そば。


<私的な雑感>

赤城山は北関東の山群を一望できる眺望絶好の山だなーという印象です。
初めて赤城山に登ったのは雪山でした。まさに雪山初心者として二度目くらいだったと思います。雪の斜面にガツガツとアイゼンの爪を効かせてながら山頂を目指して登り上げていきました。アイゼンが雪面に食い込んで気持ちよく登っていける感覚がとても面白かったことをよくおぼえています。

東京からですと少々アクセスが不便なところがネックですが、それ以外の面では雪山初心者にとってはとても歩きやすく眺望もよい山頂が待ち構えている楽しい山だと思います。稜線に出るまでは遠望はありませんが、斜面を越えて山稜に出ると北側の展望が大きく開けます。赤城山は関東平野のいわば北端に位置するため、その先には谷川岳、皇海山や日光連山などの山の連なりを一望できるパノラマ風景が広がっています。

赤城山は標高差は約500m。高尾山よりも100mほどの標高差が増します。直登気味の道が続き少々キツく感じるとは思いますが、山頂の展望はその苦労を越える素晴らしさのある山田と思います。


<備考>

上毛三山 (Wikipedia)
クサタチバナ (Wikipedia)
アツモリソウ (みんなの趣味の園芸/NHK出版)
赤城神社 (前橋まるごとガイド)

<参考リンク>

前橋まるごとガイド (前橋観光コンベンション協会)
Akagi Trip (前橋観光コンベンション協会)
県立赤城公園 (群馬県)
関越交通 ※公式サイト
山と高原地図「20.赤城・皇海・筑波 榛名山」 (昭文社)
群馬県 山のグレーディング (群馬県)
群馬県 登山情報 (群馬県警察)
前橋警察署 (群馬県警察)


<バックナンバー>
バックナンバーはnote内マガジン「登山の魅力」にまとめております。

[奥多摩]
0004/三頭山  0009/御前山  0010/雲取山  0020/浅間嶺と浅間尾根
0028/御岳山
[丹沢・箱根]
0005/大山  0030/塔ノ岳  0035/金時山
[秩父・奥武蔵]
0023/金峰山  0026/棒ノ折山  0032大菩薩嶺
[八ヶ岳]
0001/編笠山  0007/飯盛山  0014/天狗岳  0017/北八ヶ岳周遊(冬)
[北アルプス]
0012/燕岳~常念岳  0024/涸沢カール
[南アルプス]
0011/北岳
[関東そのほか]
0006/赤城山  0008/大楠山  0018/一ノ倉沢(冬)  0021/男体山(日光)  0025/那須岳  0031/鳴虫山  0034/戦場ヶ原
[東海]
0016/城ヶ崎海岸  0019/幕山  0027/沼津アルプス
[山梨県そのほか]
0022/三つ峠
[長野県そのほか]
0029/黒斑山
[その他の地域]
0002/雨飾山  0003/宮之浦岳  0012/大杉谷~大台ヶ原  0015/苗場山


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(6) 不定期更新です。 毎月一度を目安に更新を予定しております。
(7) カバー写真と、今回ご紹介した山とは、関係はありません。
(8) 情報は掲載日時点の内容です。
(9) 登山道等の状況については、適宜、現地の観光協会、ビジターセンターや山小屋などの各関係機関にあらかじめご確認くださいますようお願いいたします。
(10) 自治体により登山届や各種装備の義務化などの条件がありますのでご留意ください。詳細は各自治体や警察等にご確認くださいますようお願いいたします。
(11) 今般の新型感染症の影響で各種施設等の利用については制限などが行われている可能性があります。ご利用の際には詳細について事前に各種施設等へご確認などをお願いいたします。

(2020/12/28 上町嵩広  改訂:2023/11/03)


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