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【働き方】若手キャリアコンサルタントと年上の顧客

<おじさんDX Vol 534>

なぜか私が、キャリアコンサルタントの悩みを聞く側になったのです。

相談者であるそのキャリアコンサルタントは、社会経験がコンサルタント会社1社のみ。親と子ほど離れた年齢の顧客から「経験がないのに担当が出来るのか?」と投げかけられたそうです。


✅顧客の言い分も分かりますが...。


そりゃ同じ料金や時間なら、優秀で実績のある経験豊富なヒトからコンサルを受けたい本音は分かります。

増してこの若手は、この会社でしか社会人経験がありませんので、顧客にしたら不安だと思うのです。


当人も顧客から言われて「そうですよね…」と言うのが精一杯だったそうです。自分に自信があり過ぎるのも考え物ですが、無さ過ぎるのも考え物です。

有利、不利はあるかも知れませんが、彼はれっきとしたコンサルのプロなのですから、自信を失っている場合ではありません。



✅事実を見てみよう


そんな彼に現状の事実を見るようアドバイスしました。

社会人経験が少ないのは、変えようがありません。
ですが、社会人経験が少ないからと言って、その中身が薄いとかコンサル出来ないのは事実なのでしょうか。

✅「まぁ...このままでは、その顧客の言う通りになるけどね」

未来を予測するのは誰でも出来ますが、同じ未来でも「現実になる未来」「現実にならない未来」があります。彼がこのまま顧客の言う通り自信を無くせば、彼のキャリアとしての出発は大きく挫けるでしょう。

だからこそ、事実を認め出来るコトをするのです。



✅自分だけではない


別な視点として、社会人経験があっても違う業界の経験しかない場合、コンサルが出来ないのでしょうか。


それともコンサルを担当するヒトは、全て経験者なのでしょうか。


答えは違います。

経験のない業界でも、基本的な働き方は一緒です。コンサル会社ともなれば、どのようなヒトが、どういう傾向なのかノウハウがあります。

私のような多少の経験があっても、ノウハウがない人からしたら、彼のおかれている環境は、周囲に知恵がそこかしこにあるのです。

✅「上司、先輩、同僚と周囲にもっと頼っていいと思う」

何をしたら分からない現実があって。
顧客の信頼を得ていない現実があって。
自分の自信を無くしている現実がある。



✅きっかけ作り

✅「ところでその顧客は、どんなキャリアを望んでいるの?」

と彼に聞くと、あまり話せていないらしく把握していませんでした。

ですから「まず顧客がどうしたいのか」を知る為に話を聞くことをきっかけとしました。そして彼が「顧客にどういうキャリアを歩んでほしいのか」を伝えるようにも話をしました。


ここで彼が引っかかっている

顧客に「経験がないのに担当が出来るのか?」と言われた返答は、どうすれば良いのでしょうか?


私の個人的な印象では

✅「彼は顧客に嘘を言いたくない」
✅「でも、顧客の力になりたい」
✅「だけど自分には、その力がない」

こうした葛藤がある様子でした。

ですから「(出来るか分かりませんが)○○さん(顧客のコト)の希望するキャリアが実現出来るよう、精一杯取り組みます」と言うだけで良いと思ったのです。

✅「顧客に幸せになって欲しいという思い」は、岩をも貫くからね。

おじさんDX



✅相手の情報を聞きたいなら、まずは自己開示を


これは営業でも小売りでも必須のテクニックです。

✅私はどのような人間で、どういう考え方をしているのか。
✅どんなところで育ち、どんな人生を送ってきたのか。

価値観の擦り合わせというと漠然としていますが、こちらが詳細まで開示出来なくとも、開示をすると顧客も自分の情報を出してきます。

それに顧客は、先行きに不安を感じていて心細いのです。そのような時に彼が、顧客の味方というコトが伝われば、距離感は縮まるのです。


そんな話を彼にしたのですが、3か月ほど経過した後に、彼から連絡があって事態が急展開していたのです。



どうもその後も担当変更も辞さなかった顧客ですが、彼の熱心な活動に段々とその垣根がなくなり、すっかり信頼し合うようになったとのこと。

その顧客の方ともお話させて頂いたのですが、

✅「おかげ様で最良の勤務先と出会うコトが出来ました」
✅「彼には若いからって失礼なコトばかり言っていた」「勉強不足だったのは私です」
✅「先生(彼のコト)は、私のキャリアにおける恩人です」

結果が良かったからかも知れませんが、その結果に行きつくまで彼は、顧客と『今までで一番人の話を聞くことを徹底しました』と言うくらいだったのです。

彼もたしかに立派ですが、彼と協力して自分のキャリアを勝ち取ったこの顧客も立派なのです。


顧客と彼は年齢にすると、親と子ほど離れていますが、その想いは世代を越えた深い信頼関係で結ばれているようです。


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