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1年目のみなさん


新年度を迎えて約1か月半。
外出自粛期間になって約1か月半。


この1か月半、色んな思いで生活をしている人もいるだろう。


新年度になり1か月半ということは
社会人1年目の人ももちろん大勢いらっしゃるわけで。

7年前の私もその1人である。



今日はそんな1年目の人に向けて言葉が届けば良いな、と思う。



7年前の私は、作業療法士として社会の扉を開いた。
幸運にも、リハビリテーション科には数多くの同期がいた。
後にも先にも、あれだけの同期の数になったのは、この時だけではないだろうか?
(回復期の設立と同時期の入社でリハ職の需要があった)

(ゆーて、その時の同期は理学療法士が圧倒的多数を占めて、あとは言語聴覚士がひとり。作業療法士は私ひとりだったな。)


1週間の院内研修後にはめちゃくちゃ仲良くなった我々。
お昼休みも毎日みんなでごはんを食べて
ゴールデンウィークには同期で集まって、旅行に行った。


仕事中は、まだまだ全然周りのことなんて見れなくて
自分のことでとにかくめいいっぱいな日々。
先輩の後を追い、患者様のリハビリに同行させて頂く。
時に先輩から「なんでだと思う?」なんて質問されて
分からなさすぎて答えられなかったり。

自分の担当患者様を持たせていただいたのは4月後半に差し掛かった頃だったろうか。
プリセプターから退院間近で安定している患者様を引き継がせていただいた。



なんでこんなことを急に思い出しているのか?と聞かれたら
この時期って、かなり悩んでいたからかな。

何に悩んでいたかと聞かれれば

・とにかくめちゃくちゃ緊張すること
・圧倒的知識のなさ
・同じ分野(作業療法士)の同期がいなくて不安
・明日が来ることへの不安
・インシデントへの不安
・先輩にどう思われているのか不安
、、、


とにかく緊張と不安と知識のなさね!!


皆さんもいま、こういう緊張や不安たちと戦っていませんか??



あのね、正直言います。



その緊張や不安は一生無くなりません。


え、、??
ちょ、そんなショック受けないで下さい、、

これにはちゃんと理由があるし、私自身そうだったということを
まずはお伝えしておきますm(_ _)m



新人の頃、
早くこの職場に慣れれば
知識がもっとつけば
経験をもっと積めば
この緊張や不安からは開放されると思ってた。

そりゃあ、人との関わり方だったり
どういう雰囲気で仕事を進めていくか
多職種との連携
先輩との関係性
雑務
その辺に関しては要領を得てくるし、慣れてくる。

でも
患者様へのファーストコンタクト
新患評価
日々の訓練
カンファレンス
家族さんへの説明
家屋訪問
外出訓練
リハビリ見学
代行業務
会議
科内勉強会
etc..


こういうわれわれが仕事として取り組んでいる主要な部分に対しての不安や緊張は
消えたことがなかった。


多分それは、自分自身が患者様に直結している部分だからだと思う。

勉強会も、一症例に向き合い、自分の方向性を再確認し
他者からアドバイスを貰うことでより良くしていく為には必要。
だから緊張する。


お金を頂き、作業療法を提供している以上
そういう緊張や不安はつきものだと思うし

むしろ緊張や不安がなくなるとやばい


とさえ思う。

多分緊張や不安がない日が来たら
それはもう適当に患者様に向き合い
適当に仕事しているのと一緒な気がする。
ただ、こなしているだけである。

一瞬でもその患者様の人生に触れるからには
それなりの覚悟が必要なんだと思う。


だから今の緊張や不安を持ち続けて欲しいと思う。


知識に関しても、患者様の病名や症状は同じだったり似ていても
生活スタイルは十人十色。

誰ひとり、同じ人はいない。

だから、その人に合わせたリハビリや
今後の生活が少しでも楽しくなるような提案をするには
常に知識をアップデートしなくちゃいけない。
(わたしは知識は頭の善し悪しだけでは無いと思っている︎︎︎✌︎)

あとは、多様な生活スタイルを理解し
その人を理解するという姿勢も。

そして何より、自分自身の人間性を高めていかないと、と思うし
それは患者様と本気で向き合えば、自ずと高まるものだと思う。


さっき、知識は頭の善し悪しだけでは無いと思うって書いたけど
そりゃあ医学的な部分の理解は必要だけど
個人的には、
その人の人となりを分かろうとしたり
少しでも生活を明るく楽しくするために自分がいろいろ経験したり
そういうことを引っ括めて、知識になっていくんだと思っている。


だからあなた自身が楽しんで生活をして欲しい

楽しんで作業療法をして欲しい


そう思う。

作業療法って何でも出来るんだから!

正直、迷うことも多いし、周りから見ると何やってんの?と思われるリハビリ職ナンバーワンかもしれないけど

自分の中で、ちゃんと理由があって
信念を持っているなら
何でもやってみる価値があると思う。



先輩との関係性に関しても悩むと思うけど
新人のうちは色んなことで失敗したりしてなんぼ!
失敗したことを反省することもだけど、同時にそれを生かして欲しい。

そして新人の特権は、先輩にいろいろ質問できること!
それを最大限にフル活用して欲しい。
(もちろん自分で調べることも必要)

いろいろ経験する、質問する、積極的にコミュニケーションをとる。
そして指導されたことは素直に受け止め生かす。

それだけでもだいぶ良い関係性を築ける気がする。

新人のときに相談するクセをつけておくと
その後もいろんな人に色んなことを相談できるようになる。
それは仕事以外の内容でも。


あとは同期がいる人はその人たちを大切に。
必ずあなたの支えになる人たちだから。

同期がいない人も、一緒に学んだ仲間を大切にして欲しい。

わたしは在職中、めちゃんこ同期に助けられてきた。

もちろん仕事やそれ以外の悩みも相談するし
愚痴もめちゃくちゃ聞いてもらった。
時には飲み明かして一緒に現実逃避をしたり。笑

とにかく大切な存在になる人たちだ。




いろいろ書いたけど、いま経験していることは
必ずこの先に生きるから。
だからどうか、自分はダメだとか
なにも出来ない、とか
そう思わないで欲しい。
だってまだ1か月半。
そう、これからぐんぐん成長する可能性を秘めた人たちだよ、あなたたちは。

そして。
きっと皆さんが先輩という立場になった時
今のあなたと同じ心境の新人さんがやってくる。
その時に、過去の自分もそうだったよ、と寄り添って欲しい。



さあ、わたしも、これからだな。



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