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エッセイ:大ちゃんは○○である57

例えば、映画の仕事が決まって
「1週間スケジュールを空けておいてくれ。」と言われ撮影に臨んでも、
貰えるギャラは数千円だったりする。
急に入ったりするオーディションやビデオドラマの撮影等でバイトに行けない日も多くなってきて、
収入面ではかなり厳しくなっていった。
こうなると食費を切り詰めるしかなくなってくる。
食事は水で溶いた小麦粉を焼いたものか、
もやし炒めだけの日々が多くなっていった。
意識せずとも体重は落ちていき、71キロあった体重は気づけば62キロにまでなっていた。
決して健康的な痩せ方じゃない。頬がこけていくような不健康な痩せ方。
満足にご飯が食べられない日々。辛かった。
売れない現実。辛かった。
僕には才能がないんじゃないか?
人を惹きつける魅力なんてないんじゃないか?と気づき始めた時。辛かった。
認めるのが怖かったし、認めたくなかった。
でも、認めざるをえないぐらい毎日が幸せでない現実を直視した時
また一つ大きな決断をする時が目の前まで迫ってきていた。

つづく

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