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我が青春の大毎地下劇場 

 「映画館の思い出」というお題があるらしい。これには書きたいことがあるので、また「4歳から6歳の子育て」の話を1回だけ中断して、我が青春の映画館の思い出を書きます。

 当方は、大学時代から就職して3年目くらいまで(これは、1980年代の話をしてます)は、日曜日(当時は、土曜日は学校があり仕事があるという時代でした)にはルーティンがありました。それが、『大毎地下劇場』と呼ばれた映画館に行くことです。

 まず、朝に家を自転車で出て、淀川の堤防沿いに走って堂島まで(と言っても知らない人に分からないでしょうが、大阪の梅田の西にあったビジネス街?当方には、きし麺と吉牛を始めて食べた地下街ですが)行きます。40分位かかった(学生時代は定期があった)でしょうか(当時は、自転車は歩道に置き放題だった)? 

堂島地下街

 それから、当時二番館(ちょっと公開してから時間がたったような作品やたまに名作が上映されます)と言われた『大毎地下劇場』で映画を2本立で見ます(よく覚えていませんが、500円くらいだったでしょうか)。普通の映画館の半分の値段(当時は映画は1000円くらいだった)で2本見られるので4倍お得です。その上、カードがあってスタンプが貯まると(何個だったかな?)、招待券をくれるのです。つまり、何回か大毎地下劇場で映画を見ると、1回タダになるのです。
 どんな映画を見たかは、当時の日記(と言っても読書日記なので)を見ても大毎地下劇場に行ったと書いてあるだけで、あまり覚えていません。名作「戦艦ポチョムキン」やディズニーの「ファンタジア」、黒澤作品を見た気がします。「昼顔」は、絶対(ちょと、いやらしい事を考えながら)見ました。ロバート・ゼメキス.の「ユーズド・カー」も見たような気がするな~。とりあえず、48週✕7年✕2本=672本+ただで見たやつ をいれると大毎地下劇場で700本位見た(それなのに、覚えている数がすくない!!)ことになります。

この写真が当方の時代

 当方は、こだわるタイプなので(今ならASDと呼ばれそう)その後もルーティンがありました。昼ご飯は、大毎地下劇場の狭い道を挟んだ反対側にあった「ネスパ」という店で「ミックスコロペット」(肉をマッシュポテトで包んで上げたコロッケのようなもの。肉は、いつも鶏と牛を選んでいたと思う)を毎回食べていました。
 『あまから手帖』という本に載っていて、虜になった店です(今は、引っ越して別のところでやっておられるようですが…オーナーも替わったと聞いたけど…怪しい)。ここには、毎日新聞の記者がさんが昼ご飯をよく食べに来ていて、仕事をの話を大きな声でしゃべって(そのせいで、当方は大学卒業時に新聞社、朝日ですが、を受けました。もちろん落ちたので、学校の先生になったわけで、それはまた別のときに書きます)おられたのを覚えています。

ネスパのコロペット

 その後、行くところも決まっています。大毎地下劇場から四ツ橋筋を挟んだ反対側にある(今ならジュンク堂書店の向かいと言ったらいいかな?)「ロンドン・ティルーム」(当時は、レンガ作りの建物の階段を上がった2階にあった。今は、隣の隣くらいに引っ越して営業中)に行って、アールグレイでレモンパイを食べるのです。もちろん本を読みながらです。そこで本を何冊読んだでしょう。映画の半分くらいの350冊くらい(これは、日記を調べれば題名は全部分かりますが、ここに書いても仕方がないと思うので省略)でしょうか?

現在のロンドン・ティルーム 古いのは見つからない

 その後、5年目くらいに行くところが増えました(当時、お付き合いしていた女性に紹介してもらった)。場所は、説明しにくいですが、堂島地下センターから地下街の中を登って降りて、曲がって登って曲がったあたりにありました。
 「ティーハウス ムジカ」(紅茶を輸入する会社の直売店で、よく輸入用の木箱をもらって文庫本をいれていました。残念ながら、数年前に閉店してしまいました)というところです。そこでは、同じくアールグレイを飲みながらアッパルパイ(違うかも、なんかケーキを食べたいたのは確か。プリンかも)を食べていました。もちろん本を読みながらです。

 ロンドン・ティルームに行くか、ムジカに行くかはその日に気分次第ですが、最後の方はムジカばかりに行ってました。(お付き合いしてる女性が、行きたがったからですが…)。

 こんなルーティンを7年も続けた、当方でした。本当に、青春=大毎地下劇場でした。このルーティンが終了したのは、結婚したからです。ちなみに、お相手はムジカの人ではありません。

ティーハウス ムジカ

  【追伸】
   ヘッダーの写真を拡大したら、ポスターは「ブレードランナー」と
  「リーサル・ウェポン」ですね。多分、大毎地下劇場で見ました。

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