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旗揚げ公演のウラ話💭

おはようございます、劇団CLOUD9の小沢です。
旗揚げが落ち着いたかと思いきや、お礼参りという名の飲み会にせっせと駆り出されています。

楽しく深い話ができる飲み会が好きです。


さて、そんな旗揚げ公演の観客動員数が【120名】を超えたということは、自慢話のようにあちこちで言いふらしています。

120名の中の1人になってくださった方には感謝してもしきれません。本当にありがとうございます。

集客の分布

無名の劇団と主宰と俳優が5人ぐらいの力で120名を呼び込んだのだからそこそこ褒められても良いような気がします。自画自賛もいいところですが、けっこう凄い話です。

凄いといえば、最も凄かったのは公演当日の2日間で15名近くの方が飛び込みで来てくださったこと。チケットとパンフレットが足りなくなるかと思いました。

これは紛れもなくSNSの盛り上がりの効果だと言えます。こんな感じでチケットを売り出した日からどんな予約状況だったかを度数分布表で分析しています。

せっかくなのでこの続きの考察はクラファンの特別ページで投稿したいと思います。
こちらのクラウドファンディングは1口2,000円から、10月末まで受付中です。

よろしければ覗くだけでも覗いていってください🙇‍♂️

(熱が入り過ぎてめちゃくちゃ細かく書いちゃいました😅
 少しでも支援してくださった方の集客等の参考になれば幸いです)

そんなこんなで前半はちょっとシビアな集客の話でした。ここからは演出の裏話をちょこっと。

演出のウラ話

今回は脚本の構成から演出主体で依頼をしていました。依頼通りの代物が届き、小沢ご満悦で準備がスタート。

その構成というのが3人の登場人物の一人芝居と会話劇を交互に見せながら1つの作品として完結させる、というもの。しかも一人芝居は全てを見せずに1回のステージで観られるのは2種類だけ。

なかなか性格の悪さを露呈させてしまった次第です。王道と見せかけてのゴリゴリの邪道。

結果的に僕のやりたかったことは達成しました。

「入手した情報の偏りで物語の見え方がどのように変化するかを味わう」

これは僕が当初、企画書に書いていた内容の一部です。感想を見聞きする限り、概ねこのデータは取れたかなあと思っています。

昨今のSNSでの情報過多、偏見を前提として作品を示すとどうなるのか、という試みでした。

これがいちばん抽象度の高いところでの演出意図。

ここからは細かく物語として見ていきます。

まず、3つのパラレル(三人の会話劇)

これらは全て時空間が異なる並行世界。
3つのシーンが一人芝居の合間にありましたが、3人とも各シーンで衣装が異なります。衣装の変化にも演出的なコンセプトは紐づけています。

衣装

ちなみに統一したのは一番下の服が全員「白」だということ。3人のシーンで常に卓上に置かれていた百合の花の「白」と掛けています。
そんな白百合の花言葉は「純潔」

壮太(壁男)はシーン①では「白」がわかる薄手の服装で登場し、シーン②では腰に巻いていた色付きのシャツを羽織り、シーン③ではそのボタンを止めて「白」を隠しています。

日菜子(小説女)はシーン①と③は「白」が見える羽織もの、②だけエプロンを間に挟んでいます。ただし「白」が完全に隠れることはない。一番変化がないけれど、その代わりこの子は髪の毛を括ったり解いたり忙しかったですね😏

悠(花屋)はシーン①はあれなんて言うんでしょ。ジャンパー的なのを羽織っていて、②ではジャケット、③は脱いで下の「白」のみ。

こんな感じでコロコロ衣装を変えていました。
そしてこれが各一人芝居に紐付いています。

壮太(壁男)の一人芝居は、最初の「白」服のまま始まって終わります。この壁の話は実は悠(花屋)の一人芝居で少しだけ語られています。ヒントとなるのは3人パートのシーン③。なぜか壮太だけ別世界の記憶がハッキリとしているという…。悠の一人芝居で登場するあの女性と似ているのです。

日菜子(小説女)の一人芝居は、衣装は変わらないけれど、髪を括ったり解いたりしています。開場中のフリートークでちゃんと伏線を張っていたみたいです。頭のキレる役者です。どこかの世界の日菜子が劇中で「別世界の日菜子になりすまして…」とかなんとか言ってましたね。

悠(花屋)はいちばんわかりやすいです。
最初の衣装は3人パートの①と同じ。野球選手という設定。次の衣装は②と同じで社長の設定。その次は③と一緒で花屋の設定。衣装で神経衰弱ができるように仕組んでいました。(早着替えお疲れ様。)

こんな感じで、衣装にパラレルを読み解くヒントを散りばめていました。

ただ、衣装の変化が小さかった日菜子(小説女)の一人芝居には、もう少し細かい演出が施されていました。

音です。

音響(BGM)

気づいた方はほとんどいないのではないでしょうか。3人パートのシーン①②③のときに鳴っていた喫茶店のBGMと、日菜子が屋根裏からいろんな喫茶店を覗いた時に鳴っていた音と対応しています。

シーン①のカフェを覗いたときにはそのBGMが鳴り、②の喫茶店を覗いたときにはまた別のBGM…と、音で場所の見分けがつくようにしていました。

聞き分けやすいようにできるだけ曲調の違う、場合によっては違和感の残る音を使ったのですが…。そこまで違和感なかったみたいですね😅


あとは…小道具か。百合の花。

小道具

あれは台本に無い完全に小沢の演出です。
百合の花一本って死者への手向けだと思われやすいんですけどね。そういう意図もなきにしもあらず。

これはどちらかというと僕の好きな短歌的な解釈を委ねる系の演出です。

僕の中に答えがあるようなないような。
解釈の可能性をいくつも残しています。

ひとつの解釈としては、小沢が個人的に各登場人物を愛しているということ。そういう私的な感情も入っていたりいなかったり。未熟だと言われるかもしれませんが、愛の形だと受け取っていただければ幸いです。

純潔を踏み潰した彼の、
自分を殺し続けた彼女の、
何度も死ぬ彼と、運命を変えて死んだあの人の、
「死」への手向けであると言うのが、
僕のひとつの解釈です。

これはもう余談ですが、コーヒーの持ち帰り用のやつは王子公園付近のカフェで調達しました。

そしてフラワーアレンジメントは水道筋商店街の花屋さんで調達した本物です。楽屋を良い香りにしてくれていました。

最後は舞台セット

舞台セット

舞台美術ともいいましょうか。
持ち出しは筋交の木材だけで、あとは劇場にあるものを使いました。舞台を大きく囲っていたのは「鳥かご」のイメージ。囲い方はちょっぴり球場をイメージしています。

3人パートでは囲いには誰一人のぼりません。
結局は青い鳥にサヨナラし切れないみたいな意味があったり、なかったり…?彼ら自身が鳥かごの中の青い鳥だったり、そうじゃなかったり…?

こちらの解釈は自由ですが、一人芝居では結構細かい演出を施しました。

壮太(壁男)は一人芝居パートで唯一、あの囲いから下手奥の出口を通って抜け出します。ただ、囲いの上を歩くのは反時計回り。

日菜子(小説女)は時計回りでスタートするも、反時計回りで戻り、最後には反時計回りで元の位置に帰っていきます。彼女は上手に退場して喫茶店の奥には行くものの、下手の出口から囲いの外には出ません。

悠(花屋)も出口へは一度も出ません。囲いの上を歩くのは時計回りのみ。そういえば彼は3人パートのラストで「時間は前にしか進まないの」と言っていました。


こんなもんかな。まだ実は隠し演出を残しているかもしれませんが、細かく付け加えたのはこんなところです。

ちょっと見直したくなったじゃないかあああ!
という方へ。

こちらのクラファンのリターンで
全一人芝居と3人パートを余すことなく一気に観れる映像視聴チケット(¥15,000)があります。

10月末でこのクラファンは終わり、
こちらのリターンでゲットできる特別版の映像は、今後売り出す予定はありません。

もしよければこの機会にご購入ください!
支援いただいたお金は全て、次回以降のCLOUD9の公演費に充てさせていただきます。

以上。第4弾?の終演報告でした!


あなたにとって、私にとって、今日という一日が、
かけがえのない明るく輝く一日でありますように。


2022.10.21 共鳴|終演報告④(ラスト!)


* おしらせ *


■自己紹介のようなもの
 「夢を追い続ける、小沢佑太のガイドブック」


■劇団CLOUD9旗揚げ(演劇)公演🚩
10月15(土)-16(日)@イカロスの森(神戸市)


■クラウドファンディング初挑戦🙇‍♂️



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最後まで読んでくださってありがとうございます♪ 現在は日々の気づきを毎日綴っています。 2022年に劇団を立ち上げ、その運営を行う中での気づきや成長日記にすることを目指しています。 もしよろしければ、今後の活動をサポートしていただければ幸いです☺️