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受け入れの方法とスキル 第1段階 その4

ある1日の様子

 みーちゃんを受け入れて、2週間ほどたったっときの1日の様子を書いていきます。裏では、個別の教育指導計画を立てるため、観察と記録を続けています。

①お母さんと手をつないで、楽しく登校

先生「おはよう、みーちゃん。今日も、楽しく遊ぼうね。」

みー「おはよう。」

先生「おはよう、伊藤先生と言ってね(「覚えて」)。さっ、1年1組に行  
  きましょう。お母さんに、バイバイして。」

お母さんとさようなら

 ようやく、お母さんと門のところで別れられるようになって来ました。バイバイもできます。お母さんも安心して帰っていけるようです。

②お片づけを頑張る

 お片付けを伊藤先生と協力してできました。その後、一人でランドセルをロッカーに入れて、吾妻先生に連絡ノートを持っていくこともできました。

先生「みーちゃん、ロッカーにランドセルをなおせたね。偉いよ(「共
  感」)。」

みー「ランドセル」

先生「そうだよ。ランドセル。よく、言えたね(「共感」)。あと、吾妻先
  生に『おはよう』を言った?言ってないよ。明日は言おうね(「覚え
  て」)。」
   注)言葉をどんどん覚えてもらおうという意識で、お話しする
     ことが大切です。分からないのでは?と思う必要はありません。

 その後、急に黙って、教室から走り出しました。慌てることはありません。行くところは分かっています。支援学級です。

③色水遊びを楽しむ

 支援学級に行くと、備品の棚から透明なナイロン袋を持ってきました。

先生「わかった。今日も色水遊びがしたいんだね(「想像」)」
   注)この段階は、子どものやりたいことを「想像」し当てて
     やらせてあげることが、関係つくりで1番大事です。

 みーちゃんは、最近、集めた花をナイロン袋に入れて、そこに水を入れて「色水」を作るのが大好きです。

先生「今日は、どこに行こうか?裏庭にしようか(「共感」)?その前に、
  靴はいてよ(「覚えて」)。」

 この頃は、そう言うだけで、下靴に履き替えるために集中下足室に行くようになりまし。やや「うなずく」ときもあります。
   注)早くも、ルールなどを教えることができ始めています。
     共感関係が、できた証拠です。

先生「みーちゃん『分かった』って言ってよ(「覚えて」)はい、
  みーちゃんの靴です。どうぞ履いてください。」

みーちゃんは、先生の方を見て笑ってくれた。

先生「先生の方を見て笑ったね(「共感」)。靴履くのが分かったの(「想
  像」)?」

 今日のみーちゃんは、ツツジやたんぽぽやカラスノエンドウやハルシオンをの花を集めました。そこに、水を入れて手でもんで色水を作っては、眺めています。
 とっても幸せそうな顔をして、集中しています。
  注)先生も見ているだけでなく、子どもと同じことをやり、同じように
    楽しむことが大切です。それをしながら、経験を言語化して記憶に
    入れていくのです。
     この経験が、学習のときに役立つのです。

本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。