【#4 合宿!】「けいおん!」を三幕構成で分析する
▶ 「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ😁 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!
分析対象
三幕構成
ポイント①
本話の主人公は、澪。
澪の【不安や焦り】、そしてそれが解消される様子が描かれています。
・第1~2幕:澪は、【不安や焦り】を抱えている(私たちはこのままでいいのか?いつも遊んでばかりで、ほとんど練習をしていない。これでも軽音部と言えるのか?)
・セカンドターニング・ポイント、第3幕:澪が気づく「唯や律だって、ちゃんとやる気、実力を持っているのだ!」。そして【不安や焦り】は解消され、「私たちは軽音部!先輩にだって負けはしない!」と胸を張れるようになる
澪が「by軽音部」と書き加える「エンディング」が、澪の気持ちの変化を象徴しています。
ポイント②
そもそも、澪はなぜ【不安や焦り】を感じていたのか?
理由は3つに大別できるでしょう。
・1:軽音部があまりにのんびりしているから(結成から3ヵ月経つのに、いまだ4人で演奏したことがない!)
・2:かつての軽音部の名演奏を耳にしたから(先輩と比べて、私たちはこのままでいいのか!?)
・3:澪は生真面目で、そして負けず嫌いな性格をしているから
「生真面目で負けず嫌い」という性格上、澪はおそらく以前から【不安や焦り】を感じていたはずです。
そして夏休みを間近に控えたある日、かつての軽音部の演奏を収めたカセットテープを発見、彼我の差に唖然とした。
かくして【不安や焦り】が増大し、じっとしていられなくなったという流れです。
ポイント③
続いて、「唯や律だって、ちゃんとやる気、実力を持っているのだ!」と澪が気づいたきっかけに注目しましょう。
こちらは、4つに大別できると思います。
<1>
第1に、「噴出花火をバックに、唯がギターを弾くふりをした」シーン。
澪はこの時、「4人で素晴らしいライブをするという<未来>」を目の当たりにしたのです。単なる妄想ではなく、現実として<未来>を見た……!
「私たちはこのままでいいのか?」なんて【不安や焦り】は一気に吹き飛んだに違いありません。
<2>
第2に、「いつか武道館で派手にやろう。私たちの目標は武道館だって決めたもんな!」という律のセリフ。
そもそも第2話のエンディングで、律はこう言いました「夢は、卒業するまでに武道館ライブ!」。
ところがその言葉とは裏腹に、その後、律(や唯)は遊んでばかり。あっという間に夏になってしまった。
それゆえに、澪は【不安や焦り】を感じていたわけですが……律は、サラッと「私たちの目標は武道館」と言った。
そう、律は毎日グータラしているように見えて、その実、いまもちゃんと音楽に情熱を抱いていたのです。夢を忘れたわけではなかったのです。
澪はじつに嬉しかったでしょう。
<3>
第3に、「唯が、一度聞いただけの曲を完璧にコピーしてみせた」シーン。
いつまでも初心者で、ポンコツだと思っていた唯が……まさかの才能を発揮!
澪は興奮したに違いありません。
<4>
第4に、「4人で初めて合わせてみて、楽しかった!やっぱり音楽っていいね!」という唯のセリフ。
おそらくこの時、澪はまったく同じことを考えていたはずです。
ゆえに、澪は息を呑んだ「私だけじゃなかった!唯も(おそらくは律も紬も)同じことを考えていた!」。
そして澪は感じたはずです「私たちは、同じ気持ちを共有する仲間だ!私たちは軽音部だ!」と。
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かくして上述の通り、澪の【不安や焦り】は解消されたのです。
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(担当:三葉)
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