【雑感】数を回すだけの限界を知ろう
<おじさんDX Vol 637>
若手との雑談会にて触れた内容になります。
小売業における売上とは、客数x客単価になります。
ザックリとしたイメージでは、客数が多ければ売上は上がり、客単価が上がれば売り上げは上がるといった構図です。
例えば
実際は利益率や諸経費の絡みもありますので、一概に同様とは言えないのですが、同じ売上なのです。
✅数を回すだけの限界を知ろう❕
現在の情勢からしても右肩上がりの経済状況でないにもかかわらず、求められる売上予算等は、対前年比○○%の成長となっているケースがあります。
熟成していく組織において、所属する人の熟練度の向上や積み上げたナレッジ等による生産性向上を予測してのコトだったりしますが、中には成長路線が至上命令だけだった...というケースもあるのです。
小売業も含めて仕事とは「変化対応業」だったりします。
良くも悪くも変化するのが市場です。
延々と右肩で上がり続けるコトはありませんし、中には衰退する産業もあります。ですから、成長路線を何の根拠もなく指示されても困ってしまうのです。
そうは言っても、企業ですから...。
マイナス路線を辿るのも歓迎出来ないのです。
と...前置きがかなり長くなりましたが「成長路線を!」となる前に陥ってしまうのが、薄利多売に見られるような「数を回すだけ」を想定した計画。
前年同様の客数や客単価が、必ずしも成長する保証もないのですから、これは脆いのです。
その反面、仮に客数が何等かの要因で大きく増えたとします。
少々の成長ならばまだしも大幅となるとリアル店舗の場合は、集客に限界があるのです。建屋、駐車場、人員数、在庫数、既存状態からの大きな伸びは、混乱を生むだけであって回せなくなります。
また、業務に割ける時間も限られてくる為、質は確実に落ちて雑な対応になりがちなのです。
単月、単年であればまだしも、持続可能かどうかという視点で見ると、かなり無理があります。昨今、小売業界においては、そうした歪みがそこで働くヒトに集中しつつあるので、何時まで経ても人手不足なのです。
数を回すだけでは、限界点が低いコトを知りましょう。