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珈琲とミルクの交わり

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#熱海

青春プチロマン小説「女が日本一周するとき」第18話

タオルを巻いた姿で加恵がベッドにもどると
「できたよ、これ、ちょっと見てみて」
浅田は編集した動画を声をはずませて見せた。

その声と表情は少年のようだった。なんか珍しい昆虫でもみつけて、それを仲間に見せるような。

加恵はスルリとバスタオルを落とし、浅田の背中からスマホの画面を覗いた。
胸が浅田の背中にあたる。
画面では、浅田が加恵の足をひらき腰をあてているところだった。
浅田「入れるよ」
加恵

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青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第12話 作/奈良あひる

第12話

加恵「はい、大丈夫です」

もう覚悟はできてるよね。
浅田は自信に溢れているようだった。

加恵はラブホテルがどこにあるかは知らないが、浅田が自然に歩いていくので、きっとそっちにあるのだろうぐらいで、一緒に歩いた。
浅田は、やや不自然なぐらいに、熱海のまちの雑学というか、うんちくを得意気に話、加恵は、きっと明るい雰囲気を作ろうと必死なんだと、ほほえましくそれをきいて
「そうなんだぁ」と

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青春プチロマン小説「女が日本一周する時」第11話 作/奈良あひる

浅田「ごめん、待たせちゃった」
加恵「そんなことないですよ」

加恵は明るく答えたつもりだが、声が裏返ってやしなかったかと、心配になった。

浅田「どこか行きたいとこありますか?」
加恵「どこでも大丈夫です。このあたり知らないですし」
浅田「じゃあ、行きたくないとこはありますか?」
加恵「それもないですよ。お任せします」
浅田「おっけ、それならラブホテルでもいいですか?」

加恵は答えた

つづく

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青春プチロマン小説「女が日本一周するとき」第1話 作/奈良あひる

青春プチロマン小説「女が日本一周するとき」第1話 作/奈良あひる

会社で嫌なことがあった。
鬱になって退職。
日本一周の旅に出た。いや、嘘をついた。日本のそこら辺を1周である。

青春18きっぷは使ったり使わなかったり。いつの間にJRでなくなっている線も多多かったみたい。

私は、伊藤加恵(かえ)。
日本一周の旅から帰ってきた。

私は旅に出る前は処女でした。今はあの頃は私処女でしたなんていえるようになっていた。それは成長したということなのでしょうか。

神奈川

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