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【月刊】喫茶食堂kenohiの振り返り(2021年11月)

・カフェや喫茶店をいつか個人で開業したい人
・kenohiや店主に興味がある人

そんな人に、このnoteが届くと嬉しいです。

東京の武蔵小山、住宅街で小さな喫茶食堂kenohiを一人で営んでおります。
新卒入社したIT企業を3年で脱サラし、26歳のときに開業しました。
あっという間に2年半経ち、現在29歳のひかると申します。

●このnoteに書いていること
・前月の収支結果と、その考察
・実施したことについて
・雑記、エッセイ等

10月末に営業を再開し、1ヶ月ほど経ちました。
再開後初月である11月を振り返ります。最近は、あまり考察も分析もしていないので、もはや記録に近い気もします…。

<はじめましての方へ>
●kenohiについてはこちら

●店主についてはこちら

※kenohiの裏側は知りたくないよ!という方は下記の目次から2へ飛んでください

今月のサムネイル画像は、カラメルバナナマフィン。
温めると、バナナがふわっと香ります。

1. 収支

<11月>

<2021年>


※運営に欠かせない最低限の勘定科目のみ記載。暫定です。
※便宜上、私(個人事業主)の給料を人件費として記載。
※減価償却、在庫の棚卸しについては記載していません。

■収支(利益):¥2,425,710

 ・売上:¥2,969,292
  - 協力金:¥2,640,000
 ・費用:¥543,582

11月も、協力金込みでは黒字となりました。
協力金を除くと収支は-¥214,290(赤字)になります。

11月を総括すると...

・収支は協力金込で黒字だが、除外すると赤字。
 - 営業日を週5→週4に減らしたことに加え、日販が下がっていることも影響している
 - 客数減が日販低下に影響している
 - 野菜仕入れ先の変更による原価アップ

ここからは、収入と支出に分けて見ていきます。

===

■収入について

〇前年同月比

・売上全体:466%
→今年は協力金の影響で店舗外売上が大幅に増加したため。

・店舗売上単体:43%
→昨年比で営業日数が6日間(30%)減少。加えて、客数/営業日が大きく減少した。

また、表に記載はありませんが各年の協力金や助成金を除外した場合

・売上全体(協力金除外):52%
昨年比48%減となりました。

○日販平均(店舗売上/営業日数)

営業日数は月毎に変わるので、お店の経営的な健康状態を正確に知るうえで重要な指標です。

・日販平均:¥17,568(先月比71%)
 - 客単価:¥1,155(97%)
 - 客数/営業日数:15人(72%)

客単価はほぼ変わらず客数が減少した結果、日販が下がりました。
メニュー変更が単価に影響すること(軽食の拡充、飲み物の量と値段変更、おやつにハーフサイズを追加)は現状はありませんでした。

おひとりさまのためのお店にして1ヶ月。
毎日0~3組ほど、はじめましてのお2人がいらして「ごめんなさい」とお断りしています。客数減にはその影響もあるでしょう。

平均客数は「休業しよう」と決めた2021年8月と同数。
開業時からの推移は下記グラフをご覧ください。

〇売上詳細

<店舗売上>

※()内は先月比

・売上:¥245,950 (+¥171,300)
・客数:213人 (+150人)
・客単価:¥1,155 (-¥30)
・営業日数:14日 (+11日)
・日販平均:¥17,568 (-¥7,315)
・客層:既存85% (+4%) 新規15% (-4%)
・テイクアウト売上:90% (+5%)

10月(休業明け、3営業日のみ)がイレギュラーな月だったので考察する意味はありません、特にコメントなし。

<店舗以外の主な売上>

計:¥2,723,342
※協力金を除くと、¥83,342

・note:¥14,430
・LUUP:¥1,100
・店舗貸し(間貸し営業):¥45,812 (計9回)
・展示貸し:¥20,000
・あわいの時間(面談):¥2,000

・協力金:¥2,640,000

協力金を除くと、約8万円の売上でした。
継続的な店舗貸し(SEE YOU in the MORNINGさん)、そして展示に面談と様々ご利用があって嬉しいです…。

===


■支出について

特筆すべき点はありません。

2. 11月にあったこと、やったこと

〇展示『a message for myself ~十年前の私へ』

by Sayaka Uedaさん

この作品は、10年前、26歳の私に向けてのメッセージです。
当時は上手くいかない事ばかりで、特にモラハラに頭を抱え心療内科に通っていて、自殺も頭に過ぎる生活でした。

私は逃げ出した事によって、30代でようやくまともな生活を取り戻しました。
極めて個人的な作品ですが、見て下さる方に何かしら届くものがあれば良いなと思っています。

展示者さんが込められた想いや、各写真に対するタイトルも秀逸でした。私自身、9~10月あたりはつらい日々を過ごしたので心に刺さるものがありました。

個人的なことを表現するのは勇気がいると思いますが、
こうしてkenohiにて展示してくださったことが、とても嬉しかったです。

「この写真、とても心に響きました」
ふだん話さないお客さんからも、そんなコメントをいただきました。ハラスメントに関わらず、仕事等で生活に違和感を感じている人は、言わないだけで意外といるのだなあと…。

〇ゆるカメラ散歩

カメラを持って、一緒に公園をお散歩する。
ただそれだけの、企画と呼べるのかもわからないような ゆるーい企画でしたが、楽しい一日になりました。

4人の方が集まってくださり、和気藹々とした雰囲気で公園をお散歩しました。

「うーん」と頭をひねって考えて。
私はそれで時間がかかってしまったり、結局辞めてしまったりすることが多い。

そうなるくらいなら「えいっ」とやってみてもいいかもしれない、そう思わせていただきました…。

〇あわいの時間:ライブ配信

あわいの時間(日常でも非日常でもない、その間。新しい日常を提案したり、その移ろいのサポートをしたり、わたしの日常に巻き込んだりする)の一環として、生き方として気になる/面白いと感じる人にインタビューをする企画。

今回は、ご実家のお肉屋さんで働いているきしょーさんと対談しました。インタビューをするつもりが、気づけば色々と質問を投げかけてくださっていて、私が気持ちよく話しまくってしまいました…。

普段お会いすると冗談ばかり言い合ってしまうので、

・実家がお肉屋さんって、どんな生活になるの?
・継ぐことについて
・これからどうしていきたい?

等々、色々お伺いできてよかったです。

↑上記からアーカイブを観ることができます…激長ですが。。。

3. いま考えていること

(1)シェルター

11月を終えました。
売上は全然良くないですが、不思議と不安はありません。

(むしろ、一日も30人も40人もいらしてくださっていた時、自分はいったい何をどうやって回していたのか分からなくなってしまった。お客さんとのんびりお話していたり、読書をしていたら、お客さんが少なくてもあっという間に一日は終わってしまう。)


初めましての方が、翌週また来てくださったこと。
いつもの方が、変わらず来てくださっていること。

こうしてお客さんがおらず、店内で一人でnoteを書いていても「落ち着くなあ…」と思える空間で過ごせていること。

「このお店は、私のシェルターなの」

大学時代にかよっていた、大好きなカフェの店主さんが言っていた。自分の精神を保つために、自分のお店(空間)が必要なこと。

kenohiも今、私のシェルターになっている。
こんなにも、自分のためにやっているお店を気に入ってくださる方がいること。私を尊重してくださる方がいること。

2時間3時間、お店で一人ポツンと珈琲を飲みながら
「大丈夫かな…」と思ったりするときも、もちろんあります。
でも、なんだか大丈夫な気がしている今日この頃です。
(そもそも、これまで「大丈夫」だったことなんてあるのだろうか?あったとしたら、それは「大丈夫」だと勘違いしていただけかもしれない)

(2)プロモーション動画を作ろう

正直、最近は心からボーッとするような時間が過ごせていない。
お金のこと、結婚に伴う色々な予定。
不安で頭の中が騒がしかったり、楽しいけれども忙しかったり。

だから今はあまり、kenohiでは変化を作れていないし、作ろうと思っていない。「あわいの時間」の活動も、ほぼできていない。けれど、自分のペースでいいかなと開き直っている。

空間だったり、雰囲気だったり。
kenohiが大事にしていること、kenohiの良さ。

お菓子や定食、飲み物は写真で伝わる部分も大きいけれど、それはkenohiの細部でしかない。

雰囲気が伝えられるような、プロモーション動画を作ろうと考えている。

「お客さん、巻き込んじゃえ!」監督の妻が言う。
たしかに、お客さんと一緒に作るのもいいかもしれない。
人が過ごしている様子が映っていないと伝わらない。

年明け、どこかの日曜午後にでもやりたいなあ…と考え中です。

(3)頭の中の言葉

※サークル内に投稿したエッセイから抜粋、一部改編。


SNSを見ていると、力強い発信に出会うことがある。

言い切る、やり切る羨ましさと同時に苦しさを感じる。
「かっこいい!」「共感する…」そう思っていた人のフォローをそっと外す。

私は、こうあるべき、というものは自分の中だけに留めておきたい。
「極める」といったことを目指すことは半ばあきらめた。目指すことを辞めた、という言葉がより正確な気がする。

私は、そしてはkenohiは「何者か」。 わかりやすく、ひろく一般に伝わらなくていい。 私は私のままでどこまでいけるのか、いけるところまで試してみる。

一方で、その分かりにくさだったり、ハードルの高さ(高そうに見える?)から、 興味を持ってくださっているのに踏み込んでもらえないこともある。

全体にではなく、その人だけに届ける、ハードルをさげるにはどうしたらよいだろう。いつも、気を遣わなくてよい人こそが気を遣ってくださったりする。 とてもむずかしい。

新しいことを始めたり、変えたりした直近。
時間をかけること、焦らないこと、すぐに結果を望まないこと。 初年度の気持ちに戻って運営していこう。

ゆっくり、ゆっくり。

4. 質問箱

オープンな場でコメントするのを躊躇する方もいらっしゃると思います。
上記フォームでの回答は私しか閲覧できません。

感想、長めのご相談、素朴な疑問等、なんでも構いません。
楽しみにお待ちしています。


以上です。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

kenohiに興味を持ってくださった方は、他記事も読んでくださると
とっても嬉しいです。

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