ミナミタヌキ
「キタキツネがいるならミナミタヌキだっているはずだ。」
僕の彼女はよくそんな事を呟く。
ミナミタヌキは南国の島に住んでいて、頭にヤシの木が生えているそうだ。
ミナミとは言葉の通り「南」らしい。
キタキツネにはそんな感じの北要素なんてありはしないのに、どうしてそんなお洒落ファンタジーに飛躍するのだろうか。
彼女が思い浮かべるミナミタヌキは他にも色んな要素がある。
パイナップルが好きで食べる時素手で砕くとか、頭のヤシの木からミナミタヌキの子供が生まれるとか、うんちがココナッツミルクの香りとか、、、。
普段は不思議ちゃんという訳ではないのに、ミナミタヌキの話になるとその時だけ別人になる。
もう何年もその話を聞かされると本当にいるのではないかと錯覚しそうになるが、現実が勝手に頭の中で「そんなものはいない」と整理してくれる。
しかしその日だけ、現実の整理が遅れたのか僕は彼女にこう聞いた。
「ミナミタヌキは本当にいるの?」
すると彼女はこう返した。
「いつか探しに行こうね!」
気温35度のその日の帰り、僕は大好きなジュースを近くのコンビニではなく、少し遠くのスーパーまで買いに行った。
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