税理士補助は未経験で務まるのか?という論題
こんにちは。毎日弥生会計と格闘している花森あこです。
今日は税理士補助のお仕事を始めて感じた事をたくさんまとめていきたく思いますので、どうぞお付き合いくださいませ。
税理士補助勤務も早いもので3ヶ月経ちました。まだまだ多く学ぶことはありますが、大方の税理士補助業務の様相が見えてきたのでお伝えしてまいります。
未経験でぶつかった壁①未知のシステム周り
現在任せていただいているのは補助的な面が多いので100あるうちの100語れる訳ではございませんが、やはり税理士補助ならではの専門性の深さを実感しています。
任せていただいている仕事は企業の納税の電子申告といった、企業経理ですら扱わず外部に委託するような専門的な作業です。
これまでの会社員勤務では目にすることのなかった専門用語が多く登場し、そのことが頭を悩ませています。
社会保険料の支払の仕組みなど、会社員時代はただ給与から差し引かれているのを見るにとどまっていましたが、社会保険料は社員から徴収分と企業負担分があり、合わせて支払っているなど、
税金周りのシステムを初めて目にする事が多々ありました。その理解が難しくぶつかったことの一つです。
未経験でぶつかった壁②ルーティンではこなせない
二つ目ですが、これまでは経理をしており、業務といっても1ヶ月で行う事は大体決まっている上対社内の仕事だった為、比較的作業ものんびりしておりました。
税理士補助では、先方の予定ありきで業務が進みます。書類の受け渡しから先方と日程調整をし、様々な納付書や決算書類の授受も逐一連絡を取り合いながら行っていきます。顧問先にとって必要な重要書類ばかりな上に、納税期限が決まっていたりと締切厳守なため、郵便物も多々速達を使って先方に届けています。
このようにスケジュールは組まれているものではなく、ひと月ごとに決算時期を迎える顧問先は異なるので其々と密に連絡をとりつつ、共に納税の手続きを進めていきます。先方の予定によっては申告がギリギリになってしまうかもしれません。臨機応変さも求められるのが税理士補助の仕事だと思います。ルーティンで済まされる記帳業務だけでは、おそらく生き残りが難しいだろうなと感じます。
勤務して思う税理士補助に必要な素質
①臆せず質問ができること
税理士補助をやっていると、分からない事がたくさん出てきます。
その時に、上司に聞くのもひとつですが、
「この支出はなんの支払?」といったように都度先方に聞くことも答えの一つです。
その為、お客様とでも気兼ねなくやりとりができることが大切なのではと思います。
②細かく神経質な性格
入力作業が沢山あるのですが、その一つ一つにチェック作業を要します。
大雑把な性格よりも、一度入力したらチェックしないと気が済まないと思うような性格だと、うまくいきやすいのではと思います。
一つ入力すればレシートに一つチェックを入れて、、の作業の繰り返しですが、この細かい作業が大きな役割を果たすのが税理士補助です。
税理士補助になる前にやっておくと良いこと
ーーーー仕訳です。
専門的な単語や知識は、その環境に置かれないとな所があるので、入所してから学ぶのでも遅くないと思います。
私が税理士補助に未経験で勤めるのに必要だなと思うのは、仕訳の知識です。これに尽きると思っています。
なぜなら、入所してまず任せられる記帳作業では、仕訳を自分でつけていくからです。
税理士補助での仕訳は、企業のものとは異なり、専門的なものはあまり登場しません。例えば有価証券などはあまり扱わないといった具合です。
頻出するのは、私たちが日々身近に取引している内容、例えば食費やガソリン代、交通費などです。
レシートを見て、ぱっと仕訳を組むわけですから、その判断知識となる簿記3級は必須だと思います。(2級の知識までは不要だと思います!)
加えて、税理士補助が使用する仕訳ハンドブック等を手元に用意しておくと心強いのではないかなと思います!
まだまだ税理士補助のビギナーが申すことで超実戦レベルには遠いかもしれませんが、仕訳は確実に扱うので、簿記3級の知識をおさらいしておきましょう!!
頻出勘定科目
仕入・材料費など
接待交際費・福利厚生費・会議費など:打ち合わせ、社員同士の会議など。
消耗品費・衛生費・広告宣伝費・水道光熱費・家賃・通信費・旅費交通費・保険料・修繕費など:日々の支払で使用する。
受取利息・法人税等:預金の利息の受け取り時など
支払手数料:銀行振り込みの際に差し引かれるもの。
気をつける項目:諸会費は税対象外だが、Amazonのprime会費などは入る。
食品や新聞購読料は税8%、イートインや酒類は税10%になる。軽減税率適用品目に注意。
結論
税理士補助は未経験でも務まるが、序盤は記帳などの単純な事務にとどまる。担当顧問先を持つまでには成長が必要。
また、未経験で転職する際には簿記3級程度の知識が必要なのでかならず取得する。
質問力と細かなチェック習慣が身に付いていれば、税理士補助としてのアドバンテージになる。